本記事では令和4年秋向けのプロジェクトマネージャーの
出題予想を大胆に行っています。
※予想は筆者の独断です。読者の責任でご活用ください。
勉強をそれなりにしてきた人であれば、
「どの範囲が出やすいんだろう?」と気になっていたり、
これまであまりうまく勉強時間が確保できていない人は、
「残りの時間、何に対策すればいいんだろう?」と思っていたりしませんか。
本記事では、次回プロジェクトマネージャーを受験される方向けに、
- 出題にはどのような傾向があるんだろう?
- 次回にはどのような問題が出題される可能性があるのかな?
- で、それらを午前問題、午後問題(記述・論文)について知りたい!
といった疑問・要望にお答えしたいと思います。
なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。
1. 午前II予想
上図は過去3年の出題一覧です。
他区分でも言えることですが、「2回前」の出題との一致率が高いです。
過去問から対策する場合は令和2年秋の試験出題から勉強すると効率的でしょう。
午前IIの出題予想ポイントは次の通りです。
2. 令和2年秋のPM系出題(問1~14)から同じ問題が5~6問出そう
3. 令和2年秋のPM以外の出題(問15~25)からも2問くらい同じ問題が出そう
4. 計算問題は今年も1~2問出そう
5. PMBOK 7 版準拠の問題は初出があるかも
順に説明します。
1-1. RACI チャートに関する出題が今年も出そう
3年分の過去問を分析すると唯一 RACI チャートというキーワードは
平成31年問2、令和2年問4、令和3年問2と、3年連続で出題されています。
試験センターの好みなのかもしれませんが、今年も
RACI チャートは出題されるかもしれません。
1-2. 令和2年秋のPM系出題(問1~14)から同じ問題が5~6問出そう
前回(令和3年秋)と3回前(平成31年春)を比較すると、
ステークホルダ、RACIチャート、クリティカルチェーン法、
感度分析、傾向分析などが重複して出題されています。
このことから今年も前々回(令和2年秋)から同じ問題が
出題される可能性が高いです。
プロジェクト憲章、クリティカルパスあたりは昔からの頻出なので
今回も出題されるのではないでしょうか?
1-3. 令和2年秋のPM以外の出題(問15~25)からも2問くらい同じ問題が出そう
同様に、PM以外の区分からの出題も2回前から使いまわしで
出題されています。
令和3年と平成31年の場合は、問17マッシュアップ(SA区分)と
問25DNSSEC(SC区分)が同じで、問題番号まで同じです。
令和2年からを参考にすると、問18DAとDBA、問25ファジングなどは
昔からの頻出なので、出題されるかもしれません。
1-4. 計算問題は今年も1~2問出そう
工数やコストのために計算させる問題が毎年出ています。
平成31年の問8,9や令和2年の問13、令和3年の問8,13などです。
今年も出題される可能性があるのでチェックしておきましょう。
計算問題は時間を取られるので、時間配分に注意しましょう。
1-5. PMBOK 7 版準拠の問題は初出があるかも
今期からは IPA のシラバス更改があり、出題範囲が変わる可能性があります。
これまではPMBOK 6 版から引用した出題が多かったですが、
今期からはPMBOK 7 版も出題対象になると考えられます。
PMBOK 7 版に関する基礎知識も、おさえておければ心強いでしょう。
IPA のシラバス改版に関するまとめ記事や PMBOK 7 版との関係に
ついては、以下記事を参考ください。
2. 午後I(記述)予想
上図は過去3年分の過去問テーマ分析です。
午後Iは3問中2問を選択します。
自分にとって相性のよいものを選択できるよう、
出題予想を参考にしてください。
午後Iの出題予想ポイントは次の通りです。
順に説明します。
2-1. ST寄りの問題が出題されそう
過去3年を分析するとST寄りの出題が多いです。
令和3年は問1,2、令和2年は問1~3、平成31年は問2が該当します。
ここでST寄りとは、組織体を取り巻く背景や事業戦略から説明され、
どのような施策が組織体にどのようなメリットをもたらすかという
タイプの設問が多い問題のことです。
情報システムに求められる役割はますます多様化・高度化
していることから、プロジェクトマネージャー区分の問題でも、
戦略的な比重の高い出題が増えることが予想されます。
ITストラテジストの資格をすでに持っている方はその復習を、
持っていない方も、課題に対してどう分析して施策を講じれば解決するか
という考え方を身につけておくと解ける問題が増えるでしょう。
2-2. アジャイル開発を前提とした出題がありそう
よりアジャイル開発を前提とした問題が出題されると思います。
注目は令和2年の問2がそのはしりであると言えるでしょう。
スプリントに応じ開発を進めたり
そのために組織を作り直すことをしたりするなど、
参考になるアジャイル対応するPMの振る舞いや
設問が見られます。
アジャイル用語の重要性については
以下リンクを参考にしてください。
2-3. チームやステークホルダ管理が出そう
PMBOK 6 版で提唱される10の知識エリアで過去問を分析すると、
チーム管理・ステークホルダ管理・コミュニケーション管理が
頻出傾向にあります。
令和3年の問1,3、令和2年の1~3問が該当します。
今年もこの知識エリアからの出題が見込まれます。
IPA の新シラバスからも、激しい変化の波を乗り越えるために
チームメイキングが重要であると読み取れます。
このあたりのことは以下のリンクをご参照ください。
さらにPMBOKで提起される10の知識エリア別で
対策を整理しておくことも重要です。
これについては以下の記事を参考ください。
3. 午後II(論述)予想
上図は過去3年分の過去問テーマ分析です。
午後IIは2問中1問を選択します。
自分にとって相性のよいものを選択できるよう、
出題予想を参考にしてください。
午後IIの出題予想ポイントは次の通りです。
2. 救済のため?オーソドックスなQCDに関する出題がありそう
順に説明します。
3-1. アジャイル開発を前提とした体制に関する出題がありそう
午前IIや午後Iの予想の時にも触れましたが、
アジャイル開発を前提とした出題があるか注目されます。
採点基準もまだ整っていないことが想定されるので、
自分の経験に自信があれば多少の体裁が失われていたとしても
するりと合格できる狙い目かもしれません。
情報は少ないですが、参考になるのは
午後Iの令和2年度の問2や、
他区分になりますがSAの令和3年度の問1を
読んでみてください。
後者は本ブログでも対策記事をアップしています。
3-2. 救済のため?オーソドックスなQCDに関する出題がありそう
オーソドックスなQCD(品質・コスト・納期)に関わる出題も
されるのではないかと予想します。
PMBOK の知識エリアでいっても、コスト管理・納期管理・品質管理
あたりが出題されるのではないでしょうか?
その根拠は大きく分けて2つあります。
旧PMBOKの知識エリアで言うと、チーム管理・コミュニケーション管理・
ステークホルダ管理は頻出テーマでした。
それがアジャイルのためでないとすると、次に頻出である
納期管理・コスト管理・品質管理あたりが出ることが考えられます。
さらに令和3年時点で納期管理が出題されていることを考えると、
コスト管理・品質管理あたりが狙われるのではないでしょうか?
おわりに
いかがだったでしょうか?
プロジェクトマネージャーを受験予定で、どのように対策を
進めればよいかの考え方の一助となれば幸いです。
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それでは、ともに頑張りましょう。
ではそれまで。