スタディルーム by rolerole

情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

ITストラテジスト 出題予想(令和6年春)(最新)

本記事では令和6年春向けのITストラテジスト

出題予想を行っています。

 

次回ITストラテジストを受験される方向けに、

  • 出題にはどのような傾向があるんだろう?
  • 次回にはどのような問題が出題される可能性があるのかな?
  • で、それらを午前問題、午後問題(記述・論文)について知りたい!

といった疑問・要望にお答えしたいと思います。

 

なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。

www.jitec.ipa.go.jp

 

 

1. 午前II予想

過去問分析(4年分)

上図は過去4年の出題一覧です。

他区分でも言えることですが、過去問から同じ問題・似た問題が

出題されることが多いです。

 

午前IIの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和元年~5年の過去問から同じ問題が7~9問出そう
2. 売上高など計算して選択する問題は今年も出そう
3. 特定商取引法など契約・法律系の問題は今年も出そう

 

順に説明します。

 

1-1. 令和元年~5年の過去問から同じ問題が7~9問出そう

令和5年春の過去問を分析すると、

令和4年から1問

令和3年から6問

令和元年から3問の

計9問(1問重複あり)が再出題されています。

 

2回前の令和3年からの出題率が多いので、

今年は令和4年からの出題率が高くなりそうです。

令和4年春問1。正解はエ。

 

1-2. 売上高など計算して選択する問題は今年も出そう

与えられた条件を加味して計算して選択する問題も

毎年出題されています。

令和3年春問17は計画生産量計算、

令和4年春問16は正味所要量計算、

令和5年春問20は売上高計算、問21は売上高総利益計算、

といった具合です。

 

計算問題は時間を取られるので、時間配分に注意しましょう。

令和4年春問16。正解はイ。

 

1-3. 特定商取引法など契約・法律系の問題は今年も出そう

契約・法律系の問題は毎年必ず出題されます。

令和元年秋問5は実費償還型契約、

令和3年春問22は特定商取引法

令和4年春問5は準委任契約、

令和5年春問22は資金決済法、

といった具合です。

 

ITストラテジストの役割を考慮すると

契約や法律の知識は求められやすいといったところでしょう。

令和4年春問5。正解はイ。

 

 

■午前IIのオススメ参考書■

 

 

午前IIは過去問対策をするのが近道であるのと、

インターネットにも対策コンテンツが充実しているので、

書籍のメリットは、「手に取って対策したい」という点でしょうか。

書き込みや付箋をつけるなど、実際に手を動かして対策を進めたい

方にオススメです。

 

 

 

2. 午後I(記述)予想

過去問分析(4年分)

上図は過去4年分の過去問テーマ分析です。

午後Iは令和6年春より3問から2問選択することとなります。

従前の問4(エンベデッドスペシャリスト系)が出題から外れると予想されるので、

問1~3から自分にとって相性のよいものを選択しましょう。

 

午後Iの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は先端技術や新流行のビジネスモデルが出題されそう
2. 問2・3はどちらかが文章(マネジメント系)、どちらかが図表(テクニカル系)の読解力が求められる問題が出題される

順に説明します。

 

2-1. 問1は先端技術や新流行のビジネスモデルが出題されそう

過去4年を分析すると問1はデジタルトランスフォーメーション(DX)か

先端技術(ブロックチェーン)がテーマです。

IPAはDXに関するメッセージ・研究をたくさん発信していますが、

令和1~3年で連続してDXがキーワードとして出題された後に

令和4年で異なるキーワードで出題されたので、

今後は少し傾向が変わるかもしれません。

 

参考までに、IPAが発しているDX事例などを

まとめているサイトを紹介しておきます。

DXを推進する上での課題と対応事例に関する調査

 

2-2. 問2・3はどちらかが文章(マネジメント系)、どちらかが図表(テクニカル系)の読解力が求められる問題が出題される

問2・問3の過去問を分析すると、どちらかは図表のない問題が出題されています。

 

傾向としては、図表のない問題の方が文章からの読解力、

つまり自分で必要なキーワードを抽出し必要であれば

図や表におこして整理する力が求められると思います。

反対に図表のある問題は、文章と図表の対応付け、

図表そのものを読み取る力が求められるでしょう。

 

傾向として、図表のない問題はマネジメント系、

図表のある問題はテクニカル系であることが多いようです。

 

過去は以下の通りになっています。

  • 令和1年秋 問3が図表無し
  • 令和3年春 問2が図表無し
  • 令和4年春 問3が図表無し
  • 令和5年春 問3が図表無し

 

 

■午後Iのオススメ参考書■

 

 

記述式の対策は解説が充実していることが重要なので、

その観点で「アイテック 重点対策」を評価してみますと、

  • 200ページ超の分量
  • 段階的に仕上げることができる仕組み
    (テクニック、作成例、実践、解説と節立てされている)
  • とりあげている過去問(解説)が多い

と、かなり充実しておりオススメです。

 

 

翔泳社 情報処理教科書」は比較的、午後対策に特化しています。

各章で知識体系を整理でき、

習得具合を節目節目にある小テストでチェックができます。

じっくりと知識を習得してからテスト対策をしたい方にオススメです。

 

 

 

 

3. 午後II(論述)予想

過去問分析(4年分)

上図は過去4年分の過去問テーマ分析です。

午後IIは令和6年春より2問から1問選択することとなります。

従前の問3(エンベデッドスペシャリスト系)が出題から外れると予想されるので、

問1~2から自分にとって相性のよいものを選択しましょう。

 

午後IIの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1は先端技術や新流行のビジネスモデルによる"攻め"の問題が出題されそう
2. 問2は既存業務やプロジェクトを前提とした"守り"の問題が出題されそう

 

順に説明します。

 

3-1. 問1は先端技術や新流行のビジネスモデルによる"攻め"の問題が出題されそう

"攻め"や"守り"といった言葉遣いはイメージですが、

問1は新規投資や事業停滞打開など、事業として攻めの姿勢で

手段としてDXを用いる文脈での問題が出題されています。

 

過去の問題文に例示されているDX事例は以下の通りです。

  • 令和1年秋
     病院における音声認識とAIを活用した記録業務のデジタル化
     組立加工業におけるAR機器とIoTによる組立業務のデジタル化
  • 令和3年春
     流通業におけるICタグを用いた物流保管のプラットフォームサービス
     測量機器メーカにおけるドローンとAIを用いたサブスク監視サービス
  • 令和4年春
     保険会社における顧客健康データを活用した割引などの新サービス

 

令和5年春はDXに特化したものではなく、

ビジネスの変化の速さを背景に構築後のITシステムを

全体最適の観点から改修要望に対応するというものでした。

 

実際の企業における経営課題は千差万別ですが、

ITストラテジストで出題される問題にはいくつかのパターンがあります。

"攻め"のパターンとして、上記の事例は読み込んで理解しておくと

よいでしょう。

 

なお、令和3年春、令和4年春については本ブログでも解説記事を

あげているので合わせてご確認ください。

 

 

studyrolerole.hatenablog.jp

 

 

studyrolerole.hatenablog.jp

 

 

3-2. 問2は既存業務やプロジェクトを前提とした"守り"の問題が出題されそう

問2は比較的保守的な文脈で出題されることが多く、

過去4年は以下のようなことが問われています。

  • 令和1年秋 ビジネスモデル策定の支援
  • 令和3年春 ステークホルダの意見調整
  • 令和4年春 スケジュールの管理
  • 令和5年春 システムリスク対応方針

試験区分の領域としてはプロジェクトマネージャーの

知見・経験があると有利でしょう。

また令和5年春は情報処理安全確保支援士の知見があると有利です。

 

IPAとしてはアジャイルの台頭を受けシラバス

2022年に更新しています。

もしかするとアジャイル開発を前提とするような文脈で

問題が出される可能性もあるでしょう。

 

 

■午後IIのオススメ参考書■

 

 

筆者の場合、基本的に論文系の試験区分の試験対策には

このシリーズで準備しています。

 

とにかく、文の事例が豊富。

 

おすすめする点は、これにつきます。

論文で、どのように表現するべきか迷ったとき、

事例が豊富にあると、参考にしたり取捨選択して

自分のものにできたりします。 

 

 

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

 

ITストラテジストを受験予定で、どのように対策を

進めればよいかの考え方の一助となれば幸いです。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

それでは、ともに頑張りましょう。

 

ではそれまで。

ITストラテジスト 出題予想(令和5年春)

本記事では令和5年春向けのITストラテジスト

出題予想を大胆に行っています。

 

※予想は筆者の独断です。読者の責任でご活用ください。

 

勉強をそれなりにしてきた人であれば、

どの範囲が出やすいんだろう?」と気になっていたり、

これまであまりうまく勉強時間が確保できていない人は、

残りの時間、何に対策すればいいんだろう?」と思っていたりしませんか。

 

本記事では、次回ITストラテジストを受験される方向けに、

  • 出題にはどのような傾向があるんだろう?
  • 次回にはどのような問題が出題される可能性があるのかな?
  • で、それらを午前問題、午後問題(記述・論文)について知りたい!

