スタディルーム by rolerole

情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

高度情報処理試験 令和8年春試験の申込に関する整理と予想


こんにちは。

次期の高度情報処理試験応用情報技術者試験(AP)、情報処理安全確保支援士(SC)は従来のペーパー方式からCBT(Computer Based Testing)方式へ移行する旨がIPAより発表され、5か月程度経過しました。

 

www.ipa.go.jp

 

本記事においては、今一度発表の内容の振り返りと、試験申し込みに関する予想をまとめて行っていきます。

 

IPA発表のCBT方式移行の内容について

従来はペーパー方式で春季(4月)と秋季(10月)の2回に分けて実施していました。

2026年からはCBT方式に移行することが2025年8月12日付けでIPAより発表されています。

 

対象となる試験区分

 

※ITパスポート・情報セキュリティマネジメント・基本情報は従来どおり

 

試験実施時期

一定期間内に複数日で試験を実施する予定です。受験者は実施期間中の空席がある日時を選択して申込できるようになります。

試験実施場所

試験会場は全国に設置し、実施期間中に空席のある試験会場から、選択して申込できるようになります。

 

試験範囲・形式

試験区分で問う知識・技能の範囲そのものに変更はありません。
また、出題形式(多肢選択式・記述式・論述式)、出題数及び試験時間も同様に変更はありません。

 

科目名称について

予約枠から日時選択できる方式となるため、従来の午前・午後の区分けは撤廃され、以下のように科目名が変更される予定です。

区分 現在の科目名 CBT移行後の科目名(予定)
応用情報技術者試験(AP) 午前試験
午後試験
科目A試験(150分)
科目B試験(150分)
高度試験 午前Ⅰ
午前Ⅱ
午後Ⅰ
午後Ⅱ
科目A-1(50分)
科目A-2(40分)
科目B-1(90分)
科目B-2(120分)
情報処理安全確保支援士(SC) 午前Ⅰ
午前Ⅱ
午後
科目A-1(50分)
科目A-2(40分)
科目B(150分)

なお、免除制度は継続予定とのことです。

午前Ⅰ免除制度 は 科目A-1試験免除制度に、午前Ⅱ免除制度 は 科目A-2試験免除制度に。

 

 

申込について

科目A試験、科目A-1試験及び科目A-2試験(「科目A群」という)と科目B試験、科目B-1試験及び科目B-2試験(「科目B群」という)は、実施期間を分けて実施を予定しています。
申込みの際は、「科目A群」と「科目B群」を同時に予約する方式です。

科目A群・B群の実施イメージ(IPAより)

「科目A群」、「科目B群」ともに、会場ごとに試験実施時間帯が異なります。受験者は会場ごとに設定された予約枠から自由に選択できます。
身体の不自由等によりCBT方式で受験できない方を対象として、筆記による試験(特別措置試験)の実施を予定しています。

 

試験申し込みなどに関する今後の予想

ここからは、今後の試験申し込みなどに関する予想をしていきます。

 

従来のペーパー方式でしたら、1月に申し込み開始となります。

 

また、過去、高度系より先行でCBT方式に移行した基本情報技術者試験(FE)や情報セキュリティマネジメント試験(SG)の当時の試験スケジュールにヒントを求めると、1年の中でも期間を限定して試験が行われる可能性があります。令和4年度のFEは、4月~5月または10月~11月に試験が行われていました。

今(令和6年や7年)でこそ、基本情報技術者試験(FE)は毎月合格発表していますが、基本情報技術者試験よりも受験者数の少ない高度系において、最初から毎月試験が実施されることは考えにくいです。

 

また、別の考え方として、ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント、基本情報は2026年4月から1か月程度の休止期間が予定されています。

画像

基本情報・セキマネ・iパスの休止期間

もし、この休止の再開時期に合わせるとしたら、応用情報や高度系も6月頃の試験から開始されるかもしれません。

 

まとめ

 

今後の高度系や応用情報の試験申し込みは、まずは従来の申込期間である1月頃の試験センターからの情報発信を気にしつつ、4~5月(従来の試験日程)または6月頃(基本情報の休止期間の再開時期)の試験が行われることを念頭に準備を進めるのが良いと思います。

 

正式にはIPAからの情報発信をお待ちください。

引き続き、よろしくお願いいたします。

システムアーキテクト 収集データから指標を提供する機能【論文の書き方】(令和7年春問1)

 

本記事ではシステムアーキテクトの午後II(論文)対策として、

令和7年問1で出題された過去問を分析します。

実際に論文を書く上での考え方を整理し

論文骨子を設計するところまでやっていきます。

 

 

 

問題(令和7年問1)

過去問は試験センターから引用しています。

 



 

設問文は以下の通り。

 

 

何が問われているかを把握する

本問はデータを収集して指標を提供する機能について

問われています。収集元となるシステムは

複数のシステムである必要があることに

注意が必要です。

 

設問アは達成する「業務目標」、提供する「指標」、

収集元となる「複数の情報システム」、収集する「データ」

について問われています。

 

設問イは「どのような事項をどのように検討したか」

について問われています。

 

設問ウは「データの内容の問題」と「対応」

について問われています。

 

 

出題要旨と採点講評からの分析

 

試験センターから公表されている出題要旨と採点講評を確認して

出題の意図と論述のNG例を把握します。

 

