スタディルーム by rolerole

情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

情報処理技術者試験(高度) 出題 振り返り速報 令和5年秋・最新

情報処理技術者試験、受験された方、お疲れ様でした。

 

試験センターからはまだ出題要旨や採点講評は公開されていませんが、

各区分の振り返り評価をしていきたいと思います。

 

本ブログでは出題予想をしております。

本記事では予想に対する評価を中心に行います。

各区分の出題予想に対する詳細は過去にアップした

出題予想記事を参考にしてください。

 

 

プロジェクトマネージャ

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイントの的中評価■
1. RACIチャートに関する出題が今年も出そう →的中せず。
2. 令和3年秋から同じ問題が6~7問出そう →的中せず。再出題/類題はPDM、クリティカルチェーン法、リスクの特定・評価。
3. 計算問題は今年も1~2問出そう →計算問題は6問ほどで多く出題された印象。
4. PMBOK 7 版準拠・アジャイル開発に関する問題が出るかも →的中。問1でアジャイル宣言の背景、問15でスクラムが問われた。

 

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 価値の共創を目指すプロジェクトチームのマネジメント
問2 システム開発プロジェクトにおけるイコールパートナーシップ
問3 化学品製造業における予兆検知システム

 

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 新規事業や顧客価値などといったST寄りの出題が出題されそう → 問1が価値の共創がテーマであり的中。
2. アジャイル開発を前提とした出題があるかも → 問2で、アジャイルそのものではないがキーワードである準委任・請負契約の差に触れていた。
3. チームやステークホルダ管理が出そう → 問1ではリーダシップ、問2、3ではモチベーションが問われておりチーム管理が重要な傾向があった。

 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 プロジェクトマネジメント計画の修整(テーラリング)について
問2 組織のプロジェクトマネジメント能力の向上につながるプロジェクト終結時の評価について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. "変化や不確かさへの対応力"を問う出題がありそう → 問1がマネジメント計画を標準から修整するテーマなので変化への対応力を問うている
2. 救済のため?オーソドックスなQCDに関する出題がありそう → 問2もプロジェクトの反省から改善に繋げるテーマであり、QCDに閉じた出題は無かった

 

 

システム監査技術者

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和3年秋と令和2年秋から同じ問題が7~8問出そう → 的中。令和3年からの再利用率/類題率が高かった。
2. アジャイル系やクラウド系の知識が問われるかも → 的中せず。先端技術系ではAIシステムが問1で問われた。

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 クレジットカード情報保護の監査
問2 ローコード/ノーコード開発ツールを利用したシステム開発の監査
問3 人材管理システムの監査

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は先端テーマ(AI、IoT、クラウドアジャイル等)が出題されそう → 問2でローコード/ノーコード開発ツールが問われた
2. 問1は採点基準が易しくなる可能性あり → 問2が先端テーマなので問2の正答率が高まる可能性があるが採点講評を待って評価する
3. 設問と問題文本文のマッピングが難しい問題の方が問題自体は易しくなる可能性あり → 問1がマッピングが難しいので正答率が高まる可能性があるが採点講評を待って評価する

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 データ利活用基盤の構築に関するシステム監査について
問2 サイバーセキュリティ管理態勢に関するシステム監査について

 

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1は先端キーワード(DX、チャットボット、PoCなど)をテーマとした出題がありそう → 問1は例年通り先端キーワードだったが内容はビッグデータだった
2. 問2はオーソドックスなキーワード(新サービス、スケジュール管理など)をテーマとした出題がありそう → 問2がセキュリティがテーマであり経験に左右されそうな印象だった

 

 

 

データベーススペシャリスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 令和3年、2年、4年のDB系出題(問1~18)から同じ問題が7~8問出そう → 例年より全体の再出題率は低かった。内、令和3年からの再出題率は高かった。(CAP定理、2相ロック、隔離性水準、インシデントハンドリングマニュアル)
2. SQL問題が4~5問出そう → SQL問題は少なめだった(問9,10)

 

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは3問中2問を選択します。

 
  テーマ
問1 電子機器の製造受託会社における調達システムの概念データモデル
問2 ホテルの予約システムの概念データモデリング
問3 農業用機器メーカーによる観測データ分析システムのSQL設計、性能、運用
 