といった疑問・要望にお答えしたいと思います。

 

なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。

www.jitec.ipa.go.jp

 

 

1. 午前II予想

過去3年分の出題実績・分析。

上図は過去3年の出題一覧です。

他区分でも言えることですが、過去問から同じ問題・似た問題が

出題されることが多いです。

 

午前IIの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和元年~4年の過去問から同じ問題が4~5問出そう
2. 予測法のデルファイ法は今年も出るかも
3. 特定商取引法など契約・法律系の問題は今年も出そう
4. 計画生産量など計算して選択する問題は今年も出そう

 

順に説明します。

 

1-1. 令和元年~4年の過去問から同じ問題が4~5問出そう

令和4年春の過去問を分析すると、その前の令和3年・令和元年の

2回分から3~4問ほど同じ問題・類題が出題されています。

1期前(令和4年秋試験)では過去問からの出題率は少し減った印象ですが、

それでも令和元年からの過去3回分からは4~5問くらいは

再出題しそうであると考えられます。

 

令和3年春問1。正解はイ。

 

1-2. 予測法のデルファイ法は今年も出るかも

2回前(令和3年春)と3回前(令和元年秋)において

予測法のデルファイ法を問う問題が出題されています。

 

1回前(令和4年春)が出題されていませんが、

昔からの頻出ではあるので今年も出題されるのではないでしょうか?

 

令和3年春問19。正解はイ。

 

1-3. 特定商取引法など契約・法律系の問題は今年も出そう

契約・法律系の問題は毎年必ず出題されます。

令和元年秋問5は実費償還型契約、

令和3年春問22は特定商取引法

令和4年春問5は準委任契約、といった具合です。

 

ITストラテジストの役割を考慮すると

契約や法律の知識は求められやすいといったところでしょう。

 

 

令和3年春問22。正解はウ。

1-4. 計画生産量など計算して選択する問題は今年も出そう

与えられた条件を加味して計算して選択する問題も

毎年出題されています。

令和元年秋問18・21は顧客獲得単価計算・利益最大化計算、

令和3年春問17は計画生産量計算、

令和4年春問16は正味所要量計算、といった具合です。

 

令和3年春問17。正解はイ。



 

計算問題は時間を取られるので、時間配分に注意しましょう。

 

 

2. 午後I(記述)予想

過去3年分の出題実績・分析

上図は過去3年分の過去問テーマ分析です。

午後Iは4問中2問を選択します。

うち、問4は例年エンベデッド系(組込みシステム)のテーマが出題されます。

自分にとって相性のよいものを選択しましょう。

 

午後Iの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は製造業系などのデジタルトランスフォーメーションが出題されそう
2. 問4はAIをテーマにした組込みシステムが出題されそう
3. 問2・3はどちらかが文章、どちらか図表の読解力が求められる問題が出題されるかも
4. 難易度についてはここ数年の傾向から難しすぎず簡単すぎずとなりそう

 

順に説明します。

 

2-1. 問1は製造業系などのデジタルトランスフォーメーションが出題されそう

過去3年を分析すると問1は全てデジタルトランスフォーメーション(DX)が

テーマです。

この傾向は令和1年からです。

IPAはDXに関するメッセージ・研究をたくさん発信しているので、

すぐにDXというテーマが出題されなくなることは

まあ無いだろうと思います。

 

問1の過去のモチーフは以下の通りです。

  • 令和1年秋 化学品メーカ
  • 令和3年春 タクシー会社
  • 令和4年春 国際物流会社

IPAが発しているDX事例などを確認すると、

次に来るのは製造業などではないでしょうか?

下記のリンクからヒントを探すと、

  • 日報管理業務の電子化、ペーパーレス化
  • センサーや営業装置を活用した溶接作業のデータ化

などが考えられますがいかがでしょう。

DXを推進する上での課題と対応事例に関する調査

 

2-2. 問4はAIをテーマにした組込みシステムが出題されそう

例年問4は組込みシステムが出題されますが、

過去のテーマは以下の通りです。

  • 令和1年秋 自動運転技術を用いた海底探査システム
  • 令和3年春 AIを用いた節電義手
  • 令和4年春 AIを利用した気象予測システム

自動運転技術も要素技術にAIが組み込まれていると考えるならば、

令和5年も同様にデータからインサイトを得て活用するような

AIが技術的テーマになり得るのではないでしょうか。

 

2-3. 問2・3はどちらかが文章、どちらか図表の読解力が求められる問題が出題されるかも

問2・問3の過去問を分析すると、どちらかは図表のない問題が

出題されています。

 

傾向としては、図表のない問題の方が文章からの読解力、

つまり自分で必要なキーワードを抽出し必要であれば

図や表におこして整理する力が求められると思います。

反対に図表のある問題は、文章と図表の対応付け、

図表そのものを読み取る力が求められるでしょう。

 

過去は以下の通りになっています。

  • 令和1年秋 問3が図表無し
  • 令和3年春 問2が図表無し
  • 令和4年春 問3が図表無し

もちろん図表のあるなしはただの目安ですが、

本番にどれを選ぶかの方針が定まってない方は

参考にしていただいてもよいのではないでしょうか。

 

2-4. 難易度についてはここ数年の傾向から難しすぎず簡単すぎずとなりそう

採点講評には問題全体の正答率についてコメントがあります。(令和3年から)

過去2年の採点講評を見ると、問題全体の正答率については

どの問題についても「平均的だった」とコメントされています。

 

正答率と難易度は異なるものですが、

あえて予想をすると年ごとに正答率や難易度のばらつきは

少ない方が試験センターとしても望ましいでしょうから、

今回も平均的な問題が出題されるのではないでしょうか。

 

3. 午後II(論述)予想

過去3年分の出題実績・分析

上図は過去3年分の過去問テーマ分析です。

午後IIは3問中1問を選択します。

うち、問3は例年エンベデッド系(組込みシステム)のテーマが出題されます。

自分にとって相性のよいものを選択しましょう。

 

午後IIの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1はDXを前提とした"攻め"の問題が出題されそう
2. 問2は既存業務やプロジェクトを前提とした"守り"の問題が出題されそう

 

順に説明します。

 

3-1. 問1はDXを前提とした"攻め"の問題が出題されそう

"攻め"や"守り"といった言葉遣いはイメージですが、

問1は新規投資や事業停滞打開など、事業として攻めの姿勢で

手段としてDXを用いる文脈での問題が出題されています。

 

過去の問題文に例示されているDX事例は以下の通りです。

  • 令和1年秋
     病院における音声認識とAIを活用した記録業務のデジタル化
     組立加工業におけるAR機器とIoTによる組立業務のデジタル化
  • 令和3年春
     流通業におけるICタグを用いた物流保管のプラットフォームサービス
     測量機器メーカにおけるドローンとAIを用いたサブスク監視サービス
  • 令和4年春
     保険会社における顧客健康データを活用した割引などの新サービス

 

実際の企業における経営課題は千差万別ですが、

ITストラテジストで出題される問題にはいくつかのパターンがあります。

"攻め"のパターンとして、上記の事例は読み込んで理解しておくと

よいでしょう。

 

なお、令和4年春については本ブログでも解説記事を

あげているので合わせてご確認ください。

 

studyrolerole.hatenablog.jp

 

 

3-2. 問2は既存業務やプロジェクトを前提とした"守り"の問題が出題されそう

問2は比較的保守的な文脈で出題されることが多く、

過去3年は以下のようなことが問われています。

  • 令和1年秋 ビジネスモデル策定の支援
  • 令和3年春 ステークホルダの意見調整
  • 令和4年春 スケジュールの管理

試験区分の領域としてはプロジェクトマネージャーの

知見・経験があると有利でしょう。

IPAとしてはアジャイルの台頭を受けシラバス

2022年に更新しています。

もしかするとアジャイル開発を前提とするような文脈で

問題が出される可能性もあるでしょう。

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

 

ITストラテジストを受験予定で、どのように対策を

進めればよいかの考え方の一助となれば幸いです。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

それでは、ともに頑張りましょう。

 

ではそれまで。

ITストラテジスト DX実現の新サービス【論文の書き方】(令和3年春問1)