出題趣旨

 

出題趣旨の2文目には

業務目標と求められる指標の関係を理解した上で

と書かれています。

設問アでは「業務目標」と「指標」について問われていますが、

この2つの関連性を論じることが求められているということです。

 

出題趣旨の最終文には

業務を理解する能力

情報システムを設計する能力

複数の情報システムからのデータ収集に関する経験

を評価する、とあります。

論文を通して、これらの能力や経験について

アピールすることが必要です。

 

 

採点講評

 

「全問共通」の採点講評の2文目にはNG例が書かれています。

実施した理由や検討の経緯が読み取れない論述

上記は、ここ数年は毎年のように指摘されています。

また、システムアーキテクト区分に限らない、

論文の一般的な注意事項でもあります。

 

実施したことのみ論述する"したした論文"になってしまい

論拠を説明できていない論文がこれにあたります。

 

論文の基本的な作法や経験によって払拭できる注意点なので、

論文作成時に意識して取り組みましょう。

 

 

問1の採点講評の3文目には次のNG例が紹介されています。

業務目標と指標の関係が不明確な論述

指標と関連の薄い要件定義を記述している論述

各設問で問われている事柄に対して、関係や関連性を

えがけていない論述はNGとされています。

 

関係や関連性を説明するには、事柄について述べた後で

「なぜならば」といった接続詞で理由を示すのが良いです。

 

 

 

論文を設計する

問われていることの概略を把握したら

自身の経験や用意してきた論文パーツに当てはめて

どのように論述を展開するかを設計します。

 

 

設問アの設計

設問アは「業務目標」と「指標」と「情報システム」と「データ」

について問われています。

 

問題文の上部に事例が書かれているので確認しましょう。

業務目標と指標と情報システムとデータ(具体例)

「情報システム」については複数の情報システムをもとにする

必要があることに注意しましょう。

 

また達成するべき業務目標と提供すべき指標についても

関連性を持って論じることが重要です。

 

私の場合は、問題文1つ目の例に近い形で論じました。

①生産管理システムから設計・仕様関連データ

②保守業務支援システムから故障・保守履歴データ

以上の2点をもとに、製品やロットごとの障害検知時間と

原因特定までの時間を可視化する機能を設計する方向性としました。

 

設問イの設計

設問イでは「どのような事項をどのように検討したか」について

問われています。

問題文の記載を確認しましょう。

 

どのような事項をどのように検討したか(具体例)

 

指標の算出のためデータを分析することは必要なプロセスです。

また、検討するべき事項は問題文と全く同じにする必要はありません。

 

問題文以外に考えられる検討事項としては、例えば、

  • データの外れ値の扱い
  • データの表示設計(UI設計)
  • 補助指標との連携

などが考えられます。

 

私の場合は、問題文に近い形で論じました。

①指標を算出する手順

では、「障害とは何か」を明確に定義し、

障害検知時間や原因特定時間が

何と何の時点の差なのか、といった点を

述べました。

②データのクレンジング

では、各システムのデータ体系や単位を確認の上、

中間データを生成し、データ定義の差を吸収する

方法などを検討しました。

 

設問ウの設計

設問ウは「データの内容の問題」と「対応」が問われています。

問題文にも例があるので確認しましょう。

データの内容の問題と対応(具体例)

設問イにおいてデータの分析を経ているので、

設問ウではその分析の結果、データ上の具体的な問題点に触れ、

解決する展開が必要です。

 

データベーススペシャリストなどのデータを扱う実務経験や

知識があると書きやすいでしょう。

 

私の場合はデータの登録漏れやフォーマットの差を問題点とし、

設問イでも触れた中間データを生成する具体的設計を掘り下げ、

データにおける課題への対応としました。

 

 

論文骨子

論文骨子の一例を示します。

■設問ア

 1.業務目標達成のための指標とデータ

  1-1.業務目標と指標

  A社はNC工作機械を製造・販売するメーカー

  業務目標:利用顧客の満足度向上のための製造の品質向上

       MTTRの30%改善

  求められた指標:MTTR。中でも障害検知までの時間と

          原因特定までの時間が重要。

  1-2.複数の情報システムとデータ

  活用する情報システム・データ

  ①生産管理システム・設計、仕様関連データと製造工程データ

  ②保守業務支援システム・稼働データや故障、保守履歴データ

■設問イ

 2.指標を提供する機能の設計

  2-1.指標を算出する手順

  はじめに障害を明確に定義。

  顧客における生産に影響を与える突発的な設備停止を伴う障害。

  次に障害検知時間と原因特定時間を定義。

  障害検知時間=障害発生時点T1と障害検知時点T2の差

  原因特定時間=障害検知時点T2と原因特定時点T3の差

  2-2.データのクレンジング

  システム間に共通する製品番号による突合を

  行うことで必要な中間データを生成。

  障害履歴情報(T1~T3)のデータ定義の差を検討。

■設問ウ

 3.データの内容の問題と対応

 次のような課題に直面。

 ①両システムでデータ構造やキーが不一致。

 ②T1~T3のフォーマットの差や登録漏れ。

 課題に対し、次のように対応。

 ①ロットと設置先の対応表となる中間マスタを生成。

 ②フォーマットの差はT3に合わせる。

  時刻が登録されていないケースについては、

  追加で登録されている時刻を補助データとして読み替える。

論文全文について

ここまででも十分考え方はお伝え出来たかと思いますが、

論文全文を参考にされたい方は有料とはなりますが

以下記事の末尾をご参照ください。

note.com

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事ではシステムアーキテクトの午後II(論文)対策として、

