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情報処理試験対策やIT業界への愚見・書評

高度情報処理試験対策 勉強法・参考書・気構えについて(残70日!)

更新:2021年11月12日

 

令和3年度の情報処理試験(4/18)まで残り70日となりました。

私はITストラテジストを受験します。

同様に情報処理試験を目指す方、共に頑張りましょう。

緊急事態宣言のさらなる延長(本稿執筆時点で、2021/3/7迄)が発表されない限りは、予定通り実施されるのではないかと思っています。

本記事では、合格に向けてどのような準備をしていけばよいかについて書いていきたいと思います。

高度情報処理試験の長い試験時間

私は高度情報処理試験としては、NW、DB、SC、PM、SM、ES、AU保有しています。

「レベル4」と言われる高度試験においても、論文が出題されるか否かで大きく分かれるといえるでしょう。

下の図を見ながら確認してください。

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IPA 試験区分一覧 H29春以降

中央ピンク色で表現されている試験9区分が高度試験と呼ばれています。

9区分のうち、ST、SA、PM、SM、AUの5区分が午後IIに論文試験があります。

一方、NW、DB、ES、SCは午後IIは午後Iと同様、記述試験です(午後Iよりも分量の多い記述試験という感じ)。

9区分の試験区分は同一です。

  • 午前I:50分
  • 午前II:40分
  • 午後I:90分
  • 午後II:120分

試験終了は16時30分になります。他の試験区分の中でも試験時間が長いことが特徴です。

このことから、長い試験時間に耐えれることが必要でしょう。

初めて受験される方は、一度は自分で一日を通して模擬試験をしてみることをおすすめします。

なお、試験区分はIPAの試験区分一覧も参考にしてください。

www.jitec.ipa.go.jp

過去問の重要性

情報処理試験は過去問とその回答を公開しているので、それを解くだけで合格できるという人もいます。

特に午前の試験は選択式で、かつ過去問の採用率が高いので、3~4年分の過去問を頭に入れておくだけで合格できます

短絡的な考え方かもしれませんが、合格だけを目的に考えるなら、出題された単語や意味などを覚えなくても、問題文と回答のセットだけを覚えれば十分です。

一方、午後の試験(記述式・論述式)は同じ問題は出ないので、過去問だけを解いて合格しようとするのは、膨大な時間をかける必要があるという意味で、無理があるでしょう。

IPAでは過去問の解答は公開しても、解説までは公開しないので、ここは参考書に頼るのがよいと思います。

参考書の選び方① 記述対策

午後が記述式がメインの試験区分では、解説が充実している参考書がよいでしょう。

ITストラテジストを目指す私は、iTECの重点対策を用意しました。

 

また、前回合格できたシステム監査技術者の際は、翔泳社の情報処理教科書で準備しました。

 

教科書とは自分との相性もあると思いますので、書店で手にとって比較するのがよいと思います。

ただ、ここに挙げたものに限らず、目的が合格にあるという点ではどれも同じなので、まずは1冊選んでとにかく沿って学習してみる(その方が参考書を比較検討する時間を削って勉強にあてられる)、という考え方もあるかもしれません。

以上のことを前提にしたうえで、私なりに上記2冊の評価をしてみます。

iTEC 重点対策

iTECは、午前II、午後I、午後IIまですべてこれ1冊でカバーしているところが強みです。

紙面の配分も同等か、しいて言うならば午後II対策の分量が少ないと言えるかもしれません。

記述式の対策は解説が充実していることが重要なので、その観点で評価してみますと、

  • 200ページ超の分量
  • 段階的に仕上げることができる仕組み(テクニック、作成例、実践、解説と節立てされている)
  • とりあげている過去問(解説)16問(うち3問が組込みシステム)

と、かなり充実していると言えそうです。(2020年版の評価です)

私自身、この教材を使って試験対策をするのは初めてですので、勉強を深めていく中でや、合格の結果が出た頃に、改めて、教材の評価をしてみたいと思います。

翔泳社 情報処理教科書

翔泳社は、比較的、午後対策に特化しています。

私はこの教材をもとに前回合格を果たしました。

全体的な章立てとしては、

  • 監査の計画
  • 監査の実施
  • 監査の報告

などいくつかの体系に分けられており、章ごとに知識・午後I対策・午後II対策ができるようになっています。

章の体系からして、合格に向けた対策がとれることと同時に、各監査のフェーズにおける専門知識を習得できるようになっており、実際の監査業務に役立てやすい構成になっていると感じます。

特に、第1章に書かれている「監査とは」の部分は個人的に必見です。

なぜ監査が必要か、監査はどうあるべきで、実務を踏まえてどうアジャストする必要があるかなどといった観点が含まれていて、実体験を通じておぼろげながら理解できているという人でも、よりクリアに理解しなおすことができます。

なお、本書は2014年版の評価ですが、試験体系も、ましてや監査の勘所といった点もあまり変わっておりません。(何しろ監査という概念そのものは、ITが登場する前からあったので)

ですので、対策本を検討する際は、最新のものに固執せず、中古で安く仕入れるという考え方もアリかもしれません。

参考書の選び方② 論文対策

本記事では1冊、参考書のシリーズを紹介します。

 

論文のある試験区分ではシリーズが出ており、論文の事例集として活用できます。

私の場合、他の論文系の試験区分を合格した際も、このシリーズで準備をしました。

論文で、どのように表現するべきか迷ったとき、事例が豊富にあると、参考にしたり取捨選択して自分のものにできたりします。

私の勉強方針

勉強方針は万人に通じる方法は無いかと思いますが、私の場合を挙げておきます。

  • 過去問を解く(2年分)
  • 参考書を読む(iTEC 重点対策&事例集)
  • 自分のチートシートを作る(専門知識や論文パーツなど)

過去問は多く解いた方が有利ですが、本業があるのと、私の場合はある程度試験にも慣れてきているので、過去問は最小限にします。

そして、過去問からというより、自分のチートシートを作ることに比重を置き、理解を深めようと考えています。

チートシートは、本番当日の朝の移動中や、休憩中にざっと目を通せる配分にまとめておきます。

また、論文対策で、添削を受けるサービスがありますので、慣れない方は受けるとよいでしょう。

客観的な視点はとても重要です。

私は今回ST試験に向けては添削サービスは使わないつもりですが、利用したこともあるので、メリットや限界など、まだの機会に紹介したいですね。

SNSでモチベーションアップ

賛否が分かれるかもしれませんが、モチベーション管理のために、SNSで受験する方の状況をチェックするのもよいと思います。

たとえばtwittertwitterをやっていなくとも、リアルタイム検索でキーワードを登録しておけば、通知を受け取れるアプリがあります。

promo-search.yahoo.co.jp

キーワードには、情報処理試験や、受ける試験区分の試験名を登録しておくとよいでしょう。

尚、私もtwitterはやっていますので、よろしければフォローもご検討ください。

ここには書けないような日常のTIPSや細かい記事ネタもつぶやいていますので、本ブログの先取りになるかもしれません。

まとめ

それでは、情報処理試験の高度試験にどのように準備するか、本記事で紹介したことをまとめておきます。

  • 気構え:長い試験時間に耐えられる覚悟・体調管理
  • 午前II対策:過去問を解くこと
  • 午後対策(記述対策):解説の多い参考書で準備
  • 午後対策(論文対策):事例集で自分なりの表現を掴む
  • 気構え:SNSでモチベーション維持

では、春を目指して共に頑張りましょう。

途中経過も、可能な限りで本ブログで報告・紹介していきたいと思っています。

ではそれまで。