本記事ではITストラテジストの午後II(論文)対策として、

令和3年問1で出題された過去問を分析します。

実際に論文を書く上での考え方を整理し

論文骨子を設計するところまでやっていきます。

 

 

 

問題(令和3年問1)

過去問は試験センターから引用しています。

表題:『デジタルトランスフォーメーションを実現するための新サービスの企画について』

 

 

 

設問文は以下の通り。

 

 

何が問われているかを把握する

問題文を読むと第二、第三段落が問題文分量の大半を占めており、

DXの例について書かれていることが分かります。

次いで第四、第五段落にDXの手順が述べられていることが分かります。

 

読み方としては第二、第三段落を読んで問題文が提示する

具体的なDX像の事例をイメージし、

第四、第五段落と照らし合わせて論述の骨子を見出すのがよいでしょう。

 

 

設問アは、背景にある「事業環境」「事業特性」「DXの取組の概要」

が問われています。

問題文上には対応する箇所は無く、受験者自身が用意した

シナリオで論述しましょう。

 

設問イは、DXを実現する企画の「ターゲットとした顧客とそのニーズ」

「活用したデータとディジタル技術」が問われています。

問題文上で対応する箇所は第四段落です。

後述しますが、「ターゲットとした顧客」は従来の顧客とは別の顧客とする

ことが重要です。

 

設問ウは、「経営層への提案、評価、改善策」が問われています。

問題文上で対応する箇所は第五段落です。

 

まとめると問われていることは次の通りです。

 

設問ア

 事業環境

 事業特性

 DXの取組の概要

設問イ

 ターゲットとした顧客とそのニーズ

 活用したデータとディジタル技術

設問ウ

 経営層への提案、評価、改善策

 

 

出題要旨と採点講評からの分析

 

試験センターから公表されている出題要旨と採点講評を確認して

出題の意図と論述のNG例を把握します。

 

出題要旨

 

出題要旨の2段落目に、

ターゲットとした顧客とそのニーズ、活用したデータとディジタル技術

を求められているとあります。

設問イで問われていることであり、設問に沿って回答しないと

減点対象となるでしょう。

また

新サービスを具体的にするための提案

を求められているとあります。

設問ウで問われていることの一部であり、経営層へ提案するにあたり

具体化の道筋を意識することが重要であると考えられます。

 

採点講評

 

「全問共通」の採点講評からは、

"論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要"又は"論述の対象とする製品又はシステムの概要"が適切に記述されていないものが散見された

とあります。

論文用紙の前にある、下の画像のような論述の概要を記載する用紙ですね。

試験センターも明確に「評価の対象」と言っているので、

手を抜かずに記入しましょう。

聞かれる項目はほぼ毎回同じなので、

予め回答を想定して準備しておきましょう。

 

問1の採点講評では、中段にNG例が記載されています。

ディジタル化による業務改善や、業務の一機能に対するディジタル化にとどまっている

既存の業務の延長となるようなシステム化ではNGということです。

 

ではどのようなケースがDXとしてOKなのか、という点ですが、

採点講評の中でも次の表現があるので引用します。

「組織や地域社会の課題に対して、既存の事業を変革したり、新しいビジネスモデルを創出」

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとディジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

 

試験センターとしてはDXの例としてさまざまな情報を発信しているので

キャッチアップするようにしましょう。

 

 

論文を設計する

問われていることの概略を把握したら

自身の経験や用意してきた論文パーツに当てはめて

どのように論述を展開するかを設計します。

 

 

設問アの設計

設問アは「事業環境」「事業特性」「DXの取組の概要」

を問われています。

設問アの執筆に着手する前に、設問イで触れることになる

「DXを実現する新サービスの企画」の骨子は作っておきましょう。

 

まずは問題文の事例を確認しましょう。

①倉庫会社と②測量機器メーカの事例が述べられています。

 

問題文中の事例確認

問題文中の事例を確認して論述対象の業界や業種をイメージしたら、

まずは設問イで詳しく書くことになる「活用したデータ」「ディジタル技術」

「ターゲット顧客・ニーズ」の骨子を決めるのがよいでしょう。

 

設問イの骨子を決めたら、なぜそうしたかの”根拠・理由”として

設問アの「事業環境・事業特性」を決めます。

 

骨子の作成プロセス

上図の場合、設問イでどのようなDXを実現するかの骨子に対して、

設問アの事業特性として「顧客のこだわりに応えたきめの細かい

家事サービスに対応」できるという強みを設定しました。

 

設問アで強みを論じることで、のちの設問イで、

なぜ「従来顧客のデータ」を活用するのかの根拠としています。

 

また設問イで「新たな顧客のニーズ」として「A社の知名度と営業力」を

設定していますが、説得力をあげるために設問アで

「A社が業界大手でシェアが高い」などの事業環境を述べておくような

工夫も加点対象となるでしょう。

 

 

 

設問アの後半で「DXの取組の概要」について触れる必要がありますが、

どこまで述べるべきかは少し悩むかもしれません。

 

執筆スタイルにもよると思いますが、ここでは2つの案を提案します。

 

案① 問題文に沿って「~というDX」という表現で論述する

 

問題文の2つの事例では以下の表現があります。

  • 物流保管サービスのプラットフォーマに変革するというDX
  • サービス業にも事業を拡大するというDX

このように「~というDX」という表現で論述するというものです。

 

案② 設問イで触れる各要素について一通り触れる

 

設問イでは「活用したデータ」「ディジタル技術」「ターゲット顧客・ニーズ」

について詳しく論じる必要がありますが、

一通り触れるというものです。

問題文中の事例の段落(第2, 第3段落はそれぞれ200字強の分量)の書き方を

参考にするのも良いと思います。

 

 

設問アの骨子の例をまとめます。

■設問ア
 1.事業環境、事業特性、DXの取組の概要
  1-1.事業環境と事業特性
   首都圏の居住者向けの家事代行サービス(A社)
   顧客のこだわりに応えたきめの細かい家事サービスに対応
   参入競業多く、顧客獲得数が鈍化
  1-2.DXの取組の概要
   顧客にA社の家事代行サービスを提供するだけではなく、
   家事代行サービスを請け負う個人事業主のサービスを
   紹介するプラットフォームを展開する

 

設問イの設計

設問イでは「ターゲット顧客・ニーズ」「活用したデータ」「ディジタル技術」

について詳しく述べる必要があります。

 

どの順序で書いてもよいですが、上述の順序で書くのが書きやすいと思います。

なぜならば要件(概要)→設計(詳細)の順序となるためです。

 

ターゲット顧客・ニーズ

ターゲット顧客は「従来の業種・業態における顧客とは異なる新規顧客」を

設定する必要があることに注意してください。

 

問題文中の事例では次の関係になっています。

事例①倉庫会社

 従来顧客:一定数量以上の在庫を抱える顧客

 新規顧客:一点ものの管理に悩みのある顧客(衣料品レンタル会社)

事例②測量機器メーカ

 従来顧客:測量事業者

 新規顧客:道路運営会社や電力会社

 

このことから設定すべきターゲット顧客は

従来の業種・業態の延長線上や単なる捉え直しでは趣旨に合わないと言えます。

 

家事代行サービスを例にとると、従来顧客像が30~40代のファミリー世帯に

対して新規顧客像を20代の単身世帯などに設定してはならないという

ことになります。

(このレベルのターゲットの捉え直しではDXにも繋がらないと考えられます)

 

 

DXの例として、新旧のビジネスモデルを下に図示します。

新旧ビジネスモデル

従来顧客に対して、新顧客(家事代行サービスを営む個人事業主)を

設定しています。

A社としては仲介プラットフォーム業に変革しています。

 

ニーズについては

「A社の知名度と営業力 が個人事業主には無いため(個人のニーズ)」

「多様な働き方(ギグワークなど)を社会が求めているため(社会のニーズ)」

などを述べることとなります。

 

活用したデータ・ディジタル技術

実現するDXによって様々な回答が考えられますが、

家事代行サービスA社の場合について回答をします。

まず、新ビジネスモデルを再掲します。

新ビジネスモデル(再掲)

活用したデータは「従来顧客のプロファイル・利用サービス」などです。

このデータの蓄積はA社の強み(競争力の源泉)であり、

設問アの「事業特性」でも触れていた部分です。

 

論文としては、(なぜそのデータを活用したか)の理由として

A社の強み(競争力の源泉)であるからと述べるのが

説得力のある展開となります。

 

 

 

採用したディジタル技術は

・AI技術(機械学習

スマートデバイスにインストールするアプリ

です。

前者については、クラウドサービスのマネジメント型のサービスを

利用したと述べると現実的で良いと思います。

 