令和7年問1で出題された論文の書き方を紹介しました。

収集データを分析・加工して指標として提供する機能開発という

テーマですので、データベーススペシャリストの範囲の

知識や経験があると選びやすかったものと思います。

 

私自身の受験記もまとめているので合わせて参考にしてください。

 

システムアーキテクトの合格秘訣まとめ■

 

また、他の区分・過去問の【論文の書き方】の記事については

以下リンクを参照ください。

論文の書き方 カテゴリーの記事一覧 - スタディルーム by rolerole

 

今後も、【論文の書き方】記事を充実して参ります。

ではそれまで。

ITストラテジスト 基幹システムの刷新方法の策定について【論文の書き方】(令和7年春問1)

 

本記事ではITストラテジストの午後II(論文)対策として、

令和7年問1で出題された過去問を分析します。

実際に論文を書く上での考え方を整理し

論文骨子を設計するところまでやっていきます。

 

 

 

問題(令和7年問1)

過去問は試験センターから引用しています。

 





設問文は以下の通り。

 

 

何が問われているかを把握する

設問アは「事業概要と事業特性」「基幹システムの概要と課題」を問われています。

この中で「課題」については問題文の第一、第二段落に例示がありますので

どのような課題を設定するのがよいか参考にしましょう。

 

設問イは、「基幹システムの刷新方針」について述べることになりますが

「刷新することの必要性」「経営上の有効性」「重要と考えて工夫したこと」

を盛り込む必要があります。

「重要と考えて工夫したこと」の例としては、問題文の第四段落

(箇条書きのある次の段落の「そして、」で始まる段落)に

検討ポイントがあるので参考にするとよいでしょう。

 

設問ウは、「事業部門との交渉・調整」「経営層への説明」「経営層の評価と改善点」

が問われています。経営層への説明と指摘の改善はITストラテジスト

設問ウの典型的な設問です。

 

 

出題要旨と採点講評からの分析

 

試験センターから公表されている出題要旨と採点講評を確認して

出題の意図と論述のNG例を把握します。

 

出題趣旨

 

出題趣旨の1文目に、

システム構造が複雑化していたり、最新技術が適用できない旧式のIT

という記述がありますが、設問アで問われる「基幹システムの課題」の

主な例であると言えます。

 

IPAはDX(デジタルトランスフォーメーション)を標榜・推進していますが、

複雑化・陳腐化しているシステム構造が阻害要因であると考えられます。

ITストラテジストは、阻害要因を明確にしたうえでDXのためのシステム整備や

構想を打ち立てていくことが求められています。

 

2文目には

刷新することの必要性や経営上の有効性

事業部門との交渉や調整を行ったこと

とありますが、前者は設問イに、後者は設問ウで問われています。

いずれも、3文目に書かれている通り、

基幹システムの刷新方針を策定する能力

事業部門との交渉や調整を行い、経営層から承認を得る能力

を示すという意識で論述する必要があります。

 

 

採点講評

 

「全問共通」の採点講評はここ数年同じことが書かれており、

"論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要"が適切に記述されていないものが散見された

とあります。

論文用紙の前にある、下の画像のような論述の概要を記載する用紙ですね。

試験センターも明確に「評価の対象」と言っているので、

手を抜かずに記入しましょう。

聞かれる項目はほぼ毎回同じなので、

予め回答を想定して準備しておきましょう。

 

また、今年は

システム規模、総額などの整合性がとれないものが散見された

というNG例が記載されています。

"論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要"には

規模や総額を記載する欄がありますが、明らかに不適切な数値や金額が

記載されている場合、専門性を疑われるので注意しましょう。

 

 

問1の採点講評の2文目には次のNG例が紹介されています。

  • 基幹システムの技術的な課題の解決だけを目指して、古いIT基盤をクラウド基盤に更改するなどの論述

NGの要素は一言でいうと"技術偏重"ということでしょう。

システムの技術面だけを課題として取り、構成を変えるから解決する、

という論旨だとNGであることが分かります。

また3文目には次のNG例が紹介されています。

  • 刷新方針として、段階的な刷新や業務改革だけの論述にとどまり、新しいシステム構造やITへの具体的な言及が不足している論述

NGの要素は先ほどとは逆に、しいて言うと"業務偏重"ということでしょう。

業務のみ、あるいは経営的な観点のみで論述するとシステム構造や技術面が

ないがしろになり、これも専門性や能力を疑われることになります。

 

技術面と業務面、さらに経営的か観点も踏まえ、バランスよく関連付けて

論述するようにしましょう。

 

どのように論文を設計すればNG例に抵触しないか、

次節より説明していきます。

 

 

 

 

 

 

 

論文を設計する

問われていることの概略を把握したら

自身の経験や用意してきた論文パーツに当てはめて

どのように論述を展開するかを設計します。

 

 

設問アの設計

設問アは「事業概要と事業特性」「基幹システムの概要と課題」

を問われています。

 

