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情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

プロジェクトマネージャー 事業環境の変化への対応【論文の書き方】(令和4年秋問1)

本記事ではプロジェクトマネージャーの午後II(論文)対策として、

令和4年問1で出題された過去問を分析します。

実際に論文を書く上での考え方を整理し

論文骨子を設計するところまでやっていきます。

 

 

 

問題(令和4年問1)

過去問は試験センターから引用しています。

表題:『システム開発プロジェクトにおける事業環境の変化への対応について』

設問文は以下の通り。

 

上記問題文・設問文には筆者のメモが記載されていますが、

章立てなどはメモの通りにする必要は無く、参考としてください。

 

何が問われているかを把握する

はじめに意識したいのが、昨年に行われた

試験センターによるシラバスの改定です。

 

本改定では、明らかにプロジェクトマネージャー試験範囲を意識した

内容になっています。

注目する点としては、"変化や不確かさへの対応力"が求められるように

なったということです。

 >ご参考:IPAシラバス変更のまとめ(ver4.9版)プロジェクトマネージャ

 

本問題も、明らかに”変化や不確かさへの対応力”を求めていると

考えられます。

よって、旧来のシラバスでプロジェクトマネージャーが当然行うべき

単なる変更の管理では、出題趣旨に反する可能性があります。

 

出題趣旨に合う・合わないの題材の例

 

上記に、出題趣旨に合う・合わないという観点で

論述テーマの例を整理しました。

 

問題文では”競合他社に追随するための事業部門からの要望”が

例示されていますが、これが単なる"業務部門からの追加要望"ではない

という点に注意が必要です。

 

また本記事の例としては"グローバルサプライチェーンの変化"を

題材に論述骨子を作りますが、これも単なる"調達の遅れ"ではない

という点に注意が必要です。

 

"不確かな変化への対応"と"単なる変更の管理"の違いについては、

本記事内でも掘り下げてご説明したいと思います。

 

 

出題要旨と採点講評からの分析

 

試験センターから公表されている出題要旨と採点講評を確認して

出題の意図と論述のNG例を把握します。

 

出題要旨

 

 

出題要旨の1文目に次の記述があります。

プロジェクトの実行中の計画変更に積極的に対応する

"不確かな変化への対応"を求める新シラバスの傾向に合致していることが分かります。

 

出題要旨の2文目には次の記述があります。

「計画変更に伴う脅威を抑える」

「計画変更を機会と捉えて」

この2点は設問イで論述を求められる部分であり、

"変化への対応"の具体的な手順とされているところです。

論述の分量を最も大きくしたい部分と言えるでしょう。

 

出題要旨に波線で記載しましたが、計画変更の要求が

"実行中"に発生しているところもポイントです。

"計画中"に発生したことならば計画に盛り込めばよいことなので、

そうではなく、"実行中"に発生したものをどう対応したかを論述します。

 

プロジェクトの実行中と計画中の違い

 

"実行中"の対応を書くには、"計画"として何を定めていたかを

書くことが必須です。

なぜなら、"なぜその対応をしたかの根拠"として計画段階の基準などが

参照されるべきだからです。

 

今回は、"事業環境"レベルの変化が想定されるので、

計画自体を見直しているという展開が必要となります。

そのため、最初に定めた計画と、変化に対応させた計画を

分けて論述する必要があるでしょう。

 

 

採点講評

 

採点講評によると、"脅威を抑える対応策"は論述できた受験者が

多かったが、"機会を生かす対応策"については満足に論述できていない

論文が散見されたとあります。

 

これはそもそも"変化"がネガティブな印象で捉えられているため、

脅威としてコントロールすることはできても、

機会として捉えることは難しいと考えられます。

 

本論文はじめ、新たな標準である"不確かな変化への対応"のためには、

意識を変革し、機会として捉えるマインドセットが不可欠であるという

ことでしょう。

 

 

 

論文を設計する

問われていることの概略を把握したら

自身の経験や用意してきた論文パーツに当てはめて

どのように論述を展開するかを設計します。

 

 

設問アの設計

設問アは「プロジェクトの概要と目的」「背景となった事業環境の変化」

「計画変更の要求の内容」の3点について問われています。

 

一例としてはこの3点をそれぞれ1-1、1-2、1-3節として

論文を設計すると書きやすいと思います。

 

この3点の例としては問題文本文の中段に書かれています。

設問アで問われていることの問題文対応

 

1-1、1-2、1-3節の関係を図で示すと次の通りです。

 

1-1、1-2、1-3節の関係

問題文の例示では、1-2.(変化の背景)として"競合相手が同種新機能を発表"した

ことをあげており、"そのままでは目的が達成できなくなる"から、

"同機能を前倒し"してほしいという1-3.(計画変更の要求)につながっています。

 

よってはじめに1-1.でプロジェクトの目的を触れてから、

1-2. で発生する"変化"によって目的の達成ができなくなることを

論述することが必要でしょう。

 

この構造を説明するために1-2.で書く変化は事業環境を揺るがすレベルの

変化でなくてはなりません。

そうでなければ、ステークホルダからの計画変更の要求を待つことなく、

プロジェクト内部で処理して自走できる範囲の変化となってしまい、

出題趣旨に反してしまうからです。

 

 

余談ですが、事業環境の変化の素材集めには、

事業課題や目的、ビジネスモデルの視点があると考えやすいため、

ITストラテジストの知識があると有利な問題であると言えるでしょう。

 

 

設問イの設計

設問イは「機会を生かす対応策」「脅威を抑える対応策」

「確定させた計画変更の内容」が問われていますが、

採点講評にもある通り、最も差がつくのは「機会を生かす対応策」でしょう。

 

問われていることを問題文と対応付けて図示したものが以下の通りです。

設問イで問われていることの問題文対応

 

変更を受け入れるのはストレスがかかります。

変更を機会として捉えることで、チームとステークホルダを

説得し巻き込んで進めることができます。

 

では、どういったものを機会ととらえるべきでしょうか?

問題文のように「チームの成長のため」とするのも

無難かもしれませんが、より説得力を持たせるために、

1-1. のプロジェクトの特徴に伏線を持たせておくことを

本記事ではおすすめいたします。

 

機会として捉えるためPJ特徴に伏線を仕込む

 

論文の設計を行う時は、せめてここまで骨子を作りこんだ上で

設問アの書き出しをするのがよいでしょう。

 

また、機会と脅威への対応策を策定することにより、

計画変更することになるのでプロジェクト内の他の要素に

影響が出ることが想定されます。

この部分を掘り下げることで字数の充足と知識のアピールを

行うことができます。

 

掘り下げを行うにあたり、利用できるフレームワーク

色々とありますが、ここではQCD(品質・コスト・納期)を

扱うことで進めていきます。

 

機会の対応策の掘り下げ方

機会としては、

"UNIXサーバ特有の保守が不要となり、ランニングコストを低減できる"

それによる課題としてチーム内にノウハウが無いので、

対応策として

"リファクタリングに強みのある他社とコンサルティング契約を締結"

としました。

 

同様に脅威についても対応策の掘り下げ方を図示します。

脅威の対応策の掘り下げ方

 

脅威としては、

"アーキテクチャが変わることによる品質低下"

それによる対応として追加テストは納期に影響が出る懸念があるので

対応策として

"IAサーバ調達前から検証環境を構築し、追加テストを前倒し"

としました。

 

以上のように2-1.と2-2.でそれぞれ機会と脅威について論述すればよいでしょう。

また設問イでは「確定させた計画変更の内容」も問われています。

問題文に対応箇所は無いので自分で論述する必要がありますが、

メインは2-1.と2-2.と思われるので分量は少なめで良いと思います。

2-1.と2-2.の対応策をまとめ直すイメージで論述すればよいでしょう。

 

 

 

設問ウの設計

設問ウで問われていることは「計画変更の実施状況」と

「事業環境の変化への対応評価」です。

設問イまでの計画変更の実施状況と、その評価となるので

比較的典型的な設問だったと言えるでしょう。

 

「実施状況」は計画変更の後のプロジェクトの実行状況を書けばよいでしょう。

たとえば開発工程、テスト工程を順調に消化したことなどです。

 

「変化への対応評価」はプロジェクトの目的を遂行できたことを

書けばよいでしょう。

本記事のプロジェクト目的は”競争力強化と顧客囲い込み”なので、

"変化に対応したことによって競争力・顧客満足に寄与した"

という文脈としました。

 

 