 

設問イの骨子の例をまとめます。

■設問イ
 2.DXを実現するための新サービスの企画
  2-1.ターゲット顧客とニーズ
   新たなターゲット:家事代行サービスを請け負う個人事業主
   ニーズ:A社の知名度と営業力
  2-2.活用したデータとディジタル技術
   活用したデータ:A社の従来顧客のデータ
    例)顧客プロファイルと利用した家事代行サービスなど
   ディジタル技術:
    クラウドサービス(データストア、AI技術)
    スマートデバイスアプリ

 

設問ウの設計

設問ウは「経営層への提案、評価、改善策」が問われています。

注意したい点として、問題文に以下の記述があります。

収益モデル、業務プロセス、新サービスの市場への普及方法、リスク対応策、協業先などを検討し、投資効果と合わせて経営層に提案することが重要

したがって、経営層から提案内容を評価された後で、

収益モデルやリスク対応策を検討しても遅いことになります。

先に検討して提案に臨むことが求められます。

 

 

たとえば

  • 社内に採用する新技術のノウハウが無いので協業先の候補をした
  • 新サービスの市場への普及方法を検討した

などを経営層への提案に盛り込んだことを論述します。

 

経営層からの評価の例としてはITストラテジストが単独では

解決しづらい指摘を受けるようにすると、

論述しやすいと思います。

 

たとえば

  • 協業先の選定には財務状況などの与信調査を行うこと
  • 仲介手数料の料率は、収益予想を明確化し財務目標と整合性をとること

といった指摘です。

 

逆に上述の指摘をITストラテジスト単独で活動して解決するような

動きをすると、「動きすぎ」となり、試験センターが求める

ITストラテジスト像から逸脱してしまうので注意してください。

 

改善策として、購買部・財務部・人事部などと連携を取り、

調整してサービス企画を肉付け・改善したと結べば良いでしょう。

 

 

論文骨子

以上を踏まえ、論文骨子は次のようになりました。

■設問ア
 1.事業環境、事業特性、DXの取組の概要
  1-1.事業環境と事業特性
   首都圏の居住者向けの家事代行サービス(A社)
   顧客のこだわりに応えたきめの細かい家事サービスに対応
   参入競業多く、顧客獲得数が鈍化
  1-2.DXの取組の概要
   顧客にA社の家事代行サービスを提供するだけではなく、
   家事代行サービスを請け負う個人事業主のサービスを
   紹介するプラットフォームを展開する
■設問イ
 2.DXを実現するための新サービスの企画
  2-1.ターゲット顧客とニーズ
   新たなターゲット:家事代行サービスを請け負う個人事業主
   ニーズ:A社の知名度と営業力
  2-2.活用したデータとディジタル技術
   活用したデータ:A社の従来顧客のデータ
    例)顧客プロファイルと利用した家事代行サービスなど
   ディジタル技術:
    クラウドサービス(データストア、AI技術)
    スマートデバイスアプリ
■設問ウ
 3.経営層への提案、評価を受けての改善点
  3-1.経営層への提案と評価
   提案:A社内には実装ナレッジ不足(リスク)のため
      ソフトウェアハウスを協業先の候補として選定
   評価:概ね良いが次の点は再考
    ①協業先の選定には財務状況などの与信調査を
     行うこと
    ②仲介手数料の料率は、収益予想を明確化し
     財務目標と整合性をとること
  3-2.評価を受けての改善点
   ①購買部門に与信調査を依頼
   ②財務部門の中長期経営目標に基づき事業収益の予算を作成

 

論文全文について

ここまででも十分考え方はお伝え出来たかと思いますが、

論文全文を参考にされたい方は有料とはなりますが

以下記事の末尾をご参照ください。

note.com

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事ではITストラテジストの午後II(論文)対策として、

令和3年問1で出題された論文の書き方を紹介しました。

DXを全面に押し出す、当時としては新傾向の出題であったと思います。

今後もしばらくは1問はDX系が出題されると思いますので、

狙い目とする方は類題を解いて練習を重ねてください。

 

私自身の受験記もまとめているので合わせて参考にしてください。

 

ITストラテジストの合格秘訣まとめ■

 

また、他の区分・過去問の【論文の書き方】の記事については

以下リンクを参照ください。

論文の書き方 カテゴリーの記事一覧 - スタディルーム by rolerole

 

今後も、【論文の書き方】記事を充実して参ります。

ではそれまで。

高度情報処理技術者 各区分の資格取得メリットについて

更新:2023/10/25

 

秋が深まってきましたね。

秋の情報処理試験も終わり、次は春の試験です。

 

前回の試験を受けた方も、受けていない方も、

高度の情報処理試験を初めて受けるという方も、

何を受けよう?」と迷っていたり、

そもそも受けるメリットってなんだろう?」と思っていませんか。

 

本記事では、主に実際にエンジニアの若手~中堅として活躍されている方向けに、

  • 資格取得に興味はあるけど、費用対効果ってどれくらいあるんだろう?
  • 苦労して取得しても、意味が無かったら嫌だな。業務に活用できるの?
  • 基本情報(応用情報)は取得したけど、次はどの資格が狙い目なんだろう?

といった疑問にお答えしたいと思います。

 

筆者自身、エンジニアとして社会人経験を過ごし、

高度情報処理試験の全てをコンプリートしました。

実際の業務経験も踏まえながら、資格が役立った場面を紹介したいと

思いますので、参考にしてください。

 

 

■ATTENTION■
読んでくださる方のために、筆者のバックグラウンドを簡単に説明します。

✔ 社会人経験=エンジニア経験 15 年

業務カットの経験
✔ 社内の技術サポート
✔ フィールドSE(お客様御用聞き)
✔ システムインフラ保守・運用・構築
✔ エンタープライズ向けサービス開発・稼働維持・企画

技術カットの経験
✔ ネットワークやサーバーなどインフラ
✔ 簡単なプログラミング
✔ 自動化ツールの開発

転職経験
✔ あり(1回)

そんな筆者の視点から、各試験区分の取得メリットと、簡単な取得動機を説明します。
参考になるものがあれば幸いです。

 

0. 高度情報処理試験の全般的な取得メリット

まずは高度情報処理試験の全般的なメリットについて述べていきます。

各区分別のメリットを先に読みたいという方は、本章は読み飛ばしてください。

 

0-1. 基本情報の知識補強ができる

本記事は、基本情報試験は取得済みの方を想定しています。

基本情報技術者試験は、テクニカル系・マネジメント系・ストラテジ系と、

「広く浅く」知識を習得することができます。

 

そのため、使っていない知識はすぐに忘れがちです。

エンジニアとして長く活躍していきたいと考えている皆さんにとって、

キャリアのステップや仕事の内容によって、知識の使う・使わないは

明確に分かれます。

すると、使っていない知識は軽視され、忘れてしまいかねないですが、

高度情報処理試験を受けることで、再度その区分の勉強をすることになり、

知識の定着を図ることができます。

 

0-2. 高い奨励金を支給される場合がある

即物的なメリットとしては、奨励金です。

所属している会社や組織の方針もあると思いますが、

IT業界の会社の資格奨励制度には、

基本情報や高度情報の奨励金があり、

多くの場合、高度情報はより多くの奨励金がもらえます。

 

中には10万円以上の高額の奨励金が出ることもあり、

資格勉強のためにかかる参考書や通信教材のコストを差し引いても、

純利益が出る場合があります。

かくいう筆者も、資格取得を目指した最初のモチベーションはここにありました。

 

ぜひ、ご自身の所属する会社・組織の資格奨励制度を確認してみてください。

 

0-3. 自分の意見を後押しする根拠になる

社内や組織で、互いに資格を保有しているか否かという話題に

なることはありますか?