論述対象の事業は、基幹システムを持ち得るものであれば

何でもよいと思います。

基幹システムは、のちにDX等に向けた改修をするには複雑で陳腐化

している状況にあるものを論じるとよいでしょう。

 

問題文にヒントを求めると、

IT基盤を長期にわたって維持、改修してきた結果、システム構造が複雑化していたり、最新技術が適用できない旧式のITであったり

という文が第一段落に書かれていますが、いわゆるレガシーと呼ばれる

システムの多くはこのような状況にあるものと思われます。

この状況にあると何が「課題」であるかというと、

担当するIT要員のスキルが継承できなかったり

必要なIT要員が確保できなかったり

企業が進める業務の変革に迅速に対応できなかったり

IT運用・保守費用がかさみ新たなサービスへのIT投資が捻出できなかったり

といったものが、第二段落にある通り、主に挙げられます。

 

これらの論述の構造を満たすには、一定の年数を経ており、比較的

規模の大きい事業を論述対象に選ぶのがよいでしょう。

スタートアップなどの新しい事業は旧式といえるほどシステムが古く

なっていなかったり、小ぶりな事業は基幹システムを展開するほど

の理由がなかったりするためです。

 

論述対象の基幹システムについても、販売系、生産管理系、財務系など

どれでも良いと思いますが、設問ウにおいて「事業部門との交渉や調整」を

論じる必要があることから、設問アの時点で具体的な事業部門と特徴について

紹介しておくようにしましょう。

 

 

 

設問イの設計

設問イでは「基幹システムの刷新方針」について述べることになりますが

「刷新することの必要性」「経営上の有効性」「重要と考えて工夫したこと」

を盛り込む必要があります。

採点講評で確認した通り、"技術偏重"でも"業務・経営偏重"でもいけないので、

「刷新することの必要性」は技術面から入って業務をどう改善できるか、

「経営上の有効性」では業務プロセスの改善等を根拠に経営上のメリットが

何かを説明しましょう。

 

下記に、「刷新することの必要性」の例についてまとめます。

刷新の必要性(技術面・業務面)の例

「課題」や「リスク」を示した上で、

基幹システムを刷新することが、「どのように」課題を解決するか

記載することが重要です。

 

「どのように」の部分には、システム構成や採用技術などに触れ、

技術的な専門性があることをアピールしましょう。

 

下記に、「経営上の有効性」の例についてまとめます。

経営上の有効性の例

基幹システムを刷新することでどのような経営上の効果があるかを

説明しましょう。

 

また、設問イでは「あなたが特に重要と考えて工夫したこと」に

ついても言及が必要です。

問題文からは

  • 刷新によって実現される業務プロセス
  • 業務や組織の必要な見直し方法
  • 優先度を考慮した段階的な移行
  • 刷新の効果と費用

などといった観点が示されているので参考にしましょう。

全て盛り込む必要はありません。

 

 

設問ウの設計

設問ウは、「事業部門との交渉・調整」「経営層への説明」「経営層の評価と改善点」

が問われています。経営層への説明と指摘の改善はITストラテジスト

設問ウの典型的な設問です。

 

「事業部門との交渉・調整」は設問アですでに触れた「事業概要」「事業特性」

に絡めて論述できるとよいでしょう。

 

「経営層の評価」は典型的な設問なのでいくつか汎用的に

論述できる"論文パーツ"をストックしておくとよいでしょう。

 

例えば、「費用対効果」「刷新に伴うリスク」

「経営指標やKPIとの連動性」「投資回収スケジュール」

などが主な論点となるでしょう。

 

 

論文骨子

論文骨子の一例を示します。

■設問ア

 1.基幹システムの刷新方針の背景

  1-1.事業概要と事業特性

  A社は部品の製造機械や制御部品を製造・販売する企業。

  事業特性:

  ・唯一品として製造する機械や部品が少なくない

  ・独自にカスタマイズされた製造プロセスやシステムが多い

  1-2.基幹システムの概要と課題

  主な基幹システム:

  ①生産管理部門が主に使用する製造計画管理

  ②販売部門が主に使用する受注・売上管理

  ③製造部門が主に使用する製造工程管理・在庫管理

  課題:

  ・独自にカスタマイズされたサブシステムが乱立

  ・ベテラン社員による非公式の手作業プロセスが多い

  ・SIerしかソースコードを理解していないものもある
■設問イ

 2.基幹システムの刷新方針の策定

  2-1.刷新の必要性

 (1)ソースコードの可読性・保守性が低下

 (2)システムに合わせた業務運用が続き、業務改善提

   案や自動化が阻まれる。

  リファクタリングを行うことで、ベテラン社員でなく

  とも保守が可能になる。

  マイクロアーキテクチャを採用し業務間の依存関係

  を最小化することで、今後の業務改善をしやすくする。

  2-2.経営上の有効性

  ・全社で統一されたデータをリアルタイムで活用し、

   経営判断の即時化を実現

  ・業務プロセスを標準化・統合することにより、新規

   製品製造のための投資判断を迅速化

  ・運用保守の自動化・効率化により、基幹システムの

   運用コストを20~30%削減

  2-3.策定した刷新方針と工夫した点

  製造計画管理や製造工程管理のメニューにおいて、

  工場・拠点別にチューニングができるように設計する

  よう工夫。

  A社の情報システム部門を従来の「維持管理」から

  「事業価値創出」へと役割転換し、人材活用と

  組織変革を盛り込むこと。

■設問ウ

 3.事業部門との交渉・調整や経営層への説明

  3-1.事業部門との交渉・調整

  既存業務に執着・愛着のある現場部門から

  一定の反発が生じることが予見。

  A社の中長期計画においてもDXを実現し

  既存業態を改革するという経営層からのメッセージも

  あるため、販売部門・生産管理部門・製造部門への

  説明には全社方針である旨を含めて調整を主導。

  3-2.経営層への説明と評価・改善点

  経営層へはA社中長期計画におけるDX実現の布石に

 なるという点を盛り込み経営戦略との整合性を踏まえて

 説明した。

  経営層からは、過去にも同様の構想があったが実現し

 なかったケースがあることが指摘された。

 私は今回の基幹システムの刷新構想は

 段階的導入をすることでリスクを分散できることを

 説明し推進の承認を得た。

                     以 上 

 

論文全文について

ここまででも十分考え方はお伝え出来たかと思いますが、

論文全文を参考にされたい方は有料とはなりますが

以下記事の末尾をご参照ください。 

note.com

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事ではITストラテジストの午後II(論文)対策として、

令和7年問1で出題された論文の書き方を紹介しました。

基幹システムに題材が絞られた形式は令和に入ってからは

珍しい出題であったと思われます。

 

私自身の受験記もまとめているので合わせて参考にしてください。

 

ITストラテジストの合格秘訣まとめ■

 

また、他の区分・過去問の【論文の書き方】の記事については

以下リンクを参照ください。

論文の書き方 カテゴリーの記事一覧 - スタディルーム by rolerole

 

今後も、【論文の書き方】記事を充実して参ります。

ではそれまで。

システム監査技術者 午後I・午後II 出題 振り返り速報 令和7年秋



情報処理技術者試験、受験された方、お疲れ様でした。

 

本ブログでは出題予想をしておりますので、

本記事にて出題予想に対して午後I・午後IIの評価を中心に行います。

 

なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。

www.ipa.go.jp

 

 

午後I 振り返り

午後Iでは下記の三問が出題されました。

問1 オープンAPI態勢の監査
問2 クラウドサービスを利用したシステムの監査
問3 IT投資計画の監査

 

 

午後Iの事前の出題予想と評価は次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 1問は先端テーマ(AI、IoT、クラウドアジャイル等)が出題されそう
 →問2でクラウドが出題され的中
2. 設問と問題文本文のマッピングが難しい問題の方が問題自体は易しくなる可能性あり

 

 

なお、過去5年分の過去問は下記の通りです。

過去問分析(5年分)

 

午後II 振り返り

午後IIでは下記の二問が出題されました。

問1 情報システム導入の決定過程におけるリスク評価に関する監査について
問2 災害を想定した情報システムの業務継続計画の監査について

 

 

 

 

午後IIの事前の出題予想と評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 1問は先端キーワード(DX、チャットボット、PoCなど)をテーマとした出題がありそう
 →問2はIT-BCPがテーマではあったが先端キーワードを直接的に問う出題は無かった
2. 1問はオーソドックスなキーワード(新サービス、スケジュール管理など)をテーマとした出題がありそう
 →問1は導入時のリスク評価を問うものでオーソドックスな形式であった
3. セキュリティ系は令和5年・平成31年にテーマとして出題されている
 →セキュリティを直接的に問う出題は無かった

 

 

なお、過去5年分の過去問は下記の通りです。

過去問分析(5年分)

 

総評

  • (午後1問2)先端キーワードとしてクラウドが久しぶりに直接的に問われました。
  • (午後1問3)IT投資計画の監査は令和6年の午後II問1に近いテーマでした。
  • (午後2問1)導入時のリスク評価という比較的オーソドックスな文脈の出題で過去はよくありましたが近年では珍しい形式の出題でした。
  • (午後2問2)IT-BCPをキーワードとする出題でした。BCP自体は古くからあるテーマですが、改めて直接的に問われたのは久しぶりの印象でした。

 

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

それでは、ともに頑張りましょう。

 

ではそれまで。

プロジェクトマネージャー 午後I・午後II 出題 振り返り速報 令和7年秋

情報処理技術者試験、受験された方、お疲れ様でした。

 

本ブログでは出題予想をしておりますので、

本記事にて出題予想に対して午後I・午後IIの評価を中心に行います。

 

なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。

www.ipa.go.jp

 

 

午後I 振り返り

午後Iでは下記の三問が出題されました。

問1 生成AIを活用したシステムの開発・導入・運用・保守を行うプロジェクトの計画立案
問2 製薬会社におけるCRM刷新プロジェクト
問3 プロジェクト実施中の計画変更

午後Iの事前の出題予想と評価は次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 新規事業や顧客価値などといったST寄りの出題が出題されそう
 →問1が生成AIを題材とするものであり、先端技術による顧客価値を見出す題材であった
2. アジャイル開発を前提とした出題があるかも
 →問3が計画変更を題材とするものであり、変更に柔軟性のあるアジャイルの考え方が適用できるシナリオであった(アジャイル用語は登場しなかった)
3. チームやステークホルダ管理が出そう
 →問2でステークホルダ管理が問われ、的中

 

 