論文骨子

以上を踏まえ、論文骨子は次のようになりました。

1.プロジェクトの目的、事業環境の変化、計画変更の要求
 1-1.プロジェクトの概要と目的
 スーパーマーケットT社のオンライン配送サービス。
 目的:競争力強化と顧客囲い込み
 PJ特徴:・一部がUNIXサーバで構築されており、専門のシステム開発ノウハウが必要
     ・利用者の決済に関わるシステムであり高い品質が要求される
 1-2.計画変更の背景となった事業環境の変化
 グローバルサプライチェーンに悪影響、UNIXサーバ調達不透明
 1-3.計画変更の要求
 世界的な物流不安は承知しているが、競争力強化という目的を達成するため、
 予算を追加しシステム構成を変更してでも、本来のリリーススケジュールを厳守する
2. 機会を生かす対応策、脅威を抑える対応策、確定させた計画変更の内容
 2-1. 機会を生かす対応策
  機会:UNIXサーバの特有の保守が不要となり、ランニングコストを低減できる
  対応策:リファクタリングに強みの他社とコンサルティング契約を締結
 2-2.脅威を抑える対応策
 脅威:アーキテクチャが変わることによる品質低下
 対応策: IAサーバが調達される前から検証環境を構築し、追加テストを前倒し
 2-3.確定させた計画変更の内容
 ・UNIXサーバではなくIAサーバを調達してシステムを構築する
 ・[納期]リリース日は計画段階に定めた日から後ろ倒ししない
 ・[コスト]コンサルティング契約を追加締結する
 ・[品質]追加テストを含めた単体テストを前倒しで計画する
3.計画変更の実施状況、事業環境の変化への対応評価
 3-1.計画変更の実施の状況
 結合テストを含めさしたる問題は発生せず、対応策は有効に機能したと評価
 プロジェクト予算は増大したがTCOは有利となり、高評価を受けた
 3-2.事業環境の変化への対応の評価
 他社も対応できない変化に素早く対応することで競争力強化にも貢献できることを実感

 

論文全文について

ここまででも十分考え方はお伝え出来たかと思いますが、

論文全文を参考にされたい方は有料とはなりますが

以下記事の末尾をご参照ください。

note.com

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事ではプロジェクトマネージャーの午後II(論文)対策として、

令和4年問1で出題された論文の書き方を紹介しました。

"不確かな変化への対応"は今後頻出の分野となっていくと考えられます。

今後プロジェクトマネージャーを受験予定の方は参考になる分野なので

ぜひ練習を重ねてください。

 

また、他の区分・過去問の【論文の書き方】の記事については

以下リンクを参照ください。

論文の書き方 カテゴリーの記事一覧 - スタディルーム by rolerole

 

今後も、【論文の書き方】記事を充実して参ります。

ではそれまで。

高度情報処理技術者 各区分の資格取得メリットについて

更新:2023/4/28

 

だいぶ暖かく…いえ、暑くもなってきましたね。

春の情報処理試験も終わり、次は秋の試験です。

 

前回の試験を受けた方も、受けていない方も、

高度の情報処理試験を初めて受けるという方も、

何を受けよう?」と迷っていたり、

そもそも受けるメリットってなんだろう?」と思っていませんか。

 

本記事では、主に実際にエンジニアの若手~中堅として活躍されている方向けに、

  • 資格取得に興味はあるけど、費用対効果ってどれくらいあるんだろう?
  • 苦労して取得しても、意味が無かったら嫌だな。業務に活用できるの?
  • 基本情報(応用情報)は取得したけど、次はどの資格が狙い目なんだろう?

といった疑問にお答えしたいと思います。

 

筆者自身、エンジニアとして社会人経験を過ごし、

高度情報処理試験のほとんど(残るはシステムアーキテクトだけ)を

取得しました。

実際の業務経験も踏まえながら、資格が役立った場面を紹介したいと

思いますので、参考にしてください。

 

 

■ATTENTION■
読んでくださる方のために、筆者のバックグラウンドを簡単に説明します。

✔ 社会人経験=エンジニア経験 15 年

業務カットの経験
✔ 社内の技術サポート
✔ フィールドSE(お客様御用聞き)
✔ システムインフラ保守・運用・構築
✔ エンタープライズ向けサービス開発・稼働維持・企画

技術カットの経験
✔ ネットワークやサーバーなどインフラ
✔ 簡単なプログラミング
✔ 自動化ツールの開発

転職経験
✔ あり(1回)

そんな筆者の視点から、各試験区分の取得メリットと、簡単な取得動機を説明します。
参考になるものがあれば幸いです。

 

0. 高度情報処理試験の全般的な取得メリット

まずは高度情報処理試験の全般的なメリットについて述べていきます。

各区分別のメリットを先に読みたいという方は、本章は読み飛ばしてください。

 

0-1. 基本情報の知識補強ができる

本記事は、基本情報試験は取得済みの方を想定しています。

基本情報技術者試験は、テクニカル系・マネジメント系・ストラテジ系と、

「広く浅く」知識を習得することができます。

 

そのため、使っていない知識はすぐに忘れがちです。

エンジニアとして長く活躍していきたいと考えている皆さんにとって、

キャリアのステップや仕事の内容によって、知識の使う・使わないは

明確に分かれます。

すると、使っていない知識は軽視され、忘れてしまいかねないですが、

高度情報処理試験を受けることで、再度その区分の勉強をすることになり、

知識の定着を図ることができます。

 

0-2. 高い奨励金を支給される場合がある

即物的なメリットとしては、奨励金です。

所属している会社や組織の方針もあると思いますが、

IT業界の会社の資格奨励制度には、

基本情報や高度情報の奨励金があり、

多くの場合、高度情報はより多くの奨励金がもらえます。

 

中には10万円以上の高額の奨励金が出ることもあり、

資格勉強のためにかかる参考書や通信教材のコストを差し引いても、

純利益が出る場合があります。

かくいう筆者も、資格取得を目指した最初のモチベーションはここにありました。

 

ぜひ、ご自身の所属する会社・組織の資格奨励制度を確認してみてください。

 

0-3. 自分の意見を後押しする根拠になる

社内や組織で、互いに資格を保有しているか否かという話題に

なることはありますか?

筆者の所属していた会社では、そこまで頻繁に話題に上ることは

ありませんでしたが、半期や通期の目標設定/上司面談で

資格取得に関するヒアリングもありましたので、

それを機に、同僚で情報交換が行われることがありました。

 

そうすると、自然と、社内の○○さんは資格を大量に保持しているらしい、

とか、○○さんと○○さんは高度の□□試験を受けるらしい、とか、

そういったうわさ話が耳に入ってくることがありました。

 

そういった空気感を前提に仕事をしていると、ふとした業務遂行上の

協議やディスカッションにおいて、○○さんは□□資格を保持しているから、

これに詳しいでしょう、と自分の意見を通してもらえたり、

決定権を渡してもらえたりすることがあります。

時には、ただの無茶ぶりもあるわけですが、それだけ慎重に避ければ、

高度資格を保有していると、それだけ有利・円滑に仕事を

進めていけることができるように思います。

 

 

0-4. 転職やポスティングに有利

情報処理試験は、歴史が長いことも有利に働きます。

制度自体は昭和40年代からの資格。

これは、いまベテラン以上の年代のエンジニアが

若手の頃からあった資格ということです。

彼らも全員が取得できた資格ではないので、

簡単な資格ではないことは知られています。

つまり人事部や転職先・ポスティング先のしかるべき役職に

ついているであろう方の目にも止まりやすい。

これは、自分の市場価値を高める上で、差別化しやすい

大変なメリットになります。

 

 

1. 各区分の取得メリットと動機付け

それでは本章から各区分の簡単な紹介と、

筆者の経験を基にした取得メリットと取得動機について

解説していきます。

ただし、システムアーキテクトだけは筆者も未取得であるため、

情報が経験を基にしていないことをご留意ください。

 

1-0. 高度情報処理技術者試験の概要

前提として、試験の概要と形式に触れておきます。

ここは知っているよという方は、本節は読み飛ばしてください。

 

高度情報処理試験とは、IPAのレベル区分でレベル4に該当するものです。

f:id:createrolerole:20210615145119p:plain

高度区分は図中央のピンク部分。IPAより

全部で9種類の資格があり、試験時間は次の通り。

f:id:createrolerole:20211130161910p:plain

長丁場。前の試験に落ちると次の試験には行けない。

午前Iは4択問題で30問。午前IIは4択問題で25問。午後Iは記述式。

午後IIは資格ごとに記述式か論述式かで分かれます。

 

なお、午前Iは免除制度があり、応用情報・高度の合格者ならびに午前I通過者は

2年以内であれば免除申請することが可能です。

 

 

以下、筆者の取得順に各試験について解説していきます。

受験予定の科目、気になる科目を中心にご確認ください。

 

1-1. 情報処理安全確保支援士のメリットと取得動機

略称 SC 実施時期 春・秋 午後IIの形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル 脆弱性・脅威、リスクコントロール、定性・定量のリスク評価、セキュリティポリシーの定め方

 

■メリット■

 