筆者の所属していた会社では、そこまで頻繁に話題に上ることは

ありませんでしたが、半期や通期の目標設定/上司面談で

資格取得に関するヒアリングもありましたので、

それを機に、同僚で情報交換が行われることがありました。

 

そうすると、自然と、社内の○○さんは資格を大量に保持しているらしい、

とか、○○さんと○○さんは高度の□□試験を受けるらしい、とか、

そういったうわさ話が耳に入ってくることがありました。

 

そういった空気感を前提に仕事をしていると、ふとした業務遂行上の

協議やディスカッションにおいて、○○さんは□□資格を保持しているから、

これに詳しいでしょう、と自分の意見を通してもらえたり、

決定権を渡してもらえたりすることがあります。

時には、ただの無茶ぶりもあるわけですが、それだけ慎重に避ければ、

高度資格を保有していると、それだけ有利・円滑に仕事を

進めていけることができるように思います。

 

 

0-4. 転職やポスティングに有利

情報処理試験は、歴史が長いことも有利に働きます。

制度自体は昭和40年代からの資格。

これは、いまベテラン以上の年代のエンジニアが

若手の頃からあった資格ということです。

彼らも全員が取得できた資格ではないので、

簡単な資格ではないことは知られています。

つまり人事部や転職先・ポスティング先のしかるべき役職に

ついているであろう方の目にも止まりやすい。

これは、自分の市場価値を高める上で、差別化しやすい

大変なメリットになります。

 

 

1. 各区分の取得メリットと動機付け

それでは本章から各区分の簡単な紹介と、

筆者の経験を基にした取得メリットと取得動機について

解説していきます。

 

1-0. 高度情報処理技術者試験の概要

前提として、試験の概要と形式に触れておきます。

ここは知っているよという方は、本節は読み飛ばしてください。

 

高度情報処理試験とは、IPAのレベル区分でレベル4に該当するものです。

f:id:createrolerole:20210615145119p:plain

高度区分は図中央のピンク部分。IPAより

全部で9種類の資格があり、試験時間は次の通り。

f:id:createrolerole:20211130161910p:plain

長丁場。前の試験に落ちると次の試験には行けない。

午前Iは4択問題で30問。午前IIは4択問題で25問。午後Iは記述式。

午後IIは資格ごとに記述式か論述式かで分かれます。

 

なお、午前Iは免除制度があり、応用情報・高度の合格者ならびに午前I通過者は

2年以内であれば免除申請することが可能です。

 

 

以下、筆者の取得順に各試験について解説していきます。

受験予定の科目、気になる科目を中心にご確認ください。

 

1-1. 情報処理安全確保支援士のメリットと取得動機

略称 SC 実施時期 春・秋 午後の形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル 脆弱性・脅威、リスクコントロール、定性・定量のリスク評価、セキュリティポリシーの定め方

 

■メリット■

 

あなたがアプリ寄りインフラ寄りいずれであっても、

意識しなければならないセキュリティに関する知識セットを

備えることができます。

セキュリティは近年ますます需要が高まっている知識分野の一つで、

取得メリットは極めて大きいと思います。

高度区分の中では難易度的にもとっかかりやすく、他の区分の試験でも

セキュリティの範囲は問われることが多いため、

初めて高度を取る方、今後複数の高度を取る予定の方におすすめです。

 

■筆者の取得動機■
 

当時、ファイアウォールなどのセキュリティを具備するシステムを

主に扱っていたため。

ポリシーベースの制御法は、セキュリティポリシーの実装の基礎ですので、

資格取得後は、隣の部のセキュリティ実装の助言をしたら

一目置かれるようになりました。

セキュリティに携わる実機を実際に触る方はオペレータとして、

自分の判断を交えずに淡々と処理することが重要ですが、

本資格があれば設計段階でセキュリティを加味させることや、

オペレータの負荷にならないような可読性の高いポリシー実装や資料化に

貢献することができます。

 

1-2. ネットワークスペシャリストのメリットと取得動機

略称 NW 実施時期 午後の形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル OSI参照モデル通信プロトコル、ネットワーク図の読み書き

 

■メリット■

 

あなたがインフラSEならば、登竜門的・代表的な資格に値するので、

この資格を取得することで、システムの通信という

根本的な部分を理解していることを示せます。

また、あなたが自チーム外の活動も意識しなければならないとしたら、

OSI参照モデルとはそのまま組織やチーム分けの

前提になっていることも多いので、

この資格の知識を基に低レイヤと高レイヤを俯瞰視して

チーム間の橋渡し役を買うこともできるでしょう。

 

■筆者の取得動機■

ルータやスイッチなど、ネットワークアプライアンスの担当と

なったため。

実務ではIPアドレスの計算を人より早く

できることが信頼に繋がるように思います。

詳細で複雑なネットワーク図の読み解きも

できるようになり、一歩進めて相手の理解度に応じて

正確さと分かりやすさのトレードオフを調整しながら図おこし

できるようになりました。

 

■COLUMN■

■効率的な勉強法

情報処理安全確保支援士とネットワークスペシャリストは相性がよく、

重複して問われる要素があります。

情報セキュリティの脅威を考える上で、侵入"経路"とは

ネットワークに他ならないためです。

両者を両方取得するつもりなら、時間を空けずに

勉強すると効率がよいかと思います。

 

 

1-3. データベーススペシャリストのメリットと志望動機

略称 DB 実施時期 午後の形式 長文読解
タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル ER図、関係スキーマ、正規化(特に第3正規化)

 

■メリット■

あなたがバックエンドのアプリSEであったり、

システム全体の設計を考慮してデータの配置をデザインする立場であれば、

データベースのテーブル設計手法やデータ呼び出しアプリケーションとの

関係を説明・提案できるようになります。

あなたがフロントエンドのアプリSEであったり、

インフラSEであったとして、実務に精通していなくても、

簡単なSQL文やDB設計書を読めるようになります。

 

 

■筆者の取得動機■

業務上必要だった訳ではありませんが、自身の知見を広げるために取得。

後年になり、システム保守の現場でSQL文やDB設計書に触れることがあり、

知識の効果を実感しました。

また、要件定義の段階でも、データ同士の1対1とか1対Nとかと

いった特徴を掴んで、第三正規化やER図の知識を活かして図おこしし、

関係者と認識の一致を図ることなどに、役立ちました。

 

1-4. プロジェクトマネージャーのメリットと志望動機

略称 PM 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

69
身につく本質スキル PMBOKの実践、ウォーターフォール型開発のあるあるネタ追体験

 

■メリット■

あなたが上司に報告しなければならない立場であったり、

チームをまとめる立場にステップアップを考えていたりするならば、

本資格の取得勉強を通じて、上司への報告に使いやすいフレームワークや、

進捗管理や組織運営に必要なノウハウを学ぶことができます。

ネームバリューはもっとも高い資格。

転職やポスティングにも条件として

明示されていることが、基本情報を除くと最も多いように思います。

 

ちなみに、プロジェクト管理やチーム運営に特に大切なことは、

どんな分野に置いても、予め基準を決めておくこと。

こうすることで問題発生の予兆が掴め初動が

早くなり、対応が均質化され、判断コストが下がります。

基準が間違っていれば、修正すればよいです。

 

■筆者の取得動機■

資格の名の通り、プロジェクト管理を任されることが増えつつあったため。

にわとりたまごですが、実体験があった方が合格しやすいと思う反面、

先に合格レベルの知識を備えていると実際のプロジェクト管理も円滑にいくことも

あるように思います。

結論としては、「実体験は必須ではない」ですね。

 

また、プロジェクトは必ず終わりがあり、目標があります。

抜擢された若手が突然チームの目標を定めたりするのは

気恥ずかしく不安もありますが、PMBOKに代表される

フレームワークに過ぎないと思えれば、

淡々とこなしていくことが可能になると思います。

 

■COLUMN■

■筆者の体験談

私は当時はインフラレイヤのプロダクト知識が中心だったので、

プロジェクトマネージャーの想定する業務システム開発の知識を勉強するのが

最も苦労しました。

多くの論文事例集を読み込み、合格論文の"型"を掴んでいく勉強法をとりました。

 

■COLUMN■

■情報処理安全確保支援士との関係

プロジェクト管理にはリスク管理が重要で、

上司によってはリスクの報告をするだけで事足りるようなケースもあります。

リスク管理は安全確保支援士の知識が活用できるので

リスク分析や対応策の策定を論述する際などに、勉強し直して

みると効率的に思います。

 

 

1-5. ITサービスマネージャーのメリットと志望動機

略称 SM 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

68
身につく本質スキル ITIL、変更管理、問題管理、インシデント管理

 

■メリット■

あなたがシステムやサービスの運用・保守を担当しているなら、

問題(インシデント)発生の暫定対処、根本対処の違いなど、

見過ごされがちな業務の中で必要な本質的な要素を理解できます。

あなたが運用・保守とは畑違いであったとしても、

運用・保守に引き継ぐべきフレームワークや重要な点を学べます。

また、ヘルプデスク運営が学べます。

 

■筆者の取得動機■

システムやサービスの運用・保守に携わっていたため。

運用側として、開発側からの受け入れ基準を整備することで、

断る理由を説明して、チームを守れたこともありました。

運用をしていると、一見無駄に思う業務が

たくさんありますが、資格を取得していると、

無駄に見えるけど必要な業務か本当に無駄な業務か

識別できるようになります。

 

1-6. エンベデッドスペシャリストのメリットと志望動機

略称 ES 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

67
身につく本質スキル ハードとソフトの結合、組み込みシステムの利点と欠点への理解

 