なお、過去5年分の過去問は下記の通りです。

過去問分析(5年分)

午後II 振り返り

午後IIでは下記の二問が出題されました。

問1 システム開発プロジェクトにおけるチームの育成計画について
問2 システムの円滑な稼働開始を危うくするリスクのマネジメントについて

 

午後IIの事前の出題予想と評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. "変化や不確かさへの対応力"を問う出題がありそう
 →問2は稼働開始を危うくするリスクということで不確かさを想定させるテーマであった
2. オーソドックスなQCDに関する出題があるかも
 →問2は稼働開始という納期(Delivery)を意識させるテーマであった

 

 

なお、過去5年分の過去問は下記の通りです。

過去問分析(5年分)

 

総評

  • (午後1問1)おそらくは全区分で初めて生成AIが出題されており、印象的でした。
  • (午後1問2)ステークホルダ管理やコミュニケーション管理が出題されており、近年に傾向に沿ったものでした。2022年にIPAシラバスが更改された影響を受けたものと思われます。
  • (午後2問1)チーム管理が出題されており、近年に傾向に沿ったものでした。2022年にIPAシラバスが更改された影響を受けたものと思われます。
  • (午後2問2)リスク管理が出題されましたが、「不確かさ」への見極めや「納期管理」の視点が重要で、プロジェクトマネージャーに求められる資質を的確に問うている良問である印象でした。

 

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

それでは、ともに頑張りましょう。

 

ではそれまで。

高度情報処理試験対策 残り1週間の「仕上げ方」(令和7年秋版)

令和7年度の秋季情報処理試験(10/12)まで残り1週間となりました。

残りの時間は限られています。

最後の一週間は、これまでの勉強を前提とした「仕上げ」のみの時間とするべきでしょう。

 

では、具体的に何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1週間での「仕上げ方」■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

本記事では、合格に向けた「仕上げ方」について詳しく書いて参ります。

 

[目次]

 

1. 1週間で重点対策をする内容を決める

まずは、ご自身の状況を冷静に振り返り、何を重点的に仕上げるかを決めましょう。

ここで決めることは単純で、

  • 午前II:選択式
  • 午後I:記述式
  • 午後II:論述式

のどれを最終集中項目にするかを決めます。

 

これが重要な理由は、午前で落ちてしまえば午後の試験が採点されることは無いからです。

同様に、午後の記述式で落ちてしまえば、論述試験には進めません。

この現実を踏まえて、どの形式の準備を重点的に行うか、決めておくべきです。

  

■1つ目のポイント■
午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決める。

 

2. 午後Iに注意しよう

もしどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式」を選びましょう。

 

理由は、午後Iが盲点になりやすいからです。

 

最後の1週間は、足切りを回避するため午前対策に注力する方は多いです。

一方、合格を真剣に目指す方は最後の関門である午後II対策に最後まで注力します。

 

午後I対策を優先するとは言っても、最後にして最難関である午後II対策に集中したくなるかもしれません。

 

実は記述式は、最もコンディションに左右されやすいです。

ちょっとした集中力の欠如で、すぐに問題文の内容が頭に入ってこなくなります。

それなのに時間は午後IIより短いです。

私自身、何度も午後IIに照準を合わせ勉強してきて、午後Iで危なく落とされそうになったり、実際に落ちたりしています。

 

以上のことよりどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式を重点対策する」ことを提案したいと思います。

 

■2つ目のポイント■
残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力しよう。

 

ただし、今回の合格は諦め、次回のために午前I免除の権利を勝ち取ることを目標にするのなら午前Iの勉強に集中するのもありでしょう。

この節では、現時点で当落線上にいると自分で思っている方に向けて書いています。

 

 

3. 午前(選択式)の仕上げ方

残りは1週間なので、過去問を「丸暗記」しましょう。

その際、問われていることの「キーワード」を自分なりに理解して紐づけて暗記するのが望ましいです。

 

1問1答形式で1問でも多く頭に詰め込むのはテクニック要らずで簡単ですし、全く同じ問題が出る可能性もあるのでダイレクトに得点に結びつきます。

 

過去問を数年踏まえていくと、何度も登場する「キーワード」があります。

「キーワード」に注目していくと、傾向が見えてきます。

傾向が見えてくれば、記憶の定着率が増え「暗記」作業の効率も上がるという好循環が生まれます。

 
「丸暗記」なんて芸がない…と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、残りの時間は「仕上げ」のみに注力するべきという話をしました。

ここからは即得点につながる、「軽い勉強で仕上げていく」のがよいでしょう。

今から試験に対してマインドセットを切り替えたり、その試験区分に求められる人物像の行動規範を理解したりするのは、合格に向けては「重たい勉強」と言えます。

 

軽い勉強で仕上げるために「丸暗記」は有効です。

「キーワード」と紐づけて脳細胞をフル活用しましょう。

 

■3つ目のポイント■
午前(選択式)に注力するなら、残り1週間では1問でも多く「丸暗記」しよう。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること。

 

ところで中には、地力で計算して解けるような問題(計算問題)もあります。

そのような問題でも、なぜ計算するのかという背景部分に「キーワード」が書かれていますので、「丸暗記」する場合は「キーワード」と紐づけておきましょう。

 

 

4. 午後I(記述式)の仕上げ方

午後Iの記述式も午前問題ほどではないとはいえ、1問1答形式で暗記しておくというのは有効です。

 

