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情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

高度情報処理試験対策 1か月前時点の勉強法(令和6年春版)

令和6年度の春季情報処理試験(4/21)まで残り約1か月前となりました。

勉強をコツコツと進めている方としては、この時期、ラストスパートに入り、万全を期す頃でしょう。

逆に、まさにこの「ラストスパート頼み」となっている方もいるでしょう。

 

では、何に取り組めばよいのでしょうか?

本記事を読めば、残り1か月時点で何をどう準備すればよいか、

分かるようになります。

 

 

 

本記事でも、さきに結論を書きましょう。

 

■1か月前時点で取り組むべき4点■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

本記事では、合格するために、上記4点について詳しく書いて参ります。

 

 

なお、情報処理試験対策の全般の記事については、下記を参考ください。

 

■モチベーション維持・午後対策・参考書■
モチベーション維持に必要なこと
>受験に向けて モチベーションをアップしよう

午後対策・参考書選びについて
>午後対策の仕方・参考書の選び方

 

 

1. まずは学習状況の振り返りを

さて、まずは自分が積み上げてきた学習状況を振り返ることから始めましょう。

1か月前となった現時点において、計画通り学習を進められましたか?

期待通りでしたか? 期待以上でしたか?

まったく勉強できなかった、という方もいるでしょう。

まずは、自分の現況を直視することから始めましょう。

 

これまで、1週間に1時間しか勉強できなかった人が、1カ月前になったからと言って、突然100倍勉強できるはずがありません。

残り1カ月になったら、ある程度勉強時間を確保するつもりであったとします。

だとしても、自由な時間の少ない社会人であれば、せいぜい1.5倍~3倍くらいの時間しか確保できない、と理解するべきでしょう。

 

このことを念頭に置いて、では、残り1か月でどうするか? を一緒に考えてみましょう。

 

  

■1つ目のポイント■
1か月前になったからと言って、突然勉強時間は確保できない。
せいぜい、それまでの勉強時間の1.5倍~3倍くらいのつもりで、残りの時間の過ごし方を考えよう。

 

私の場合は、論文がある試験区分の場合は論文の過去問分析、

また午前II~午後I~午後IIを1回模擬試験的に通すくらいことを

それまでの間に実施していることが多いです。

1回では十分ではないですが、徐々に本番に向けて

ギアを上げるよう心掛けている頃ですね。

 

2. 残りの時間を可視化する

何事もそうですが、目的とする時点までの残り時間は可視化しておくことが重要です。

プロジェクトマネジメントの基本ですね。

 

土日に勉強する時間を設けている、としましょう。

すると、残りの週末の数は、試験当日を含む週を除くと、4回しかありません。

 

3/23, 24
3/30, 31
4/6, 7
4/13, 14
4/20, 21(当日)

 

仮に、1回の週末で1年分の過去問を解いたとしても、4年分しか解けないことになります。

週末を勉強の中心に据えていた方からすれば、かなり短い実感を持たれたのではないでしょうか?

 

この上で、何を自分の時間として重視して勉強するかが大切です。

 

■2つ目のポイント■
残り時間を可視化しよう。
漫然と時間を過ごすことを、これだけで防ぐ効果がある。

 

週末に集中して勉強することはできないという方もいるでしょう。

ですが1週間単位で何を進めるか、ということは決めて進めることが重要です。

 

3. やるべきことを決める

では、何を残りの時間でやるべきでしょうか?

ここでも、これまでの自分の積み上げた対策を振り返り、より強化が必要なところに集中的に時間を割り振りましょう

午前問題でしょうか? 午後問題でしょうか?