あなたがアプリ寄りインフラ寄りいずれであっても、

意識しなければならないセキュリティに関する知識セットを

備えることができます。

セキュリティは近年ますます需要が高まっている知識分野の一つで、

取得メリットは極めて大きいと思います。

高度区分の中では難易度的にもとっかかりやすく、他の区分の試験でも

セキュリティの範囲は問われることが多いため、

初めて高度を取る方、今後複数の高度を取る予定の方におすすめです。

 

■筆者の取得動機■
 

当時、ファイアウォールなどのセキュリティを具備するシステムを

主に扱っていたため。

ポリシーベースの制御法は、セキュリティポリシーの実装の基礎ですので、

資格取得後は、隣の部のセキュリティ実装の助言をしたら

一目置かれるようになりました。

セキュリティに携わる実機を実際に触る方はオペレータとして、

自分の判断を交えずに淡々と処理することが重要ですが、

本資格があれば設計段階でセキュリティを加味させることや、

オペレータの負荷にならないような可読性の高いポリシー実装や資料化に

貢献することができます。

 

1-2. ネットワークスペシャリストのメリットと取得動機

略称 NW 実施時期 午後IIの形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル OSI参照モデル通信プロトコル、ネットワーク図の読み書き

 

■メリット■

 

あなたがインフラSEならば、登竜門的・代表的な資格に値するので、

この資格を取得することで、システムの通信という

根本的な部分を理解していることを示せます。

また、あなたが自チーム外の活動も意識しなければならないとしたら、

OSI参照モデルとはそのまま組織やチーム分けの

前提になっていることも多いので、

この資格の知識を基に低レイヤと高レイヤを俯瞰視して

チーム間の橋渡し役を買うこともできるでしょう。

 

■筆者の取得動機■

ルータやスイッチなど、ネットワークアプライアンスの担当と

なったため。

実務ではIPアドレスの計算を人より早く

できることが信頼に繋がるように思います。

詳細で複雑なネットワーク図の読み解きも

できるようになり、一歩進めて相手の理解度に応じて

正確さと分かりやすさのトレードオフを調整しながら図おこし

できるようになりました。

 

■COLUMN■

■効率的な勉強法

情報処理安全確保支援士とネットワークスペシャリストは相性がよく、

重複して問われる要素があります。

情報セキュリティの脅威を考える上で、侵入"経路"とは

ネットワークに他ならないためです。

両者を両方取得するつもりなら、時間を空けずに

勉強すると効率がよいかと思います。

 

 

1-3. データベーススペシャリストのメリットと志望動機

略称 DB 実施時期 午後IIの形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル ER図、関係スキーマ、正規化(特に第3正規化)

 

■メリット■

あなたがバックエンドのアプリSEであったり、

システム全体の設計を考慮してデータの配置をデザインする立場であれば、

データベースのテーブル設計手法やデータ呼び出しアプリケーションとの

関係を説明・提案できるようになります。

あなたがフロントエンドのアプリSEであったり、

インフラSEであったとして、実務に精通していなくても、

簡単なSQL文やDB設計書を読めるようになります。

 

 

■筆者の取得動機■

業務上必要だった訳ではありませんが、自身の知見を広げるために取得。

後年になり、システム保守の現場でSQL文やDB設計書に触れることがあり、

知識の効果を実感しました。

また、要件定義の段階でも、データ同士の1対1とか1対Nとかと

いった特徴を掴んで、第三正規化やER図の知識を活かして図おこしし、

関係者と認識の一致を図ることなどに、役立ちました。

 

1-4. プロジェクトマネージャーのメリットと志望動機

略称 PM 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

69
身につく本質スキル PMBOKの実践、ウォーターフォール型開発のあるあるネタ追体験

 

■メリット■

あなたが上司に報告しなければならない立場であったり、

チームをまとめる立場にステップアップを考えていたりするならば、

本資格の取得勉強を通じて、上司への報告に使いやすいフレームワークや、

進捗管理や組織運営に必要なノウハウを学ぶことができます。

ネームバリューはもっとも高い資格。

転職やポスティングにも条件として

明示されていることが、基本情報を除くと最も多いように思います。

 

ちなみに、プロジェクト管理やチーム運営に特に大切なことは、

どんな分野に置いても、予め基準を決めておくこと。

こうすることで問題発生の予兆が掴め初動が

早くなり、対応が均質化され、判断コストが下がります。

基準が間違っていれば、修正すればよいです。

 

■筆者の取得動機■

資格の名の通り、プロジェクト管理を任されることが増えつつあったため。

にわとりたまごですが、実体験があった方が合格しやすいと思う反面、

先に合格レベルの知識を備えていると実際のプロジェクト管理も円滑にいくことも

あるように思います。

結論としては、「実体験は必須ではない」ですね。

 

また、プロジェクトは必ず終わりがあり、目標があります。

抜擢された若手が突然チームの目標を定めたりするのは

気恥ずかしく不安もありますが、PMBOKに代表される

フレームワークに過ぎないと思えれば、

淡々とこなしていくことが可能になると思います。

 

■COLUMN■

■筆者の体験談

私は当時はインフラレイヤのプロダクト知識が中心だったので、

プロジェクトマネージャーの想定する業務システム開発の知識を勉強するのが

最も苦労しました。

多くの論文事例集を読み込み、合格論文の"型"を掴んでいく勉強法をとりました。

 

■COLUMN■

■情報処理安全確保支援士との関係

プロジェクト管理にはリスク管理が重要で、

上司によってはリスクの報告をするだけで事足りるようなケースもあります。

リスク管理は安全確保支援士の知識が活用できるので

リスク分析や対応策の策定を論述する際などに、勉強し直して

みると効率的に思います。

 

 

1-5. ITサービスマネージャーのメリットと志望動機

略称 SM 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

68
身につく本質スキル ITIL、変更管理、問題管理、インシデント管理

 

■メリット■

あなたがシステムやサービスの運用・保守を担当しているなら、

問題(インシデント)発生の暫定対処、根本対処の違いなど、

見過ごされがちな業務の中で必要な本質的な要素を理解できます。

あなたが運用・保守とは畑違いであったとしても、

運用・保守に引き継ぐべきフレームワークや重要な点を学べます。

また、ヘルプデスク運営が学べます。

 

■筆者の取得動機■

システムやサービスの運用・保守に携わっていたため。

運用側として、開発側からの受け入れ基準を整備することで、

断る理由を説明して、チームを守れたこともありました。

運用をしていると、一見無駄に思う業務が

たくさんありますが、資格を取得していると、

無駄に見えるけど必要な業務か本当に無駄な業務か

識別できるようになります。

 

1-6. エンベデッドスペシャリストのメリットと志望動機

略称 ES 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル ハードとソフトの結合、組み込みシステムの利点と欠点への理解

※今期より、午後IIの形式が論文となります。

 

■メリット■

あなたが組込みシステムの開発者であったり、

制御系システムやエッジデバイスのプロダクトSEであるならば、

本資格の知識を活かして、ハードやソフトの特性を改めて理解し、

より最適なシステム実装の提案ができるようになります。

IoTやセンサーネットワークが叫ばれ、

低コスト・高品質のエッジコンピューティングが

求められている昨今、業界によっては需要の高いスキルと思われます。

 

■筆者の取得動機■

エッジデバイスを駆使した

エンタープライズ向けサービスを担当したため。

既製品プロダクトをカスタマイズする際にも会社間、組織間の責任分界点を、

契約書ベース以外に、技術的な領域で整理して

理解・説明できるようになったと思います。

 

出題は、駅の改札口やドローン、自動運転システムや駐車場システム、

自動音声案内ロボットなど、身近な題材が多く、興味をもって

取り組みやすかったです。

 

1-7. システム監査技術者のメリットと志望動機

略称 AU 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

70
身につく本質スキル リスクとコントロールと監査手続

 

■メリット■

あなたが監査側の業務に携わる人ならば、

監査そのものの意義や原則(独立性や追跡性)、

監査人としてのふるまいを改めて学べます。

あなたが監査される側の人ならば、

求められる監査記録や対応について学べ、

システムログや議事録や管理基準の整備の必要性が学べます。

 

■筆者の取得動機■

いまいち監査の必要性が自分にも理解できていなかったため。

持続可能な組織を実現するためには、

監査の手続きが古来から有効だったということが認識できました。

取得することで、普段の運用や開発の業務時も

監査に求められる記録を意識して振る舞えるようになり、

定期・不定期の監査への対応にも余裕をもって

臨めるようになりました。

 

■COLUMN■

■プロジェクトマネージャーとの関係

プロジェクトマネージャーが、基準を整備することで

リスクをコントロールしているとしたら、

システム監査技術者はその基準と対応記録を査閲して

適切にコントロールされているかを確認する立ち位置になります。

論文執筆時には、こうした立場を明確にする必要があります。

 

1-8. ITストラテジストのメリットと志望動機

略称 ST 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ ストラテジ系

難易度

(偏差値)