問題文と設問文から解答を暗記すると、その設問と問題文の構造さらに自分の思考プロセスを関連付けて記憶することができるからです。

 

たとえば、平成〇年度の問〇の設問〇の答えは「〇〇〇〇〇〇すること」と覚えたとします。

こうすることで、その設問と、問題文の構造、さらに自分の思考のクセを関連付けて記憶することが期待できます。

自分の思考のクセを認識できると、正答にたどり着くまでの思考プロセスを研ぎ澄ますことができます。

 

残り1週間で、この研ぎ澄ましに集中しましょう。

 

残り1週間は、隙間時間で、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返しておくとよいと思います。

こうした記憶は「短期記憶」となるため、残り1週間で仕上げるのが都合が良いです。

 

■4つ目のポイント■
午後Iは、隙間時間に、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返そう。
問題文の構造、さらに自分の思考のクセを紐づけて把握し、ぎりぎりまで自分の思考プロセスを修正していこう。

 

 

5. 午後II(論述式)の仕上げ方

まさに一夜漬けの利かない試験形式ではありますが、それでもできる「軽い」勉強はあります。

それは、論文パーツの整備です。

 

これも、論文パーツは暗記できるから残り1週間という短期でできるかつ有効な対策となっています。

 

小難しいことを考えている時間はもうありません。

設問に対応した解答となる論述文、言い回しを1つでも多く覚えましょう。

問題によっては、ある設問と別の設問で同じ論文パーツが使えるものも出てきます。

最後まであきらめず、どのような角度で問われても論述しきれる可能性を高めておくために、引き出しを充実させておきましょう。

 

これまである程度対策してきている方は、設問と論文パーツの関連を整理しておきましょう。

 

■5つ目のポイント■
午後IIにも「軽い」勉強はある。それが論文パーツの整備。
どんな切り口で問われても論述できるように、最後まで引き出しを充実する作業をしよう。

 

 

論文パーツの整理の仕方に特化した記事もあるので、合わせて確認してください。

 

■論文事例マップの作り方■

参考記事はITストラテジスト区分ですが、事例マップの作り方は各区分に共通するものです。

 

 

まとめ

それでは、本記事で紹介したことを改めてまとめておきます。

 

■まとめ■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」。
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

残りの過ごし方を決めていた方も、決めていなかった方も、何らかの気づきを提供できたのではないかと思います。

 

本ブログでも秋試験のシステム監査技術者の合格体験記事をまとめています。

受験予定の方はご参照ください。

 

■合格体験記事■

 

ここまで読んできてくれた方であれば、当落線上にいると思っている方も是非合格を目指してほしいです。

悔いの残らないようにしましょう。

 

さて、残りはラストスパートですね。

試験後までは X 中心で呟きます。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

ではそれまで。 

高度情報処理試験対策 1か月前時点の勉強法(令和7年秋版)

令和7年度の秋季情報処理試験(10/12)まで残り約1か月前となりました。

勉強をコツコツと進めている方としては、この時期、ラストスパートに入り、万全を期す頃でしょう。

逆に、まさにこの「ラストスパート頼み」となっている方もいるでしょう。

 

では、何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事を読めば、残り1か月時点で何をどう準備すればよいか、

分かるようになります。

 

 

 

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1か月前時点で取り組むべき4点■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

本記事では、合格するために、上記4点について詳しく書いて参ります。

 

 

なお、情報処理試験対策の全般の記事については、下記を参考ください。

 

■モチベーション維持・午後対策・参考書■
モチベーション維持に必要なこと
>受験に向けて モチベーションをアップしよう

午後対策・参考書選びについて
>午後対策の仕方・参考書の選び方

 

 

1. まずは学習状況の振り返りを

さて、まずは自分が積み上げてきた学習状況を振り返ることから始めましょう。

1か月前となった現時点において、計画通り学習を進められましたか?

期待通りでしたか? 期待以上でしたか?

まったく勉強できなかった、という方もいるでしょう。

まずは、自分の現況を直視することから始めましょう。

 

これまで、1週間に1時間しか勉強できなかった人が、1カ月前になったからと言って、突然100倍勉強できるはずがありません。

残り1カ月になったら、ある程度勉強時間を確保するつもりであったとします。

だとしても、自由な時間の少ない社会人であれば、せいぜい1.5倍~3倍くらいの時間しか確保できない、と理解するべきでしょう。

 

このことを念頭に置いて、では、残り1か月でどうするか? を一緒に考えてみましょう。

 

  

■1つ目のポイント■
1か月前になったからと言って、突然勉強時間は確保できない。
せいぜい、それまでの勉強時間の1.5倍~3倍くらいのつもりで、残りの時間の過ごし方を考えよう。

 

私の場合は、論文がある試験区分の場合は論文の過去問分析、

また午前II~午後I~午後IIを1回模擬試験的に通すくらいことを

それまでの間に実施していることが多いです。

1回では十分ではないですが、徐々に本番に向けて

ギアを上げるよう心掛けている頃ですね。

 

2. 残りの時間を可視化する

何事もそうですが、目的とする時点までの残り時間は可視化しておくことが重要です。

プロジェクトマネジメントの基本ですね。

 

土日に勉強する時間を設けている、としましょう。

すると、残りの週末の数は、試験当日を含む週を除くと、4回しかありません。

 

9/13, 14
9/20, 21
9/27, 28
10/4, 5
10/11, 12(当日)

 

仮に、1回の週末で1年分の過去問を解いたとしても、4年分しか解けないことになります。

週末を勉強の中心に据えていた方からすれば、かなり短い実感を持たれたのではないでしょうか?