足きりのことを考えると、午前問題もおろそかにできないでしょう。

一方、中心的なスキルセットとして問われるところは午後(記述・論述)であると考えられるので、午後対策を重視するという考え方もあるでしょう。

 

  • これまで、午後対策を中心にしていたならば、午前対策の比重も上げて、間違っても足切りを受けないようにしてください。
  • 反対に、午前対策を十分にやってきたなら、午後対策を中心に据えた学習計画を立ててこなしていくことが必要でしょう。

 

より強化が必要なところが分からない、という方は、やはり過去問に触れておくことがよいでしょう。

過去問も解きっぱなしにするのではなく、解いて、採点して、参考書で検討することが重要です。

 

私のおススメは、過去問を解いた後、すぐに自己採点して、検討し、時間を空けて改めて検討することです。

時間を空けて再検討することで、自分の中に複数の視座を設けることができるようになります。

 

仮に、何度検討しても納得できない問題があったとしたら、残りの時間も少ないので、諦めるか、丸暗記して臨むと割り切ることも必要でしょう。

 

■3つ目のポイント■
残り時間を午前対策に使うか・午後対策に使うか、有効な配分を決めよう。
過去問は、解きっぱなしにするのではなく、何度も回答プロセスを検討し、自分の中の「考え方」を更新すること。
何度検討しても納得できなければ、諦めるまたは丸暗記して臨むという割り切りも大切。

 

私の場合は、最も午後IIを重要視したならば、午後IIについては

過去問分析が一通りできる頃です。

分析をもとに、論文パーツを作りこむことなどをしています。

また、午後I対策が少し時間がかけられていないことが多いです。

午後Iの過去問分析を進める必要がありそうだなと考えたりします。

 

4. 記述対策・論文対策の考え方

ここから先に述べることは一般的なことです。

 

どの高度試験にも言えることですが、記述式の試験の場合、正答へのたどり着くプロセスを自分のものにしていくことで、合格に近づくことができます。

 

  • STであれば、課題が必ず問題中に登場します。
  • AUであれば、リスクとそのコントロール方法が必ず登場します。
  • SAであれば、要件と対応する実装が登場します。

 

このように、そのパターン(正当となるキーワードをどうやって記述するか)を習得していくことを、残り1か月でやりたいですね。

 

次に論述式の試験ですが、区分を問わず、設問アと設問ウは比較的定型度が高いことが多いです。

特に設問アは、丸々自分が用意してきた論文のパーツが使えることがあります。

設問ウは、問われていなくとも、自身の活動に対する評価や反省を入れることで、ある程度の論旨を展開することができます。

 

問題は設問イですね。

検討しなければならない条件」というのは、設問によって異なるので、やはり、過去、どういった点が問われているかを調べておくのがよさそうです。

 

たとえば、組織間の利害調整、とか。業界の状況、とか。技術動向、とか。

そういった条件ごとに、自分の論旨を展開できる論文パーツを準備しておくとよいでしょうね。

 

 

■4つ目のポイント■
記述対策は、正答へのプロセスを残り1か月で自分のものにする。
論文対策は、設問アとウは型化を仕上げる感覚で準備し、設問イは過去問から問われる論点を調べて可能な限り論文パーツを準備しておこう。

 

勉強スケジュールモデル

最後に、ちょっと忙しい方向けに、残りの勉強スケジュールのモデルを出しておきます。

 

  • 3/23, 24 過去問1年分解き、自己採点
  • 3/30, 31 前週の自己採点と再検討
  • 4/6, 7 過去問1年分解き、自己採点
  • 4/13, 14 前週の自己採点と再検討
  • 4/20, 21(当日)

 

上記ですと、結局2年分しか過去問は解けません。 

ちょっと心もとないですが、やみくもに勉強するよりも力がつくと思います。

何をしたらいいか分からなくなっている方は、是非やってみてください。

 

まとめ

それでは、情報処理試験の高度試験にどのように準備するか、本記事で紹介したことを改めてまとめておきましょう。

 

■まとめ■
  • 1. まずは学習状況を振り返ること
  • 2. 残りの時間を可視化すること
  • 3. 重点対策項目を決めること。過去問は複数回検討すること
  • 4. 記述対策はプロセス整備を。論文対策は型化を徹底すること

 

1か月前のこのタイミングだからこそ、改めて自身の振り返りとしても活用してみてください。

 

以下の私のツイートにもあるように、論文添削を中心とした相談サービスも立ち上げています。

ご興味のある方、ぜひ活用してみてください。

 

 

 

では、合格を目指して共に頑張りましょう。

 

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ではそれまで。