71
身につく本質スキル 情報戦略、BSC、マーケティング、プロモーション戦略、KPIの設定方法

 

■メリット■

あなたが管理職であるなど、技術者集団から一歩離れて

経営陣に近いところで執務しているならば、

本資格の知識を活かして情報戦略策定に関われます。

情報システムの経営に対する有効性の説明、KPIを設定して

成果のモニタリングをデザインできるようになります。

あなたが一技術者であったとしても、企画や戦略の

意図を理解しやすくなることになり、

これにより、部門横断的な取組みや、

既存システムの改善提案もしやすくなるでしょう。

 

■筆者の取得動機■

エンタープライズ向けシステムの

企画業務に従事するようになったため。

既存システムの保守費用を捻出するのに、

システムの意義や目標を踏まえて上司経由で経営側を

説得する必要がありましたが、どんな説明が求められているか

"あたり"をつけられるようになりました。

 

時々、まったく型にはまらない方もいて、その方専用の

説明資料を作る必要があることもありましたが・・・

 

■COLUMN■

■PM・SM・AUとの関係

ウォーターフォール型の開発モデルでは、

ITストラテジストが企画・要件定義フェーズに関わり、

プロジェクトマネージャーが要件定義~実装フェーズに関わり、

ITサービスマネージャーが運用テスト以降の受け入れと実際の運営を担うことになります。

システム監査技術者は上述のどのタイミングでも

コントロールが利いているかを検証する訳ですが、

出題として多い・実業務現場として監査の有効性が高いのは

やはりプロジェクト管理のフェーズのようです。

 

1-9. システムアーキテクトのメリットと志望動機

略称 SA 実施時期 午後IIの形式 論文
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

68
身につく本質スキル UML図、デザインパターン

 

■メリット(想像)■

あなたがどんな形であれシステム開発に関わる方なら、

システムに採用する実装技術の利点と欠点への理解が深まると思います。

 

■筆者の取得動機■

高度区分の試験全制覇!

開発系の業務は最近は離れてしまいましたが、

世にあるプロダクトや技術を組み合わせて

自分の手で検証、実装するのはエンジニアの醍醐味と思います。

そうした初心に返るためにも、

次回の試験で合格を目指したいと思います。

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

資格取得の費用対効果や、基本情報(応用情報)の次に何を取ろうか

迷っている方に向けて有益な情報となっていたら幸いです。

各試験のメリットを記載したので参考にしていただき、

ご自身のキャリアプランに合わせて、

最適な資格を選択していくことが、費用対効果も最大化されることになる

と信じています。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

是非、一緒に頑張りましょう!

 

ではそれまで。

情報処理技術者試験(高度) 出題 振り返り速報 令和5年春・最新

2023/4/16:ver1.0 速報

情報処理技術者試験、受験された方、お疲れ様でした。

 

試験センターからはまだ出題要旨や採点講評は公開されていませんが、

各区分の振り返り評価をしていきたいと思います。

 

本ブログでは出題予想をしております。

本記事では予想に対する評価を中心に行います。

各区分の出題予想に対する詳細は過去にアップした

出題予想記事を参考にしてください。

 

 

ITストラテジスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和元年~4年の過去問から同じ問題が4~5問出そう → 的中(問1 SCOR SCM、問2 プロビジョニング、問4 NPV、問6 人口統計的変数、問8 エスノグラフィー、問13 SECIモデル、問16 Just In Time、問18 ベイズ統計、問24 共通鍵暗号と全9問と豊作)
2. 予測法のデルファイ法は今年も出るかも → 的中せず
3. 特定商取引法など契約・法律系の問題は今年も出そう → 的中。問22 資金決済法 暗号資産
4. 計画生産量など計算して選択する問題は今年も出そう → 的中。問20 事業計画案の売上高計算 問21 売上高総利益率計算

 

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは4問中2問を選択します。

  テーマ
問1 SNS運営会社のブロックチェーンを活用したIT戦略
問2 地域におけるスマートシティ構想
問3 アパレル製造小売事業者における新たなビジネスプロセスの構築
問4 モーションシミュレーターの事業展開

 

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は製造業系などのデジタルトランスフォーメーションが出題されそう → 的中せず。
2. 問4はAIをテーマにした組込みシステムが出題されそう → 的中せず。
3. 問2・3はどちらかが文章、どちらか図表の読解力が求められる問題が出題されるかも → 的中。問2は図表が1つ、問3は図表なしの文章中心。
4. 難易度についてはここ数年の傾向から難しすぎず簡単すぎずとなりそう → 採点講評を待って評価。

 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは3問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 ITシステムに関わる改修要望の分析と対応方針の立案について
問2 個別システム化計画におけるシステムリスク対応方針の立案について
問3 組込みシステム・IoT製品の社会環境の急変に勝ち抜くための革新的な製品戦略について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1はDXを前提とした"攻め"の問題が出題されそう → 的中せず。DXを押し出したものではない。ただ"守りのDX"であれば書けるテーマもありそう
2. 問2は既存業務やプロジェクトを前提とした"守り"の問題が出題されそう → 的中。なお内容はシステムリスクに寄っており、SC経験があると有利か

 

 

システムアーキテクト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和元年~4年の過去問から同じ問題が5~6問出そう → 的中。(7問が再出題。平成30年も含めると8問)
2. テスト系は今年も出そう → 的中。問7 チューリングテスト
3. SC系・応用情報系・DB系・NW系からの問題が今年も出そう → 応用情報を除き的中。SCは問17~20、DBは問24、NWは問25

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは4問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 システム再構築における移行計画
問2 セミナー管理システム
問3 融資保証システムの再構築
問4 テルチェーンを展開する事業者向けの顔認証システム、及び顔認証を提供する基盤システム
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 1問か2問はDB系のスキルがあると有利な問題が出題される → 的中。問2。
2. 1問はST系の問題が出題されそう → 的中。問3。
3. 難易度についてはここ数年の傾向からST系は比較的易問となるかも → 採点講評を待って評価。

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 デジタルトランスフォーメーションを推進するための情報システムの改善について
問2 利用者と直接の接点がない情報システムのユーザインタフェースの検討について
問3 再利用の容易化を考慮した組込みシステムのアーキテクチャについて

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. DXやアジャイル開発を前提とした"攻め"の問題が出題されそう → 的中。問1は文字通りの問題だった。
2. 既存システムへの改修など"守り"の問題が出題されそう → 的中せず。

 

 

ネットワークスペシャリスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. BGP、DNSは出題される → BGPは的中もDNSは的中せず。
2. サブネット計算が2問ほど出る → 問12で1問出題。
3. SCの区分から5問ほど出る → 的中。問16~20。

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 Webシステムの更改
問2 IPマルチキャストによる映像配信の導入
問3 高速無線LANの導入
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. L2/L3を中心とした問題とセキュリティを中心とした問題が出る → L2/L3もセキュリティも中心となるほどの問題は出なかった。L2/L3は問1、問2で、セキュリティは問3で部分的に問われている。
2. NW図は複雑すぎず単純すぎないものが狙い目 → 採点講評を待って評価。

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 マルチクラウド利用による可用性向上
問2 ECサーバの増強

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. ルーティングプロトコル・冗長NW・DNSは出題されそう → 的中。ルーティングプロトコル(BGP)、冗長NWは問1で問われた。DNSは問1、2で問われた。
2. 複雑なNW図を伴う問題は難易度が高い可能性あり → 採点講評を待って評価。

 

 

 

ITサービスマネージャ

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和3年春から同じ問題が2~3問出る → 的中。問11、問13。
2. 自区分(SM)は14問ほど(56%)出る。PM・SCも各3問ほど出る → 的中。
3. ES・DB・AU・NWも各1問ずつ出るが、自信がなければ落とそう → 的中。
4. データセンタの運用知識を問う問題が2問ほど出る → 的中。問13。

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 AIを使ったシステム監視の改善
問2 情報セキュリティの管理
問3 デジタルトランスフォーメーション(DX)の取組における、サービスの計画及び提供
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。
 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 変更管理・運用テストが出題されるかも → 的中せず。少なくともダイレクトに変更管理・運用テストは出なかった。
2. 難易度についてはここ数年の傾向から難しすぎず簡単すぎずとなりそう → 採点講評を待って評価。

 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 サービスレベル管理におけるサービスレベルの合意について
問2 リリース及び展開の計画について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 1問はコミュニケーション管理について出題されそう → 的中せず。少なくともコミュニケーション管理はダイレクトには問われなかった。ただどのような文脈においてもコミュニケーション管理は重要。
2. 1問は従来のITILの構成要素から出題されそう → 的中。リリース管理が問2で出題。

 

 

 