 

この上で、何を自分の時間として重視して勉強するかが大切です。

 

■2つ目のポイント■
残り時間を可視化しよう。
漫然と時間を過ごすことを、これだけで防ぐ効果がある。

 

週末に集中して勉強することはできないという方もいるでしょう。

ですが1週間単位で何を進めるか、ということは決めて進めることが重要です。

 

3. やるべきことを決める

では、何を残りの時間でやるべきでしょうか?

ここでも、これまでの自分の積み上げた対策を振り返り、より強化が必要なところに集中的に時間を割り振りましょう

午前問題でしょうか? 午後問題でしょうか?

足きりのことを考えると、午前問題もおろそかにできないでしょう。

一方、中心的なスキルセットとして問われるところは午後(記述・論述)であると考えられるので、午後対策を重視するという考え方もあるでしょう。

 

  • これまで、午後対策を中心にしていたならば、午前対策の比重も上げて、間違っても足切りを受けないようにしてください。
  • 反対に、午前対策を十分にやってきたなら、午後対策を中心に据えた学習計画を立ててこなしていくことが必要でしょう。

 

より強化が必要なところが分からない、という方は、やはり過去問に触れておくことがよいでしょう。

過去問も解きっぱなしにするのではなく、解いて、採点して、参考書で検討することが重要です。

 

私のおススメは、過去問を解いた後、すぐに自己採点して、検討し、時間を空けて改めて検討することです。

時間を空けて再検討することで、自分の中に複数の視座を設けることができるようになります。

 

仮に、何度検討しても納得できない問題があったとしたら、残りの時間も少ないので、諦めるか、丸暗記して臨むと割り切ることも必要でしょう。

 

■3つ目のポイント■
残り時間を午前対策に使うか・午後対策に使うか、有効な配分を決めよう。
過去問は、解きっぱなしにするのではなく、何度も回答プロセスを検討し、自分の中の「考え方」を更新すること。
何度検討しても納得できなければ、諦めるまたは丸暗記して臨むという割り切りも大切。

 

私の場合は、最も午後IIを重要視したならば、午後IIについては

過去問分析が一通りできる頃です。

分析をもとに、論文パーツを作りこむことなどをしています。

また、午後I対策が少し時間がかけられていないことが多いです。

午後Iの過去問分析を進める必要がありそうだなと考えたりします。

 

4. 記述対策・論文対策の考え方

どの高度試験にも言えることですが、記述式の試験の場合、正答へのたどり着くプロセスを自分のものにしていくことで、合格に近づくことができます。

 

  • STであれば、課題が必ず問題中に登場します。
  • AUであれば、リスクとそのコントロール方法が必ず登場します。
  • SAであれば、要件と対応する実装が登場します。

 

このように、そのパターン(正当となるキーワードをどうやって記述するか)を習得していくことを、残り1か月でやりたいですね。

 

次に論述式の試験ですが、区分を問わず、設問アと設問ウは比較的定型度が高いことが多いです。

特に設問アは、丸々自分が用意してきた論文のパーツが使えることがあります。

設問ウは、問われていなくとも、自身の活動に対する評価や反省を入れることで、ある程度の論旨を展開することができます。

 

問題は設問イですね。

検討しなければならない条件」というのは、設問によって異なるので、やはり、過去、どういった点が問われているかを調べておくのがよさそうです。

 

たとえば、組織間の利害調整、とか。業界の状況、とか。技術動向、とか。

そういった条件ごとに、自分の論旨を展開できる論文パーツを準備しておくとよいでしょうね。

 

 

■4つ目のポイント■
記述対策は、正答へのプロセスを残り1か月で自分のものにする。
論文対策は、設問アとウは型化を仕上げる感覚で準備し、設問イは過去問から問われる論点を調べて可能な限り論文パーツを準備しておこう。

 

勉強スケジュールモデル

最後に、ちょっと忙しい方向けに、残りの勉強スケジュールのモデルを出しておきます。

 

  • 9/12, 13 過去問1年分解き、自己採点
  • 9/19, 20 前週の自己採点と再検討
  • 9/26, 27 過去問1年分解き、自己採点
  • 10/4, 5 前週の自己採点と再検討
  • 10/11, 12 前日総点検と当日

 

上記ですと、結局2年分しか過去問は解けません。 

ちょっと心もとないですが、やみくもに勉強するよりも力がつくと思います。

何をしたらいいか分からなくなっている方は、是非やってみてください。

 

まとめ

それでは、情報処理試験の高度試験にどのように準備するか、本記事で紹介したことを改めてまとめておきましょう。

 

■まとめ■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

1か月前のこのタイミングだからこそ、改めて自身の振り返りとしても活用してみてください。

 

以下の私のポストにもあるように、論文添削を中心とした相談サービスも立ち上げています。

ご興味のある方、ぜひ活用してみてください。

 

 

 

では、合格を目指して共に頑張りましょう。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

ではそれまで。