 

■メリット■

あなたが組込みシステムの開発者であったり、

制御系システムやエッジデバイスのプロダクトSEであるならば、

本資格の知識を活かして、ハードやソフトの特性を改めて理解し、

より最適なシステム実装の提案ができるようになります。

IoTやセンサーネットワークが叫ばれ、

低コスト・高品質のエッジコンピューティングが

求められている昨今、業界によっては需要の高いスキルと思われます。

 

■筆者の取得動機■

エッジデバイスを駆使した

エンタープライズ向けサービスを担当したため。

既製品プロダクトをカスタマイズする際にも会社間、組織間の責任分界点を、

契約書ベース以外に、技術的な領域で整理して

理解・説明できるようになったと思います。

 

出題は、駅の改札口やドローン、自動運転システムや駐車場システム、

自動音声案内ロボットなど、身近な題材が多く、興味をもって

取り組みやすかったです。

 

1-7. システム監査技術者のメリットと志望動機

略称 AU 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ マネジメント系

難易度

(偏差値)

70
身につく本質スキル リスクとコントロールと監査手続

 

■メリット■

あなたが監査側の業務に携わる人ならば、

監査そのものの意義や原則(独立性や追跡性)、

監査人としてのふるまいを改めて学べます。

あなたが監査される側の人ならば、

求められる監査記録や対応について学べ、

システムログや議事録や管理基準の整備の必要性が学べます。

 

■筆者の取得動機■

いまいち監査の必要性が自分にも理解できていなかったため。

持続可能な組織を実現するためには、

監査の手続きが古来から有効だったということが認識できました。

取得することで、普段の運用や開発の業務時も

監査に求められる記録を意識して振る舞えるようになり、

定期・不定期の監査への対応にも余裕をもって

臨めるようになりました。

 

■COLUMN■

■プロジェクトマネージャーとの関係

プロジェクトマネージャーが、基準を整備することで

リスクをコントロールしているとしたら、

システム監査技術者はその基準と対応記録を査閲して

適切にコントロールされているかを確認する立ち位置になります。

論文執筆時には、こうした立場を明確にする必要があります。

 

1-8. ITストラテジストのメリットと志望動機

略称 ST 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ ストラテジ系

難易度

(偏差値)

71
身につく本質スキル 情報戦略、BSC、マーケティング、プロモーション戦略、KPIの設定方法

 

■メリット■

あなたが管理職であるなど、技術者集団から一歩離れて

経営陣に近いところで執務しているならば、

本資格の知識を活かして情報戦略策定に関われます。

情報システムの経営に対する有効性の説明、KPIを設定して

成果のモニタリングをデザインできるようになります。

あなたが一技術者であったとしても、企画や戦略の

意図を理解しやすくなることになり、

これにより、部門横断的な取組みや、

既存システムの改善提案もしやすくなるでしょう。

 

■筆者の取得動機■

エンタープライズ向けシステムの

企画業務に従事するようになったため。

既存システムの保守費用を捻出するのに、

システムの意義や目標を踏まえて上司経由で経営側を

説得する必要がありましたが、どんな説明が求められているか

"あたり"をつけられるようになりました。

 

時々、まったく型にはまらない方もいて、その方専用の

説明資料を作る必要があることもありましたが・・・

 

■COLUMN■

■PM・SM・AUとの関係

ウォーターフォール型の開発モデルでは、

ITストラテジストが企画・要件定義フェーズに関わり、

プロジェクトマネージャーが要件定義~実装フェーズに関わり、

ITサービスマネージャーが運用テスト以降の受け入れと実際の運営を担うことになります。

システム監査技術者は上述のどのタイミングでも

コントロールが利いているかを検証する訳ですが、

出題として多い・実業務現場として監査の有効性が高いのは

やはりプロジェクト管理のフェーズのようです。

 

1-9. システムアーキテクトのメリットと志望動機

略称 SA 実施時期 午後の形式

長文読解

論文

タイプ テクニカル系

難易度

(偏差値)

68
身につく本質スキル UML図、デザインパターン

 

■メリット■

あなたがどんな形であれシステム開発に関わる方なら、

システムに採用する実装技術の利点と欠点への理解が深まります。

また技術のフィージビリティの評価ができるようになります。

 

■筆者の取得動機■

高度区分の試験全制覇!

開発系の業務は最近は離れてしまいましたが、

世にあるプロダクトや技術を組み合わせて

自分の手で検証、実装するのはエンジニアの醍醐味と思います。

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

資格取得の費用対効果や、基本情報(応用情報)の次に何を取ろうか

迷っている方に向けて有益な情報となっていたら幸いです。

各試験のメリットを記載したので参考にしていただき、

ご自身のキャリアプランに合わせて、

最適な資格を選択していくことが、費用対効果も最大化されることになる

と信じています。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

是非、一緒に頑張りましょう!

 

ではそれまで。

情報処理技術者試験(高度) 出題 振り返り速報 令和5年秋・最新

情報処理技術者試験、受験された方、お疲れ様でした。

 

試験センターからはまだ出題要旨や採点講評は公開されていませんが、

各区分の振り返り評価をしていきたいと思います。

 

本ブログでは出題予想をしております。

本記事では予想に対する評価を中心に行います。

各区分の出題予想に対する詳細は過去にアップした

出題予想記事を参考にしてください。

 

 

プロジェクトマネージャ

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイントの的中評価■
1. RACIチャートに関する出題が今年も出そう →的中せず。
2. 令和3年秋から同じ問題が6~7問出そう →的中せず。再出題/類題はPDM、クリティカルチェーン法、リスクの特定・評価。
3. 計算問題は今年も1~2問出そう →計算問題は6問ほどで多く出題された印象。
4. PMBOK 7 版準拠・アジャイル開発に関する問題が出るかも →的中。問1でアジャイル宣言の背景、問15でスクラムが問われた。

 

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 価値の共創を目指すプロジェクトチームのマネジメント
問2 システム開発プロジェクトにおけるイコールパートナーシップ
問3 化学品製造業における予兆検知システム

 

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 新規事業や顧客価値などといったST寄りの出題が出題されそう → 問1が価値の共創がテーマであり的中。
2. アジャイル開発を前提とした出題があるかも → 問2で、アジャイルそのものではないがキーワードである準委任・請負契約の差に触れていた。
3. チームやステークホルダ管理が出そう → 問1ではリーダシップ、問2、3ではモチベーションが問われておりチーム管理が重要な傾向があった。

 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 プロジェクトマネジメント計画の修整(テーラリング)について
問2 組織のプロジェクトマネジメント能力の向上につながるプロジェクト終結時の評価について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. "変化や不確かさへの対応力"を問う出題がありそう → 問1がマネジメント計画を標準から修整するテーマなので変化への対応力を問うている
2. 救済のため?オーソドックスなQCDに関する出題がありそう → 問2もプロジェクトの反省から改善に繋げるテーマであり、QCDに閉じた出題は無かった

 

 

システム監査技術者

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和3年秋と令和2年秋から同じ問題が7~8問出そう → 的中。令和3年からの再利用率/類題率が高かった。
2. アジャイル系やクラウド系の知識が問われるかも → 的中せず。先端技術系ではAIシステムが問1で問われた。

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 クレジットカード情報保護の監査
問2 ローコード/ノーコード開発ツールを利用したシステム開発の監査
問3 人材管理システムの監査

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は先端テーマ(AI、IoT、クラウドアジャイル等)が出題されそう → 問2でローコード/ノーコード開発ツールが問われた
2. 問1は採点基準が易しくなる可能性あり → 問2が先端テーマなので問2の正答率が高まる可能性があるが採点講評を待って評価する
3. 設問と問題文本文のマッピングが難しい問題の方が問題自体は易しくなる可能性あり → 問1がマッピングが難しいので正答率が高まる可能性があるが採点講評を待って評価する

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 データ利活用基盤の構築に関するシステム監査について
問2 サイバーセキュリティ管理態勢に関するシステム監査について

 

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1は先端キーワード(DX、チャットボット、PoCなど)をテーマとした出題がありそう → 問1は例年通り先端キーワードだったが内容はビッグデータだった
2. 問2はオーソドックスなキーワード(新サービス、スケジュール管理など)をテーマとした出題がありそう → 問2がセキュリティがテーマであり経験に左右されそうな印象だった

 

 

 

データベーススペシャリスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和3年、2年、4年のDB系出題(問1~18)から同じ問題が7~8問出そう → 例年より全体の再出題率は低かった。内、令和3年からの再出題率は高かった。(CAP定理、2相ロック、隔離性水準、インシデントハンドリングマニュアル)
2. SQL問題が4~5問出そう → SQL問題は少なめだった(問9,10)