情報処理安全確保支援士

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和4年秋・春・令和3年秋から同じキーワードの設問が5~6問出そう → 的中。問2 Pass the hash攻撃など。
2. SSO/SAMLやメールのセキュリティ技術は最近頻出で今回も出そう → 的中。問3。
3. 問18~20はNW系、問21はDB系、問25はAU系から出題される → 的中。毎回の通り。

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 Webアプリケーションプログラム開発
問2 セキュリティインシデント
問3 クラウドサービス利用
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. NW系のスキルがあると有利な問題が1~2問出題される
  (テーマ予想:オーソドックスなFWやゼロトラストNW?) → 問2でFWは出題された。
2. アプリ系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない
  (テーマ予想:SSL証明書?) → 問1はアプリ寄りであった。
3. マネジメント系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない
  (テーマ予想:フォレンジック?) → 問3は強いて言うとマネジメント寄りであった。

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 Webセキュリティ
問2 Webサイトのクラウドサービスへの移行と機能拡張

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後II出題予想ポイント■
1. NW系の問題が1問または2問出題される
 (テーマ予想:検疫NW、SSO/SAML?) → 問2が一部NWの問題が出た。
2. アプリ系の問題が出題されるかもしれない
 (テーマ予想:XSS対策、多要素認証?) → 的中。問1でXSSが、問2で多要素認証が出題された。

 

 

総評コメント

分析後加筆予定です。

 

なお、これまでの振り返り速報では総括していた総評のうち、以下は総括しない予定です。

  • 午前IIの総評
  • 午後Iの総評
  • 午後IIの非論文系(NW、SC)の総評

理由は、独自の切り口で分析しているためコストがかかっていることに加え、それに応じた効果を提供できてないと考えているためです。

よって上記は総括しない予定ですが、ご要望があればお問い合わせまたは記事への返信にてお知らせいただきますようよろしくお願いします。

 
■午後II 論文系の全体総評■
 
※後日執筆予定。
 

おわりに

試験センターの午後試験の解答が出るまで、まだ時間があります。

まずは、試験を完遂できた自分をほめて、休息しましょう。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

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試験センターの解答や合格発表は時間がかかるので、

それまでに私も対策記事・講評記事をアップしていきたいと思います。

ではそれまで。

システムアーキテクト 受験振り返り(令和5年春・最新)

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情報処理試験を受験された方、お疲れ様でした!

振り返りをしていきたいと思います。

 

午前IIの振り返り

体感的に、4割くらい過去問(令和4,3,1年、平成30年)の再出題であったと思います。

過去問の再出題と思われたのは次の通りです。

  • 問1 アシュアランスケース:令和3年 問1
  • 問2 DFD:令和1年 問1
  • 問5 オーバーライド:令和1年 問4
  • 問6 GoFデザインパターン:令和1年 問2
  • 問7 チューリングテスト:令和1年 問12
  • 問9 スプリントレトロプロスペクティブ:平成30年 問13
  • 問14 WTO政府調達協定:令和3年 問15
  • 問17 共通鍵暗号:令和4年 問15

令和1年からの再出題が最も多いですね。

以上より、4回分くらい過去問を解いていると、その中から特定年度のものは4問ほど再出題される年もあるということのようです。

 

自己採点したところ、4問誤りでした。

 

試験センター公表の回答はこちら。※午前試験の解答はすでに公表されています。

www.ipa.go.jp

 

午後Iの振り返り

午後Iは、次の4問が出題されました。

  • 問1 システム再構築における移行計画
  • 問2 セミナー管理システム
  • 問3 融資保証システムの再構築
  • 問4 ホテルチェーンを展開する事業者向けの顔認証システム、及び顔認証を提供する基盤システム

問1は移行系、問2はDB寄り、問3はST寄り(問4は例年通りES系)の印象です。

 

私は問1、問3を選択しました。

問1に目標45分のところ50分かけてしまい、問2を40分で解かなければならず焦りました。

ただ、以下のポイントを思い出し速読できました。

  • SAはまず全体の問題文の構成を把握すればよく、最初から細部を読まなくてよい
  • 構成を把握したら、設問からキーワード別に遡って解いてゆく

上記の点を思い出し、何とか時間内に全ての問題を納得いく形で答えることができました。

なお、上記の点は三好康之様の下記動画で詳しく紹介されております。

www.youtube.com

 

あと、参考までに私は問題選択の基準を以下のように決めてました。

  1. ST寄りの問題を選ぶ
  2. 図表の多い問題は選ばない
  3. 公共系の問題は選ばない

その結果、問2は図表が多かったので選びませんでした。

なぜ上記のようにしたかというと、過去問を解いてみての相性でした。

自分が易問と感じたものを選ぶようにしたということです。

ここで重要なのは、問題選択で時間を取られ過ぎないようにするために、予め自分の中で基準を決めておいた方がいい、ということです。

 

速報として回答した内容を下に記しますが、自己採点・分析は進めておきたいと思います。

 

画像

 

午後IIの振り返り

次の3問が出題されました。

  • 問1 デジタルトランスフォーメーションを推進するための情報システムの改善について
  • 問2 利用者と直接の接点がない情報システムのユーザインタフェースの検討について
  • 問3 再利用の容易化を考慮した組込みシステムのアーキテクチャについて

問1は例年DXライクな問題でしたが、ついに直接的にDXが出題された印象です。

ただ、問題文をよく読むとDX施策推進のために割と具体的な(泥臭い)調整が例示(システム連携やデータ統一)されていて、AIなどの最先端技術に代表されるDX一辺倒だけの知識では回答しづらいようにも思いました。

一方問2は設計カテゴリの出題ではありますが、昨年の傾向的にUI・使用性に傾倒した内容であるように思えました。

 

私は問1を選択しました。

選択基準は、

  • 要件定義と設計であれば要件定義を選ぶ
  • ST寄りとAP寄りであればST寄りを選ぶ

でした。

 

 

執筆した論文の骨子は以下の通りです。

 

画像

画像

画像

画像

 

 

合格したいですが、こればかりは分からないですね…。

 

以下は、現時点で気にしすぎても仕方ない、あまり参考にならない点かもしれませんが、私なりの反省点です。

 

採点で気になるところとしては、

  1. 問題文の趣旨に沿っているか
  2. 論理が破綻していないか
  3. SAとしての主張ができているか
  4. 字が汚くなりすぎていないか

ですね。

 

1. 「問題文の趣旨に沿っているか」は、

「情報システムの改善」としているのに「DX用の新情報系システムを構築する」という論旨は趣旨に沿っているか?

が気になります。

「既存システム(販売管理システムとECサイト)のID統合」が論文で最大の紙面を割いたテーマなので、「情報システムの改善」に沿えたつもりではいますが、致命的な減点に繋がらないことを祈ります。

 

2. 「論理が破綻していないか」は、

設問ウで、3-1. で生じた課題①②の解決策について3-2.で案①②を比較検討しているが、そもそも課題②を解決できない案①は検討の余地もないのではないか?

という点が気になります。

設問ウについては時間も無く、とにかく字数と論旨(に見えるもの)を時間内に書くことしか意識できなかったので、ここで減点されてしまったら仕方ないと考えます。

 

3. 「SAとしての主張ができているか」は、

設問イで、2-1. でヒアリングの結果生じた課題①②の最終的な解決策「顧客自身にIDの紐づけを実行してもらう」がSAらしい解決策ではないのでは?

という点が気になります。

どちらかといえばST的な視点での解決策になってしまいそうだったので、執筆中に急遽「顧客自身にIDの紐づけを実行してもらう『画面を用意した』」というSAらしい実装面の表現にしましたが、本質的にはSTの動きであるような気もしてしまいます。

 

4. 「字が汚くなりすぎていないか」は、設問イ後半~設問ウがオーバーペースになり、字が汚くなってしまったことが気になります。

 

なお、時間配分の実績は以下の通りでした。

  1. 論文設計まで:35分(残り85分)
  2. 設問ア完了まで:30分(残り55分)
  3. 設問イ、字数800字クリアまで:35分(残り20分)
  4. 設問イ完了まで:5分(残り15分)
  5. 設問ウ完了まで:14分(残り1分!)

