本記事では令和5年秋向けのデータベーススペシャリストの
出題予想を行っています。
勉強をそれなりにしてきた人であれば、
「どの範囲が出やすいんだろう?」と気になっていたり、
これまであまりうまく勉強時間が確保できていない人は、
「残りの時間、何に対策すればいいんだろう?」と思っていたりしませんか。
本記事では、次回データベーススペシャリストを受験される方向けに、
- 出題にはどのような傾向があるんだろう?
- 次回にはどのような問題が出題される可能性があるのかな?
- で、それらを午前問題、午後問題について知りたい!
といった疑問・要望にお答えしたいと思います。
なお、過去問は試験センターからダウンロード可能です。
1. 午前II予想
上図は過去4年の出題一覧です。
他区分でも言えることですが、「2回前」の出題との一致率が高いです。
過去問から対策する場合は令和3年秋の試験出題から勉強すると効率的でしょう。
午前IIの出題予想ポイントは次の通りです。
2. SQL問題が4~5問出そう
順に説明します。
1-1. 令和3年、2年、4年のDB系出題(問1~18)から同じ問題が7~8問出そう
前回(令和4年秋)と3回前(令和2年秋)を比較すると、
5問程度が重複して出題されています。
前々回(令和3年秋)と4回前(平成31年春)を比較すると、
8問程度が重複して出題されています。
このことから"2回前"からの再出題率が高いです。
今年は令和3年秋の問題に注目しましょう。
さらに前回(令和4年秋)は1回前(令和3年秋)と4回前(平成31年春)からも
1問ずつ重複して出題されています。
合わせると、令和3年(2回前)を筆頭に、令和2年(3回前)、令和4年(1回前)
の出題にも注目して準備をするとよいでしょう。
他区分では自区分以外の問題も一定数再利用されていますが、
DBの場合、平成31年から令和4年で他区分の問題は再出題されていません。
※たとえば、PM試験の場合、平成31年で午前IIでDNSSEC(SC区分)が
出題されましたが、令和3年でも全く同じ問題が出題されています。
DBにはこのような例はありませんでした。
午前IIの足切り基準は6割(15問)なので、
DB系を完璧に対策すれば18~19問はとれるので通過できます。
DB以外の問題は過去問から対策しても再出題されない可能性が高いので、
DBの区分に絞って対策した方が効率が良いと言えるでしょう。
1-2. SQL問題が4~5問出そう
SQLの問題も例年出題されています。
令和4年では5問、令和3年では3問、令和2年では3問、平成31年は2問と
増加傾向にあります。
得点を稼げるので、過去問を解いて対応できるようにしておきましょう。
午前IIは過去問対策をするのが近道であるのと、
インターネットにも対策コンテンツが充実しているので、
書籍のメリットは、「手に取って対策したい」という点でしょうか。
書き込みや付箋をつけるなど、実際に手を動かして対策を進めたい
方にオススメです。
2. 午後I(記述)予想
上図は過去4年分の過去問テーマ分析です。
午後Iは3問中2問を選択します。
自分にとって相性のよいものを選択できるよう、
出題予想を参考にしてください。
午後Iの出題予想ポイントは次の通りです。
2. 問2,3のどちらかはSQLの比重が大きい問題が出題される
順に説明します。
2-1. 問1は図表完成問題が出題される
過去問を分析すると例年、問1は図表完成問題が出題されます。
図表完成問題とは、解答用紙に未完成の概念データモデルの図が書かれており、
問題文の文章や関係スキーマをもとに図を完成させる問題です。
図表完成問題には慣れとコツが必要ですが、得意な方は
問1を選択肢として選ぶようにすると良いと思います。
「○○と○○明細」の関係は下矢印で書ける
発注と発注明細、生産と生産明細のような関係ですね。
矢印は基本的に1方向(特に上から下)にひかれる
実際の開発現場のドキュメントにおいても、可読性を重要とするため、
試験センターとしてもあまりトリッキーな矢印を書かせる設問は
出しにくいと考えられます。
このことを頭に入れておくと、
「逆向きの矢印をひくことをなくせる」
「極論、解答用紙の余白から完成図が想像できるようになる」
ようになります。
2-2. 問2,3のどちらかはSQLの比重が大きい問題が出題される
過去4年から分析すると、問2あるいは問3、またはその両方で
SQLの比重が多い問題が出題されます。
令和4年は問2がSQLの問題でした。
図表完成問題が苦手でSQLが得意な方は、問1を外して
問2と問3を選ぶ、などが考えられます。
3. 午後II(記述)予想
上図は過去4年分の過去問テーマ分析です。
午後IIは2問中1問を選択します。
自分にとって相性のよいものを選択できるよう、
出題予想を参考にしてください。
午後IIの出題予想ポイントは次の通りです。
順に説明します。
3-1. 問1はSQLの比重が大きい問題が、問2は図表完成問題が出題される
従来、問1はSQLを含む問題が、問2は図表完成問題が出題されます。
午後I試験と対応付けると以下の通りです。
- 図表(概念データモデルの完成)問題:
午後I:問1 午後II:問2 - SQL問題:
午後I:問2,3 午後II:問1
たとえばSQL問題を得意にしている方であれば、
午後Iは問2,3を、午後IIは問1を選択すれば
図表(概念データモデルの完成)問題に触らずに試験突破できる
可能性があります。
なお、午後IIにおいて問2は
文章で業務を説明する比重が大きいため、
業務知識を持っていると有利でしょう。
SAやPMなどの高度資格を持っている場合は
問2を選んだ方が取り組みやすいと思います。
ご紹介しましょう。
1. 問題文の属性の説明箇所と、関係スキーマの表を読み比べ、下線やメモを
とりながら読み進めていく。
2. ○○番号という属性が出たら、まずは主キーとしてチェックする。
3. ○○と○○明細は第三正規化のためスキーマを分ける。
1. については、たとえば以下の要領です。
慣れてきたら、問題文か図表のどちらかやりやすい方に
メモを取りながら理解していくのが時短にもつながり
良いと思います。
記述式の対策は解説が充実していることが重要なので、
その観点で「アイテック 重点対策」を評価してみますと、
- 200ページ超の分量
- 段階的に仕上げることができる仕組み
(テクニック、作成例、実践、解説と節立てされている) - とりあげている過去問(解説)が多い
と、かなり充実しておりオススメです。
「翔泳社 情報処理教科書」は比較的、午後対策に特化しています。
各章で知識体系を整理でき、
習得具合を節目節目にある小テストでチェックができます。
じっくりと知識を習得してからテスト対策をしたい方にオススメです。
おわりに
いかがだったでしょうか?
データベーススペシャリストを受験予定で、どのように対策を
進めればよいかの考え方の一助となれば幸いです。
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それでは、ともに頑張りましょう。
ではそれまで。