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 電子機器の製造受託会社における調達システムの概念データモデル
問2 ホテルの予約システムの概念データモデリング
問3 農業用機器メーカーによる観測データ分析システムのSQL設計、性能、運用
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は図表完成問題が出題される → 問1設問2、問2設問1で出題
2. 問2,3のどちらかはSQLの比重が大きい問題が出題される → 問3で出題

また全体としてシステム開発の背景や目的が問題タイトルに記載されるようになり、重要視されている印象。 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 生活用品メーカーの在庫管理システムのデータベース実装・運用
問2 ドラッグストアチェーンの商品物流の概念データモデリング

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1はSQLの比重が大きい問題が、問2は図表完成問題が出題される → 的中。例年通り。

 

 

エンベデッドスペシャリスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 過去問(特に令和2年秋)から同じ問題が3~4問出そう → LoRaWAN、SAML、インターバルタイマなど再出題はあったが特定年度に集中する傾向はなかった
2. 計算して解く問題が出るかも → 程度差はあるも問2,4,5,11が計算問題だった

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 建設機械の自動・自律運転システム
問2 スマートマラソン訓練システム

 

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。
 

 

■午後I出題予想ポイント■
出題予想時点では2問選択形式になったことをキャッチアップできておりませんでした。問1はHW寄り、問2はSW寄りという、従来の午後IIのような出題傾向でした。

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 組込みシステムの製品企画段階における脅威分析について
問2 組込みシステムにおけるマルチコアの利用について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1/2でそれぞれハードウェア寄り・ソフトウェア寄りの問題が出題されるかも
2. 問1/2でそれぞれSA寄り・ST寄りの問題が出題されるかも

→ 切り口として、問1がST寄り、問2がSA寄りの出題だった

 

 

情報処理安全確保支援士

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 過去問からは特に令和4年春から同じキーワードの設問出そう → 的中。OSコマンドインジェクション、NOTICE、SAML、DNSSECが再出題/類題。
2. SSO/SAMLは最近頻出で今回も出そう → 的中。SAMLが出題。
3. 問18~20はNW系、問21はDB系、問25はAU系から出題される → 毎回の通りで的中。

 

 

午後

午後の出題テーマは以下の通りです。

午後は4問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 Webアプリケーションプログラム開発
問2 セキュリティ対策の見直し
問3 継続的インテグレーションサービスのセキュリティ
問4 リスクアセスメント

 

午後の出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後出題予想ポイント■
1. NW系のスキルがあると有利な問題が1~2問出題される → 問2がNW系、問4も若干NW色だった
2. アプリ系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない → 問1がアプリ系、問3も若干アプリ色だった
3. マネジメント系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない → 問4がマネジメント系、問3も若干マネジメント色だった

問3はSSLSSHの知識があると有利な印象だった

 

 

総評コメント

今期はエンベデッドスペシャリストと情報処理安全確保支援士の

午後が新形式となり初の試験でしたが、概ね傾向は事前の予想通りでした。

プロジェクトマネージャは従来のQCDを問うような問題は

今後出されないのではと思わされる内容で、時代の変化を感じます。

データベーススペシャリストは実装面よりもシステムを使う

目的や背景についての情報密度が上がっており、より

利用者を意識したシステム開発・実装が求められているように感じました。

 

おわりに

試験センターの午後試験の解答が出るまで、まだ時間があります。

まずは、試験を完遂できた自分をほめて、休息しましょう。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

試験センターの解答や合格発表は時間がかかるので、

それまでに私も対策記事・講評記事をアップしていきたいと思います。

ではそれまで。

高度情報処理試験対策 残り1週間の「仕上げ方」(令和5年秋版)

令和5年度の秋季情報処理試験(10/8)まで残り1週間となりました。

残りの時間は限られています。

最後の一週間は、これまでの勉強を前提とした「仕上げ」のみの時間とするべきでしょう。

 

では、具体的に何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1週間での「仕上げ方」■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

本記事では、合格に向けた「仕上げ方」について詳しく書いて参ります。

 

[目次]

 

1. 1週間で重点対策をする内容を決める

まずは、ご自身の状況を冷静に振り返り、何を重点的に仕上げるかを決めましょう。

ここで決めることは単純で、

  • 午前II:選択式
  • 午後I:記述式
  • 午後II:論述式

のどれを最終集中項目にするかを決めます。

 

これが重要な理由は、午前で落ちてしまえば午後の試験が採点されることは無いからです。

同様に、午後の記述式で落ちてしまえば、論述試験には進めません。

この現実を踏まえて、どの形式の準備を重点的に行うか、決めておくべきです。

  

■1つ目のポイント■
午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決める。

 

2. 午後Iに注意しよう

もしどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式」を選びましょう。

 

理由は、午後Iが盲点になりやすいからです。

 

最後の1週間は、足切りを回避するため午前対策に注力する方は多いです。

一方、合格を真剣に目指す方は最後の関門である午後II対策に最後まで注力します。

 

午後I対策を優先するとは言っても、最後にして最難関である午後II対策に集中したくなるかもしれません。

 

実は記述式は、最もコンディションに左右されやすいです。

ちょっとした集中力の欠如で、すぐに問題文の内容が頭に入ってこなくなります。

それなのに時間は午後IIより短いです。

私自身、何度も午後IIに照準を合わせ勉強してきて、午後Iで危なく落とされそうになったり、実際に落ちたりしています。

 

以上のことよりどれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式を重点対策する」ことを提案したいと思います。

 

■2つ目のポイント■
残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力しよう。

 

ただし、今回の合格は諦め、次回のために午前I免除の権利を勝ち取ることを目標にするのなら午前Iの勉強に集中するのもありでしょう。

この節では、現時点で当落線上にいると自分で思っている方に向けて書いています。

 

 

3. 午前(選択式)の仕上げ方

残りは1週間なので、過去問を「丸暗記」しましょう。

その際、問われていることの「キーワード」を自分なりに理解して紐づけて暗記するのが望ましいです。

 

1問1答形式で1問でも多く頭に詰め込むのはテクニック要らずで簡単ですし、全く同じ問題が出る可能性もあるのでダイレクトに得点に結びつきます。

 

過去問を数年踏まえていくと、何度も登場する「キーワード」があります。

「キーワード」に注目していくと、傾向が見えてきます。

傾向が見えてくれば、記憶の定着率が増え「暗記」作業の効率も上がるという好循環が生まれます。

 
「丸暗記」なんて芸がない…と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、残りの時間は「仕上げ」のみに注力するべきという話をしました。

ここからは即得点につながる、「軽い勉強で仕上げていく」のがよいでしょう。

今から試験に対してマインドセットを切り替えたり、その試験区分に求められる人物像の行動規範を理解したりするのは、合格に向けては「重たい勉強」と言えます。

 

軽い勉強で仕上げるために「丸暗記」は有効です。

「キーワード」と紐づけて脳細胞をフル活用しましょう。

 

■3つ目のポイント■
午前(選択式)に注力するなら、残り1週間では1問でも多く「丸暗記」しよう。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること。

 

ところで中には、地力で計算して解けるような問題(計算問題)もあります。

そのような問題でも、なぜ計算するのかという背景部分に「キーワード」が書かれていますので、「丸暗記」する場合は「キーワード」と紐づけておきましょう。

 

 

4. 午後I(記述式)の仕上げ方

午後Iの記述式も午前問題ほどではないとはいえ、1問1答形式で暗記しておくというのは有効です。

 

問題文と設問文から解答を暗記すると、その設問と問題文の構造さらに自分の思考プロセスを関連付けて記憶することができるからです。

 

たとえば、平成〇年度の問〇の設問〇の答えは「〇〇〇〇〇〇すること」と覚えたとします。

こうすることで、その設問と、問題文の構造、さらに自分の思考のクセを関連付けて記憶することが期待できます。

自分の思考のクセを認識できると、正答にたどり着くまでの思考プロセスを研ぎ澄ますことができます。

 

残り1週間で、この研ぎ澄ましに集中しましょう。

 

残り1週間は、隙間時間で、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返しておくとよいと思います。

こうした記憶は「短期記憶」となるため、残り1週間で仕上げるのが都合が良いです。

 

■4つ目のポイント■
午後Iは、隙間時間に、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返そう。
問題文の構造、さらに自分の思考のクセを紐づけて把握し、ぎりぎりまで自分の思考プロセスを修正していこう。

 

 