正直、3. の設問イの字数800字クリア時点で残り20分を目の当たりにしたとき、諦めもよぎりました。

しかし「手を止めたら死ぬ」くらいの思いで何とか4, 5まで書き終えました。

その結果、3. の途中からと 4, 5 は字が汚くなってしまいました…。

 

ただ、何とか読める字であることと、ギリギリまで論理が破綻しないように表現を考えて展開しきった自負はあります。

 

ここまで、多少自分に厳しく反省してみましたが、あとは自分を信じるしかありません。

 

振り返り総評

総評としては、特に午後IIが当落線上といったところでしょうか。

 

午前IIは採点結果4問間違いで通過、午後Iはおそらく6割は取れていると思うので、やはり合否を分けるのは午後IIでしょう。

 

試験センターの午後試験の解答が出るまでまだ時間があります。

まずは、試験を完遂できた自分をほめて、休息しましょう。

 

ではそれまで。

高度情報処理試験対策 残り1週間の「仕上げ方」(令和4年春版)

令和4年度の春季情報処理試験(4/16)まで残り1週間となりました。

残りの時間は限られています。

最後の一週間は、これまでの勉強を前提とした「仕上げ」のみの時間とするべきでしょう。

 

では、具体的に何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1週間での「仕上げ方」■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

本記事では、合格に向けた「仕上げ方」について詳しく書いて参ります。

 

[目次]

 

1. 1週間で重点対策をする内容を決める

まずは、ご自身の状況を冷静に振り返り、何を重点的に仕上げるかを決めましょう。

ここで決めることは単純で、

  • 午前II:選択式
  • 午後I:記述式
  • 午後II:論述式

のどれを最終集中項目にするかを決めます。

 

これが重要な理由は、午前で落ちてしまえば午後の試験が採点されることは無いからです。

同様に、午後の記述式で落ちてしまえば、論述試験には進めません。

この現実を踏まえて、どの形式の準備を重点的に行うか、決めておくべきです。

  

■1つ目のポイント■
午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決める。

 

2. 午後Iに注意しよう

もしどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式」を選びましょう。

 

理由は、午後Iが盲点になりやすいからです。

 

最後の1週間は、足切りを回避するため午前対策に注力する方は多いです。

一方、合格を真剣に目指す方は最後の関門である午後II対策に最後まで注力します。

 

午後I対策を優先するとは言っても、最後にして最難関である午後II対策に集中したくなるかもしれません。

 

実は記述式は、最もコンディションに左右されやすいです。

ちょっとした集中力の欠如で、すぐに問題文の内容が頭に入ってこなくなります。

それなのに時間は午後IIより短いです。

私自身、何度も午後IIに照準を合わせ勉強してきて、午後Iで危なく落とされそうになったり、実際に落ちたりしています。

 

以上のことよりどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式を重点対策する」ことを提案したいと思います。

 

■2つ目のポイント■
残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力しよう。

 

ただし、今回の合格は諦め、次回のために午前I免除の権利を勝ち取ることを目標にするのなら午前Iの勉強に集中するのもありでしょう。

この節では、現時点で当落線上にいると自分で思っている方に向けて書いています。

 

 

3. 午前(選択式)の仕上げ方

残りは1週間なので、過去問を「丸暗記」しましょう。

その際、問われていることの「キーワード」を自分なりに理解して紐づけて暗記するのが望ましいです。

 

1問1答形式で1問でも多く頭に詰め込むのはテクニック要らずで簡単ですし、全く同じ問題が出る可能性もあるのでダイレクトに得点に結びつきます。

 

過去問を数年踏まえていくと、何度も登場する「キーワード」があります。

「キーワード」に注目していくと、傾向が見えてきます。

傾向が見えてくれば、記憶の定着率が増え「暗記」作業の効率も上がるという好循環が生まれます。

 
「丸暗記」なんて芸がない…と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、残りの時間は「仕上げ」のみに注力するべきという話をしました。

ここからは即得点につながる、「軽い勉強で仕上げていく」のがよいでしょう。

今から試験に対してマインドセットを切り替えたり、その試験区分に求められる人物像の行動規範を理解したりするのは、合格に向けては「重たい勉強」と言えます。

 

軽い勉強で仕上げるために「丸暗記」は有効です。

「キーワード」と紐づけて脳細胞をフル活用しましょう。

 

■3つ目のポイント■
午前(選択式)に注力するなら、残り1週間では1問でも多く「丸暗記」しよう。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること。

 

ところで中には、地力で計算して解けるような問題(計算問題)もあります。

そのような問題でも、なぜ計算するのかという背景部分に「キーワード」が書かれていますので、「丸暗記」する場合は「キーワード」と紐づけておきましょう。

 

 

4. 午後I(記述式)の仕上げ方

午後Iの記述式も午前問題ほどではないとはいえ、1問1答形式で暗記しておくというのは有効です。

 

問題文と設問文から解答を暗記すると、その設問と問題文の構造さらに自分の思考プロセスを関連付けて記憶することができるからです。

 

たとえば、平成〇年度の問〇の設問〇の答えは「〇〇〇〇〇〇すること」と覚えたとします。

こうすることで、その設問と、問題文の構造、さらに自分の思考のクセを関連付けて記憶することが期待できます。

自分の思考のクセを認識できると、正答にたどり着くまでの思考プロセスを研ぎ澄ますことができます。

 

残り1週間で、この研ぎ澄ましに集中しましょう。

 

残り1週間は、隙間時間で、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返しておくとよいと思います。

こうした記憶は「短期記憶」となるため、残り1週間で仕上げるのが都合が良いです。

 

■4つ目のポイント■
午後Iは、隙間時間に、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返そう。
問題文の構造、さらに自分の思考のクセを紐づけて把握し、ぎりぎりまで自分の思考プロセスを修正していこう。

 

 

5. 午後II(論述式)の仕上げ方

まさに一夜漬けの利かない試験形式ではありますが、それでもできる「軽い」勉強はあります。

それは、論文パーツの整備です。

 

これも、論文パーツは暗記できるから残り1週間という短期でできるかつ有効な対策となっています。

 

小難しいことを考えている時間はもうありません。

設問に対応した解答となる論述文、言い回しを1つでも多く覚えましょう。

問題によっては、ある設問と別の設問で同じ論文パーツが使えるものも出てきます。

最後まであきらめず、どのような角度で問われても論述しきれる可能性を高めておくために、引き出しを充実させておきましょう。

 

これまである程度対策してきている方は、設問と論文パーツの関連を整理しておきましょう。

 

■5つ目のポイント■
午後IIにも「軽い」勉強はある。それが論文パーツの整備。
どんな切り口で問われても論述できるように、最後まで引き出しを充実する作業をしよう。

 

 

論文パーツの整理の仕方に特化した記事もあるので、合わせて確認してください。

 

■論文事例マップの作り方■

参考記事はITストラテジスト区分ですが、事例マップの作り方は各区分に共通するものです。

 

 

まとめ

それでは、本記事で紹介したことを改めてまとめておきます。

 

■まとめ■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」。
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

残りの過ごし方を決めていた方も、決めていなかった方も、何らかの気づきを提供できたのではないかと思います。

 

なお、私は今期はシステムアーキテクトを受験予定です。

合格すれば全ての試験区分をコンプリートすることになります。

 

一昨年はITストラテジストを合格しました。その時の合格秘訣は以下を参照ください。

 

■システム監査技術者 合格記事■

 

ここまで読んできてくれた方であれば、当落線上にいると思っている方も是非合格を目指してほしいです。

悔いの残らないようにしましょう。

 

さて、残りはラストスパートですね。

試験後までは twitter 中心で呟きます。

 

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ではそれまで。 

システムアーキテクト ユーザビリティを重視したUI設計【論文の書き方】(令和1年秋問1)

本記事ではシステムアーキテクトの午後II(論文)対策として、

令和1年問1で出題された過去問を分析します。

実際に論文を書く上での考え方を整理し論文骨子を

設計するところまでやっていきます。

 

問題(令和1年問1)

 

 

過去問は試験センターから引用しています。

表題:『ユーザビリティを重視したユーザインタフェースの設計ついて』



設問文は以下の通り。



何が問われているかを把握する

 

本問で問われているのは「ユーザビリティ」すなわち「使用性」です。

「使用性」とはJIS X 25010で定められる8つの品質特性の一つです。

 

また、問題文の冒頭にはスマートフォンタブレットなど多様なデバイス

情報システムが利用されていることが述べられているため、

パソコンや汎用機などの情報端末だけではなく

様々な利用者が存在することを念頭に論述しなければならないでしょう。

 

設問アでは対象業務、提供機能、想定利用者及び利用シーンが、

設問イではUIの設計が、

設問ウでは設計プロセスの工夫が問われています。

 

設問ア
 対象業務
 提供する機能
 想定した利用者の特性及び利用シーン
設問イ ユーザビリティを重視したUIの設計
 重視したユーザビリティ
 設計したUI
設問ウ 設計プロセスの工夫

 

出題要旨と採点講評からの分析

 

 

試験センターから公表されている出題要旨と採点講評を確認して出題の意図と論述のNG例を把握します。

 

出題要旨

 

採点講評

 

出題要旨の2段落目に、

  • 「どのような利用者が」
  • 「どのようにUIを利用するか」
  • ユーザビリティを高めるためにUI設計をするか」

という言葉が並んでいますが、設問イで問われている部分です。

また

  • 「どのような工夫をしたか」

という言葉もありますが、設問ウで問われている部分となります。

 