午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後I出題予想ポイント■
1. 問1は図表完成問題が出題される → 問1設問2、問2設問1で出題
2. 問2,3のどちらかはSQLの比重が大きい問題が出題される → 問3で出題

また全体としてシステム開発の背景や目的が問題タイトルに記載されるようになり、重要視されている印象。 

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 生活用品メーカーの在庫管理システムのデータベース実装・運用
問2 ドラッグストアチェーンの商品物流の概念データモデリング

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1はSQLの比重が大きい問題が、問2は図表完成問題が出題される → 的中。例年通り。

 

 

エンベデッドスペシャリスト

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 過去問(特に令和2年秋)から同じ問題が3~4問出そう → LoRaWAN、SAML、インターバルタイマなど再出題はあったが特定年度に集中する傾向はなかった
2. 計算して解く問題が出るかも → 程度差はあるも問2,4,5,11が計算問題だった

 

午後I

午後Iの出題テーマは以下の通りです。

午後Iは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 建設機械の自動・自律運転システム
問2 スマートマラソン訓練システム

 

 

午後Iの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。
 

 

■午後I出題予想ポイント■
出題予想時点では2問選択形式になったことをキャッチアップできておりませんでした。問1はHW寄り、問2はSW寄りという、従来の午後IIのような出題傾向でした。

 

 

午後II

午後IIの出題テーマは以下の通りです。

午後IIは2問中1問を選択します。

 

  テーマ
問1 組込みシステムの製品企画段階における脅威分析について
問2 組込みシステムにおけるマルチコアの利用について

 

午後IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午後II出題予想ポイント■
1. 問1/2でそれぞれハードウェア寄り・ソフトウェア寄りの問題が出題されるかも
2. 問1/2でそれぞれSA寄り・ST寄りの問題が出題されるかも

→ 切り口として、問1がST寄り、問2がSA寄りの出題だった

 

 

情報処理安全確保支援士

午前II

午前IIの出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

■午前II出題予想ポイント■
1. 過去問からは特に令和4年春から同じキーワードの設問出そう → 的中。OSコマンドインジェクション、NOTICE、SAML、DNSSECが再出題/類題。
2. SSO/SAMLは最近頻出で今回も出そう → 的中。SAMLが出題。
3. 問18~20はNW系、問21はDB系、問25はAU系から出題される → 毎回の通りで的中。

 

 

午後

午後の出題テーマは以下の通りです。

午後は4問中2問を選択します。

 

  テーマ
問1 Webアプリケーションプログラム開発
問2 セキュリティ対策の見直し
問3 継続的インテグレーションサービスのセキュリティ
問4 リスクアセスメント

 

午後の出題予想ポイントと的中評価は次の通りです。

 

 

■午後出題予想ポイント■
1. NW系のスキルがあると有利な問題が1~2問出題される → 問2がNW系、問4も若干NW色だった
2. アプリ系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない → 問1がアプリ系、問3も若干アプリ色だった
3. マネジメント系のスキルがあると有利な問題が出題されるかもしれない → 問4がマネジメント系、問3も若干マネジメント色だった

問3はSSLSSHの知識があると有利な印象だった

 

 

総評コメント

今期はエンベデッドスペシャリストと情報処理安全確保支援士の

午後が新形式となり初の試験でしたが、概ね傾向は事前の予想通りでした。

プロジェクトマネージャは従来のQCDを問うような問題は

今後出されないのではと思わされる内容で、時代の変化を感じます。

データベーススペシャリストは実装面よりもシステムを使う

目的や背景についての情報密度が上がっており、より

利用者を意識したシステム開発・実装が求められているように感じました。

 

おわりに

試験センターの午後試験の解答が出るまで、まだ時間があります。

まずは、試験を完遂できた自分をほめて、休息しましょう。

 

本ブログでは、高度情報処理試験の、合格に向けたサポート記事を充実していきます。

「読者になる」ボタンで、ブログの更新時に通知されますので、ご検討ください。

 

試験センターの解答や合格発表は時間がかかるので、

それまでに私も対策記事・講評記事をアップしていきたいと思います。

ではそれまで。