5. 午後II(論述式)の仕上げ方

まさに一夜漬けの利かない試験形式ではありますが、それでもできる「軽い」勉強はあります。

それは、論文パーツの整備です。

 

これも、論文パーツは暗記できるから残り1週間という短期でできるかつ有効な対策となっています。

 

小難しいことを考えている時間はもうありません。

設問に対応した解答となる論述文、言い回しを1つでも多く覚えましょう。

問題によっては、ある設問と別の設問で同じ論文パーツが使えるものも出てきます。

最後まであきらめず、どのような角度で問われても論述しきれる可能性を高めておくために、引き出しを充実させておきましょう。

 

これまである程度対策してきている方は、設問と論文パーツの関連を整理しておきましょう。

 

■5つ目のポイント■
午後IIにも「軽い」勉強はある。それが論文パーツの整備。
どんな切り口で問われても論述できるように、最後まで引き出しを充実する作業をしよう。

 

 

論文パーツの整理の仕方に特化した記事もあるので、合わせて確認してください。

 

■論文事例マップの作り方■

参考記事はITストラテジスト区分ですが、事例マップの作り方は各区分に共通するものです。

 

 

まとめ

それでは、本記事で紹介したことを改めてまとめておきます。

 

■まとめ■
  • 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
  • 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
  • 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」。
    「キーワード」を紐づけて「暗記」すること
  • 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
  • 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること

 

残りの過ごし方を決めていた方も、決めていなかった方も、何らかの気づきを提供できたのではないかと思います。

 

本ブログでも秋試験のシステム監査記述者の合格体験記事をまとめています。

受験予定の方はご参照ください。

 

■システム監査技術者 合格記事■

 

ここまで読んできてくれた方であれば、当落線上にいると思っている方も是非合格を目指してほしいです。

悔いの残らないようにしましょう。

 

さて、残りはラストスパートですね。

試験後までは twitter 中心で呟きます。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

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ではそれまで。 

エンベデッドスペシャリスト 出題予想(令和5年秋)(最新)



本記事では令和5年秋向けのエンベデッドスペシャリストの

出題予想を行っています。

 

勉強をそれなりにしてきた人であれば、

どの範囲が出やすいんだろう?」と気になっていたり、

これまであまりうまく勉強時間が確保できていない人は、

残りの時間、何に対策すればいいんだろう?」と思っていたりしませんか。

 

本記事では、次回エンベデッドスペシャリストを受験される方向けに、

  • 出題にはどのような傾向があるんだろう?
  • 次回にはどのような問題が出題される可能性があるのかな?
  • で、それらを午前問題、午後問題について知りたい!

といった疑問・要望にお答えしたいと思います。

 

なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。

www.jitec.ipa.go.jp

 

 

1. 午前II予想

上図は過去4年の出題一覧です。

他区分とは異なり、「3回前」の出題との一致率が高いです。

過去問から対策する場合は令和2年秋の試験出題から勉強すると効率的でしょう。

 

午前IIは60%がボーダーで、25問中15問とれば通過できます。

午前IIの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 過去問(特に令和2年秋)から同じ問題が3~4問出そう
2. 計算して解く問題が出るかも

順に説明します。

 

1-1. 過去問(特に令和2年秋)から同じ問題が3~4問出そう

前回(令和4年秋)を分析するとそのと2回前(令和2年秋)から1問、

3回前(平成31年春)から4問再出題されています。

 

このことから今回は3回前(令和2年秋)から同じ問題が

出題される可能性が高いです。

過去問から対策するのは有効ですが、その中でも

令和2年秋に注目すると得点源に繋がるかもしれません。

 

令和2年秋問2。正解はア。

 

 

 

■ESの2回前からの再出題率は低い?■

他区分に比べ、エンベデッドスペシャリストは2回前からの

再出題比率が低いようです。

DBの場合、平成31年と令和3年では8~9問が再出題されていましたが、

ESでは3問という結果でした。

 

ESの場合は2年前だけに特化せず、古い過去問からもっと時間をあけて

再出題される問題があるので、過去問対策をする場合は

3年だけではなくもっと遡って問題を解いた方がよいでしょう。

 

1-2. 計算して解く問題が出るかも

計算問題は令和3年まで減少傾向でしたが

前回(令和4年)は一転して4問出題されました。

傾向の揺り戻しが起きている可能性があるので

対策しておくとよいかもしれません。

令和2年秋問5。正解はイ。

 

■午前IIのおススメ参考書■

 

午前IIは過去問対策をするのが近道であるのと、

インターネットにも対策コンテンツが充実しているので、

書籍のメリットは、「手に取って対策したい」という点でしょうか。

書き込みや付箋をつけるなど、実際に手を動かして対策を進めたい

方にオススメです。

 

 

 

2. 午後I(記述)予想

上図は過去4年分の過去問テーマ分析です。

午後Iは2問中1問を選択します。

自分にとって相性のよいものを選択できるよう、

出題予想を参考にしてください。

 

午後Iの出題予想ポイントは次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1はハードウェア(HW)とソフトウェア(SW)がバランスよく、問2はSW寄り、問3はHW寄りが出題される
2. 計算問題は必ず出題される

→ 本年より出題形式が変わり、2問から1問選択されるようになりました

 

順に説明します。

 

2-1. 問1はHWとSWがバランスよく、問2はSW寄り、問3はHW寄りが出題される

過去問を分析すると出題にある傾向が見られます。それは

  • 問1はハードウェア/ソフトウェアのバランスがいい
  • 問2はソフトウェア寄り
  • 問3はハードウェア寄り

ということです。

 

問1に関しては平成31年まで必須(残り1問を問2か3から選択)だったので

どちらにも寄らないようバランスを取っていた傾向が

今も残っているものと思います。

 

ここから、

  • ソフトウェアが得意な方は問1,2を選択する
  • ハードウェアが得意な方は問1,3を選択する

というのが基本的な戦略になると思います。

 

2-2. 計算問題は必ず出題される

過去4年分析しましたが計算問題はハードウェア・ソフトウェア問わず

必ず出題されています。

計算問題はエンベデッドスペシャリストの出題は

少しクセがあるので慣れておく必要があります。

 

たとえば小数第○位という指定があるのに

答えが整数になるケースがあります。

その場合は、あえて回答に19.0とか、「.0」の部分も回答する必要があります。

 

さらに周期や回転度数など、慣れていないと計算式を

誤る問題もあるので、しっかりと対策をしておきましょう。

 

なお、傾向としては問3(ハードウェア)が

計算問題を多めに出題されるようです。

 

 

■午後I,IIのおススメ参考書■

記述式の対策は解説が充実していることが重要なので、

その観点で「アイテック 重点対策」を評価してみますと、

  • 200ページ超の分量
  • 段階的に仕上げることができる仕組み
    (テクニック、作成例、実践、解説と節立てされている)
  • とりあげている過去問(解説)が多い

と、かなり充実しておりオススメです。

 

 

翔泳社 情報処理教科書」は比較的、午後対策に特化しています。

各章で知識体系を整理でき、

習得具合を節目節目にある小テストでチェックができます。

じっくりと知識を習得してからテスト対策をしたい方にオススメです。

 

 

 

3. 午後II(論述)予想

エンベデッドスペシャリストの午後IIは本年より論述となります。

午後IIは2問中1問を選択します。

過去問が無いため出題予想が難しいですが、

カギとなるのはシステムアーキテクトITストラテジストの論述の

過去問でしょう。

下図は、それぞれシステムアーキテクトITストラテジスト

午後IIの問3の出題テーマです。

いずれも組込みシステムを意図したものであることがわかります。

よって午後IIの出題予想ポイントは以下としたいと思います。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1/2でそれぞれハードウェア寄り・ソフトウェア寄りの問題が出題されるかも
2. 問1/2でそれぞれSA寄り・ST寄りの問題が出題されるかも

 

順に説明します。

 

3-1. 問1/2でそれぞれハードウェア寄り・ソフトウェア寄りの問題が出題されるかも

従来のように、問1がハードウェア寄り、問2がソフトウェア寄りの

問題が出題されるという予想です。

ただこの予想の場合、参考になる過去問が無いので対策が難しい

恐れがあります。

 

3-2. 問1/2でそれぞれSA寄り・ST寄りの問題が出題されるかも

こちらが3.の冒頭で触れた分析の延長であり、

システムアーキテクトの午後II問3、または

ITストラテジストの午後II問3のような問題が出題されるという予想です。

この予想の場合は、SAとSTの過去問を分析することが効果的となります。

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

 

エンベデッドスペシャリストを受験予定で、どのように対策を

進めればよいかの考え方の一助となれば幸いです。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

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それでは、ともに頑張りましょう。

 

ではそれまで。