採点講評では3文目にはNG例として

  • 利用者の特性や利用シーンが不明瞭
  • ユーザビリティとの関係が薄い
  • 機能の説明に終始している

が挙げられています。

「利用シーン」「ユーザビリティ」「UI設計」「機能」など

これらのキーワードを正確に使うことが重要で、

混同してはいけないということがわかります。

 

特に利用シーンは設問アの後半で問われています。

設問アと設問イで利用シーンとユーザビリティ、UI設計を

正しく関連付けて論述しきる力が求められています。

論文を設計する

 

 

問われていることの概略を把握したら自身の経験や用意してきた

論文パーツに当てはめてどのように論述を展開するかを設計します。

 

設問アの設計

 

設問アは対象業務、提供機能、利用者の特性及び利用シーンについて

聞かれています。

 

対象業務、提供機能はオーソドックスではありますが、

出題要旨にもある通り「UIの良しあしが競争力の源泉となる」と

あるので、多様な利用者を想定しなければならない

機能・業務を選んで論述しましょう。

 

利用者の特性及び利用シーンは設問イに続く重要な部分です。

どんなUI設計を、どんなユーザビリティを重視して、

そのためにどんな利用シーンを想定したかというように逆算して

論文の骨組みを作りましょう。

 

1-1. 対象業務

出題の意図を考えると多様な使用性を考慮しなければならないので、

特定の利用者しか想定しなくてもよいような基幹システムの一機能などでは

論述しづらくなるでしょう。

 

私の場合は不動産賃貸業における拡張現実(AR)内覧システムを

想定し、内覧の支援業務としました。

 

利用者は一般消費者とすると、問題の主旨に合いやすくなると思います。

 

1-2. 提供機能

問題文で主に問われているのは「使用性」に関する部分なので、

1-2.ではそれ以外のシステム・機能全体について概要を触れるのが良いでしょう。

 

「使用性」について論述するためにも、

何のシステムのどの機能なのかというところを

書かないことには始まりません。

 

私の場合はAR物件内覧システムとし、

利用者は専用アプリをインストールして

スマートフォンをかざすと自宅にいながらにして

物件の内覧を体感できるという機能としました。

 

1-3. 想定した利用者の特性及び利用シーン

採点講評にも注意されていましたが、設問イに続く

具体的な利用シーンを記載しなければならない箇所です。

ユーザビリティやUI設計とは異なることに注意が必要です。

 

具体的な利用者は、問題文には箇条書きで次のように書かれています。

  • 操作に慣れていない利用者のために、~~
  • 操作に精通した利用者のために、~~

また具体的な利用シーンはそれぞれ

  • 操作の全体が分からなくなってしまった時
  • 利用頻度の高い機能を素早く実行したい時

と考えられます。

 

私の場合は、

  1. アプリに慣れていない利用者がアプリをインストールするシーン
  2. ARに慣れていない利用者がスマートフォンをかざして物件を内覧するシーン
  3. 細かい文字が読みづらい利用者がアプリを操作するシーン

としました。

設問イではユーザビリティとUI設計を述べることになるので、

ネタ振りの意味が大きいです。

 

設問イの設計

 

設問イは重視するユーザビリティと設計したUIについて問われています。

設問アの1-3.で書いた想定利用者と利用シーンをもとに論述を進める

必要があります。

 

ユーザビリティとは、問題文に次のように書かれています。

特定の目的を達成するために特定の利用者が特定の利用状況下で情報システムの機能を用いる際の、有効性、効率、及び満足度の度合い

前半に重視するユーザビリティを定義し、その上で後半に設計内容を論述します。

なぜその設計を採用したかの根拠にユーザビリティを持ってくるように

整理して論述しましょう。

 

2-1. 重視したユーザビリティ

問題文の箇条書きには2つの例が文章として書かれていますが、

文章の最後にそれぞれ

  • ~~有効性を高める
  • ~~効率を高める

とあります。

問題文上の定義にはユーザビリティとは

有効性、効率、及び満足度の度合いとあります。

 

2-2.ではUIの設計を述べることになるので、

その設計となった理由としてどのユーザビリティ

重視したのかが分かるようにしておきましょう。

 

私の場合は、

  1. 利用者に安心感を与え、有効性を高める
  2. 利用者の操作をサポートし、利用効率を高める
  3. 利用者に親和性のある画面構成とし、利用満足度を高める

としました。

 

設問アの1-3.でも3つ箇条書きであげていますが、

2-2.のUI設計と同じように一気通貫で対応させて

論文を設計していることに注目してください。

 

2-2. 設計したUI

問題文においては「利用者がストレスを感じないUI」が優れたUIだと

説明しています。

また問題文の箇条書きの2点に対応しているUIは、

  • 操作の全体が分かるナビゲーション機能
  • 利用頻度の高い機能に用意したショートカット

ということになり、

なぜその機能を実装したかと言えば、

重視するユーザビリティとしてそれぞれ

  • 有効性を高めるため
  • 効率を高めるため

ということになります。

 

私の場合は

  1. アプリのインストール手順をナビゲートする動画を利用者の導線に設置
  2. アプリを起動した画面にAR物件内覧を音声ナビゲートする仕組みを導入
  3. アプリ上の機能をアイコン化

としました。

なぜそうしたか、というとそれぞれ

  1. 心理的な障壁を下げ、アプリの有効性を高められると考えたため
  2. スムーズにARを使いこなし、アプリの利用効率を高められると考えたため
  3. 親和性のある画面構成となり、利用満足度を高められると考えたため

を理由としており、重視するユーザビリティである

「有効性」「効率」「満足度」を向上させるためです。

 

設問ウの設計

 

設問ウは設計プロセスの工夫が問われています。

問題文には、「ユーザビリティを高めるために想定した利用者に近い特性を

持った協力者に操作を体感してもらい仮説検証を繰り返しながら」

という文章があり、ユーザビリティ向上のためには

想定利用者に近い協力者が重要であることが分かります。

 

設問ウの書き方としては比較的自由度が高いと思いますが、

書きやすいのは、「課題ー対策」型で、

3-1.で協力者が課題を発見し、3-2.でUI設計として対応策をとる、

という展開だとまとまりやすいと思います。

 

 

3-1. 協力者からのコメント

問題文からは特に例示は無いですが、

検証段階で協力者に機能を利用してもらい、

フィードバックをもらうという構成が書きやすいでしょう。

 

私の場合は、協力者として自社の若手・新人を指名した、としました。

理由は、想定利用者はアプリやARに慣れていないので、

経験の浅い若手・新人が想定にマッチするためです。

 

得られたコメントとして、

  1. 音声ナビゲータの発話を聞き漏らしてしまうと再確認ができない
  2. AR物件内覧の画像が暗くて見えづらいものがある

としました。

次の節で対応策を説明します。

 

3-2. 対策

前節を受けて、以下の対策をしたと述べました。

  1. 音声と同時に文字によるナビゲートを表示する
  2. AR物件内覧用の画像データの収集方法を標準化する

なぜその対策で解決できるとしたかは、

ユーザビリティ(有効性・効率・満足度)を高められると

考えた、という理由とすると問題のテーマにも沿うので

加点されやすいと思います。

 

 

論文骨子

以上を踏まえ、論文骨子は次のようになりました。

 

1.対象業務、提供機能、想定利用者及び利用シーン

 1-1.対象業務

 不動産賃貸業における入居希望者に対する物件内覧の支援業務。

 1-2.提供する機能

 オンラインでのAR物件内覧機能。

 スマートフォンのアプリとして提供。

 1-3.想定した利用者の特性及び利用シーン

  ①アプリに慣れていない利用者がアプリをインストールするシーン

  ②ARに慣れていない利用者がスマートフォンをかざして物件を内覧するシーン

  ③細かい文字が読みづらい利用者がアプリを操作するシーン

2.ユーザビリティを重視したUIの設計

 2-1.重視したユーザビリティ

  ①利用者に安心感を与え、有効性を高める

  ②利用者の操作をサポートし、利用効率を高める

  ③利用者に親和性のある画面構成とし、利用満足度を高める

 2-2.設計したUI

  ①アプリのインストール手順をナビゲートする動画を利用者の導線に設置

  心理的な障壁を下げ、アプリの有効性を高められると考えたため

  ②アプリを起動した画面にAR物件内覧を音声ナビゲートする仕組みを導入

  スムーズにARを使いこなし、アプリの利用効率を高められると考えたため

  ③アプリ上の機能をアイコン化

  親和性のある画面構成となり、利用満足度を高められると考えたため

3.設計プロセスの工夫

 3-1.協力者からのコメント

 自社の若手・新人を指名してアプリの使用性についてのコメントをもらった。

  ①音声ナビゲータの発話を聞き漏らしてしまうと再確認ができない

  ②AR物件内覧の画像が暗くて見えづらいものがある

 3-2.対策

  ①音声と同時に文字によるナビゲートを表示する

  ②AR物件内覧用の画像データの収集方法を標準化する

 

