令和3年度の秋季情報処理試験(10/10)まで残り1週間となりました。
ワクチン接種率は順調に増え続け、リスク管理体制もようやく一巡となっている中なので、試験自体は開催されることと思います。
ただ、残りの時間は限られています。
残りの一週間は、これまでの勉強を前提とした「仕上げ」のみの時間とするべきでしょう。
では、具体的に何に取り組めばよいのでしょうか?
本記事でも、さきに結論を書きましょう。
- 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
- 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
- 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること - 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
- 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること
本記事では、合格に向けて、上記「仕上げ方」について詳しく書いて参ります。
[目次]
なお、今期(令和3年秋)の1か月前の記事については、下記を参考ください。
1. 1週間で重点対策をする内容を決める
まずは、ご自身の状況を冷静に振り返り、何を重点的に仕上げるかを決めましょう。
ここで決めることは単純で、
- 午前II:選択式
- 午後I:記述式
- 午後II:論述式
のどれを最終集中項目にするかを決めます。
改めて重要な点ですが、午前で落ちてしまえば、午後の試験が採点されることはありません。
午後の記述式で落ちてしまえば、論述試験には進めません。
この現実を踏まえて、どの形式の準備を重点的に行うか、決めておくべきです。
2. 午後Iに注意しよう
極論ですが、今回の合格は諦め、次回のために午前I免除の権利を勝ち取ることを目標にするのなら、午前Iの勉強に集中するのもありでしょう。
ここでは、現時点で当落線上にいると自分で思っている方に向けて書きます。
言わずもがなですが、足切りされてしまうのはとてももったいないです。
たとえば、論文対策まできちんとしていたのに、記述式で落とされてしまうと、論文は採点すらされないからです。
同様に、午前の選択式で落ちてしまっても同様です。
ここで、残り時間はあと1週間であることを思い出してください。
最後の1週間は、足切りを回避するため、午前対策に注力する方は多いです。
一方、合格を真剣に目指す方は、最後の関門である午後II対策に最後まで注力します。
すると、午後Iが盲点になりやすいです。
ここで私からは、どれを重点対策するか決めかねている方は、「午後Iの記述式を重点対策する」ことを提案したいと思います。
記述式は、実は最もコンディションに左右されやすいです。
ちょっとした集中力の欠如で、すぐに問題文の内容が頭に入ってこなくなります。
それなのに、時間は午後IIより短いです。
繰り返しになりますが、対策をきちんとしていればいるほど、足切りはもったいないです。
私自身、何度も午後IIに照準を合わせ勉強してきて、午後Iで危なく落とされそうになったり、実際に落ちたりしています。
3. 午前(選択式)の仕上げ方
残りの時間は「仕上げ」のみに注力するべきという話をしました。
今から試験に対してマインドセットを切り替えたり、その試験区分に求められる人物像の行動規範を理解したりするのは、合格に向けては「重たい勉強」と言えます。
ここからは、即得点につながる、「軽い勉強で仕上げていく」のがよいでしょう。
まず、午前Iや午前IIの選択式は「丸暗記」が通用するので、1問1答形式で1問でも多く頭に詰め込むのは有効でしょう。
全く同じ問題が出る可能性があるので、ダイレクトに得点に結びつきます。
この際、問題ごとに、その問題の「キーワード」を見つけるようにしましょう。
「キーワード」に紐づけて、問題を暗記しましょう。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること。
中には、地力で計算して解けるような問題(計算問題)もあります。
しかし、そのような問題でも、なぜ計算するのかという背景部分に「キーワード」が書かれています。
「キーワード」は、過去問数年を踏まえていくと、何度も登場する「キーワード」があります。
「キーワード」に注目していくと、傾向が見えてきます。
傾向が見えてくれば、記憶の定着率が増え、「暗記」作業の効率も上がるという好循環が生まれます。
4. 午後I(記述式)の仕上げ方
午後Iの記述式も、午前問題ほどではないとはいえ、1問1答形式で暗記しておく、というのは有効です。
たとえば、平成〇年度の問〇の設問〇の答えは、「〇〇〇〇〇〇すること」という風に覚えたとします。
こうすることで、その設問と、問題文の構造、さらに自分の思考のクセ、などを関連付けて記憶することが期待できます。
自分の思考のクセを認識できると、正答にたどり着くまでの思考プロセスを研ぎ澄ますことができます。
残り1週間で、この研ぎ澄ましに集中しましょう。
残り1週間は、隙間時間で、自分で解いたことのある問題文と設問文を見て、解答を思い出せるかという訓練を繰り返しておくとよいと思います。
こうした記憶は「短期記憶」となるため、残り1週間で仕上げるのが都合が良いです。
問題文の構造、さらに自分の思考のクセを紐づけて把握し、ぎりぎりまで自分の思考プロセスを修正していこう。
5. 午後II(論述式)の仕上げ方
まさに一夜漬けの利かない試験形式ではありますが、それでも、できる「軽い」勉強はあります。
それが論文パーツの整備です。
小難しいことを考えている時間はもうありません。
設問に対応した解答となる論述文、言い回しを1つでも多く覚えましょう。
これまである程度対策してきている方は、設問と論文パーツの関連を整理しておきましょう。
ものによっては、ある設問と別の設問で同じ論文パーツが使えるものも出てくるはすです。
最後まであきらめず、どのような角度で問われても論述しきれる可能性を高めておくために、引き出しを充実させておきましょう。
論文パーツの整理の仕方に特化した記事もあるので、合わせて確認してください。
参考記事はITストラテジスト区分ですが、事例マップの作り方は各区分に共通するものです。
どんな切り口で問われても論述できるように、最後まで引き出しを充実する作業をしよう。
まとめ
それでは、本記事で紹介したことを改めてまとめておきます。
- 1. 午前(選択)・午後I(記述)・午後II(論述)のどれを最終集中対策するか決めること
- 2. 残り1週間で何をやるか明確でないなら、午後I対策に注力すること
- 3. 午前(選択式)の仕上げ方:1問でも多く「丸暗記」。
「キーワード」を紐づけて「暗記」すること - 4. 午後I(記述式)の仕上げ方:問題文と設問文から、解答を思い出せるかという訓練をすること
- 5. 午後II(論述式)の仕上げ方:論文パーツを整備すること
残りの過ごし方を決めていた方も、決めていなかった方も、何らかの気づきを提供できたのではないかと思います。
参考までに、前回(令和3年 春試験)の試験対策記事も、余裕があれば目を通してみてください。
同様のポイントをまとめていることが、分かると思います。
なお、私は今期、秋試験は受験しません。
情報処理試験のフルコンプリートを目指していますが、前々回にシステム監査技術者に合格したことで、秋試験では受験する科目がなくなってしまったためです。
なお、その時の記事は以下を参照ください。
ここまで読んできてくれた方であれば、当落線上にいると思っている方も、是非合格を目指してほしいです。
悔いの残らないようにしましょう。
さて、残りはラストスパートですね。
試験後までは twitter 中心で呟きます。
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ではそれまで。