論文全文について

ここまででも十分考え方はお伝え出来たかと思いますが、

論文全文を参考にされたい方は有料とはなりますが

以下記事の末尾をご参照ください。

note.com

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事ではシステムアーキテクトの午後II(論文)対策として、

令和1年問1で出題された論文の書き方を紹介しました。

ユーザビリティ/UI設計が出題のメインなので、設問ア~設問イの

論文の骨格作りが合否を左右する問題だったように思います。

 

また、他の区分・過去問の【論文の書き方】の記事については

以下リンクを参照ください。

論文の書き方 カテゴリーの記事一覧 - スタディルーム by rolerole

 

今後も、【論文の書き方】記事を充実して参ります。

ではそれまで。

高度情報処理試験対策 1か月前時点の勉強法(令和5年春版)

令和5年度の春季情報処理試験(4/16)まで残り約1か月前となりました。

勉強をコツコツと進めている方としては、この時期、ラストスパートに入り、万全を期す頃でしょう。

逆に、まさにこの「ラストスパート頼み」となっている方もいるでしょう。

 

では、何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事を読めば、残り1か月時点で何をどう準備すればよいか、

分かるようになります。

 

私は今期はSAを受験予定です。

お互いに頑張りましょう。

 

 

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1か月前時点で取り組むべき4点■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

本記事では、合格するために、上記4点について詳しく書いて参ります。

 

 

なお、情報処理試験対策の全般の記事については、下記を参考ください。

 

■モチベーション維持・午後対策・参考書■
モチベーション維持に必要なこと
>受験に向けて モチベーションをアップしよう

午後対策・参考書選びについて
>午後対策の仕方・参考書の選び方

 

 

1. まずは学習状況の振り返りを

さて、まずは自分が積み上げてきた学習状況を振り返ることから始めましょう。

1か月前となった現時点において、計画通り学習を進められましたか?

期待通りでしたか? 期待以上でしたか?

まったく勉強できなかった、という方もいるでしょう。

まずは、自分の現況を直視することから始めましょう。

 

これまで、1週間に1時間しか勉強できなかった人が、1カ月前になったからと言って、突然100倍勉強できるはずがありません。

残り1カ月になったら、ある程度勉強時間を確保するつもりであったとします。

だとしても、自由な時間の少ない社会人であれば、せいぜい1.5倍~3倍くらいの時間しか確保できない、と理解するべきでしょう。

 

このことを念頭に置いて、では、残り1か月でどうするか? を一緒に考えてみましょう。

 

  

■1つ目のポイント■
1か月前になったからと言って、突然勉強時間は確保できない。
せいぜい、それまでの勉強時間の1.5倍~3倍くらいのつもりで、残りの時間の過ごし方を考えよう。

 

私の場合は、論文がある試験区分の場合は論文の過去問分析、

また午前II~午後I~午後IIを1回模擬試験的に通すくらいことを

それまでの間に実施していることが多いです。

1回では十分ではないですが、徐々に本番に向けて

ギアを上げるよう心掛けている頃ですね。

 

2. 残りの時間を可視化する

何事もそうですが、目的とする時点までの残り時間は可視化しておくことが重要です。

プロジェクトマネジメントの基本ですね。

 

土日に勉強する時間を設けている、としましょう。

すると、残りの週末の数は、試験当日を含む週を除くと、5回しかありません。

 

3/11, 12
3/18, 19
3/25, 26
4/1, 2
4/8, 9
4/15, 16(当日)

 

仮に、1回の週末で1年分の過去問を解いたとしても、5年分しか解けないことになります。

週末を勉強の中心に据えていた方からすれば、かなり短い実感を持たれたのではないでしょうか?

 

この上で、何を自分の時間として重視して勉強するかが大切です。

 

■2つ目のポイント■
残り時間を可視化しよう。
漫然と時間を過ごすことを、これだけで防ぐ効果がある。

 

私の場合は、小さい子供がいる関係上、

週末に集中して勉強するというのはできないです。

ですが1週間単位で何を進めるか、ということは決めて進めます。

 

3. やるべきことを決める

では、何を残りの時間でやるべきでしょうか?

ここでも、これまでの自分の積み上げた対策を振り返り、より強化が必要なところに集中的に時間を割り振りましょう

午前問題でしょうか? 午後問題でしょうか?

足きりのことを考えると、午前問題もおろそかにできないでしょう。

一方、中心的なスキルセットとして問われるところは午後(記述・論述)であると考えられるので、午後対策を重視するという考え方もあるでしょう。

 

  • これまで、午後対策を中心にしていたならば、午前対策の比重も上げて、間違っても足切りを受けないようにしてください。
  • 反対に、午前対策を十分にやってきたなら、午後対策を中心に据えた学習計画を立ててこなしていくことが必要でしょう。

 

より強化が必要なところが分からない、という方は、やはり過去問に触れておくことがよいでしょう。

過去問も解きっぱなしにするのではなく、解いて、採点して、参考書で検討することが重要です。

 

私のおススメは、過去問を解いた後、すぐに自己採点して、検討し、時間を空けて改めて検討することです。

時間を空けて再検討することで、自分の中に複数の視座を設けることができるようになります。

 

仮に、何度検討しても納得できない問題があったとしたら、残りの時間も少ないので、諦めるか、丸暗記して臨むと割り切ることも必要でしょう。

 

■3つ目のポイント■
残り時間を午前対策に使うか・午後対策に使うか、有効な配分を決めよう。
過去問は、解きっぱなしにするのではなく、何度も回答プロセスを検討し、自分の中の「考え方」を更新すること。
何度検討しても納得できなければ、諦めるまたは丸暗記して臨むという割り切りも大切。

 

私の場合は、最も午後IIを重要視したならば、午後IIについては

過去問分析が一通りできる頃です。

分析をもとに、論文パーツを作りこむことなどをしています。

また、午後I対策が少し時間がかけられていないことが多いです。

午後Iの過去問分析を進める必要がありそうだなと考えたりします。

 

4. 記述対策・論文対策の考え方

ここから先に述べることは一般的なことです。

 

どの高度試験にも言えることですが、記述式の試験の場合、正答へのたどり着くプロセスを自分のものにしていくことで、合格に近づくことができます。

 

  • STであれば、課題が必ず問題中に登場します。
  • AUであれば、リスクとそのコントロール方法が必ず登場します。
  • SAであれば、要件と対応する実装が登場します。

 

このように、そのパターン(正当となるキーワードをどうやって記述するか)を習得していくことを、残り1か月でやりたいですね。

 

次に論述式の試験ですが、区分を問わず、設問アと設問ウは比較的定型度が高いことが多いです。

特に設問アは、丸々自分が用意してきた論文のパーツが使えることがあります。

設問ウは、問われていなくとも、自身の活動に対する評価や反省を入れることで、ある程度の論旨を展開することができます。

 

問題は設問イですね。

検討しなければならない条件」というのは、設問によって異なるので、やはり、過去、どういった点が問われているかを調べておくのがよさそうです。

 

たとえば、組織間の利害調整、とか。業界の状況、とか。技術動向、とか。

そういった条件ごとに、自分の論旨を展開できる論文パーツを準備しておくとよいでしょうね。

 

 

■4つ目のポイント■
記述対策は、正答へのプロセスを残り1か月で自分のものにする。
論文対策は、設問アとウは型化を仕上げる感覚で準備し、設問イは過去問から問われる論点を調べて可能な限り論文パーツを準備しておこう。

 

勉強スケジュールモデル

最後に、ちょっと忙しい方向けに、残りの勉強スケジュールのモデルを出しておきます。

 

  • 3/11, 12 過去問1年分解き、自己採点
  • 3/18, 19 前週の自己採点と再検討
  • 3/25, 26 過去問1年分解き、自己採点
  • 4/1, 2 前週の自己採点と再検討
  • 4/8, 9 過去問1年分解き、自己採点
  • 4/15,16(当日)

 

上記ですと、結局3年分しか過去問は解けません。 

ちょっと心もとないですが、やみくもに勉強するよりも力がつくと思います。

何をしたらいいか分からなくなっている方は、是非やってみてください。

 

まとめ

それでは、情報処理試験の高度試験にどのように準備するか、本記事で紹介したことを改めてまとめておきましょう。

 

■まとめ■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

1か月前のこのタイミングだからこそ、改めて自身の振り返りとしても活用してみてください。

 

ちなみに、私は昨年春にSTを、一昨年秋にAUに合格しました。

今季、特にAUを受験予定の方は、こちらの記事もご覧ください。

 

ITストラテジスト 合格記事■

 

 

■システム監査技術者 合格記事■

 

 

 

以下の私のツイートにもあるように、無料相談サービスも立ち上げています。

論文添削や記述式の相談にご興味のある方、ぜひ活用してみてください。

 

 

では、合格を目指して共に頑張りましょう。

 

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ではそれまで。